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中学英語・ちょっと復習-to V (to不定詞) の用法 その3

中学英語・ちょっと復習-to V (to不定詞) の用法 全9回



形容詞的用法-名詞限定用法

ここで扱う内容中学程度ですけど、この道場の入門者は高校生以上ですから説明はそのつもりで行います
かなりの量になると思いますが、頑張って最後まで学習してください。

形容詞の用法についてはここを参考にしてください。



to V の名詞限定用法後ろから名詞を修飾=限定する用法

名詞 + to V

[訳し方]

1. Vする名詞
2. Vする(← Vできる)名詞 (可能)
3. Vする(← Vすべき[Vしなければならない])名詞 (義務)
4. Vする(← Vする予定の)名詞 (予定)
5. Vする(という)名詞 (内容説明=同格)
6. Vする(ための)名詞 (目的)


標準の訳し方は単にVする名詞です。

上の[訳し方]のまとめを見ればわかるように to V にはさまざまな意味が隠れています
けれども、単なる to V なのですから、はっきり訳すよりはぼかして単にVする名詞と訳すほうが実利にかなっていると思います。

時々、隠れている意味を表に出してVすべき[しなければならない]名詞(義務) Vするという名詞(内容説明=同格) Vするための名詞(目的) と訳すことがありますが、あくまで基本訳「Vする名詞」です。

(可能)と(予定)は表に出して訳出する必要は全くありません



《著者のつぶやき…というより…ぼやき (~_~;)》

この用法の訳し方を「Vするための名詞」と教える参考書があまりにも多すぎます

学校で使っている検定教科書でさえそう説明しているものがあります。
この用法より先に「Vするために(副詞的用法の目的」を習うので、それと対比させて教えようというのが目的なのでしょうが、あまりにも雑な教え方です。

「Vするための名詞」は、あくまで和訳の1候補にすぎません

この際、「Vするための名詞」という訳し方は忘れて頭をリセットしてください



● 修飾する名詞が to V の V の意味上の目的語の場合

抽象的で何を言っているかわからない?
たぶんそうでしょうね。

eat somethng の意味はわかりますね?
何か(物)を食べる」ですね。
something (何か物) は eat (食べる) の動詞の目的語です。
この something を先に持って来て、後に to eat を付けます。

something to eat
to eatsomething後ろから修飾=限定して
何か食べる[食べれる]物」という意味になります。

1. a) Please give me something to eat.
1. a) 私に何か食べる物をください。
1. b) Do you have anything to drink?
1. b) あなたは何か飲む物を持っていますか。
1. c) I don't have anything to give you.
1. c)I have nothing to give you.
1. c) 私は君にあげる物がなにもありません。

somethinganything形容詞を付加する時、前からは修飾できなくて、後置するので位置に注意してください。

1. d) Please give me something cold to drink.
1. d) 私に何か冷たい飲み物をください。

(ここまですべて、上の訳し方のまとめの 2. (可能) の意味です。)



もう1例説明します。

read a lot of books (たくさん本を読む) の read目的語a lot of books を先に持って来て、後に to read を付けます。

a lot of books to read
to readbooks後ろから修飾=限定して
読むべき[読まなければならない]たくさんの本」という意味になります。

2. I have a lot of books to read this week.
2. 今週は読まなければならない本がたくさんあります。



[類例]
3. Do you have anything to do tonight?
3. 今晩何かすることありますか?
4. I don't have any work to do today.
4.I have no work to do today.
4. 今日はする(べき)仕事が全くありません。
5. Kyoto has a lot of places to see.
5.There are a lot of places to see in Kyoto.
5. 京都は見る(べき)所がたくさんあります。

(2. 3. 4. 5. の例文は、上の訳し方のまとめの 3. (義務) の意味です。3.4. (予定) とも解釈できます。)

ちなみに、

There are a lot of books to read in this room.
この部屋には読む本がたくさんある。

だと、3. の(義務)ではなく、2.(可能)になります。




● 修飾する名詞が to V に含まれる前置詞の意味上の目的語の場合

live in a housea house を前に持って来て、to live in を後ろに回します。
すると、to live in が後ろから a house を修飾=限定して、

a house to live in
(住む[← 住める]家) になります。

前置詞の目的語が前に移動して、前置詞だけが後ろに残るので要注意です。

これは各種試験の文法問題でも狙われるのでしっかり学習しましょう。

6. I don't have a house to live in.
6. 私は住む家がありません。
7. Do you have anything to write with.
7. 何か書く物[ペンなどの筆記用具]を持っていますか。
8. Please give me something to write on.
8. 私に何か書く物[紙・ノートなど]をください。
9. I didn't have anything to write about.
9.I had nothing to write about.
9. 私は書くこと[書く話題]が何もなかった。
10. The pants have no pockets to put things in.
10. そのズボンは物を入れるポケットが全くない。
11. I have only a few friends to talk with.
11. 私は話す友達[話し相手をしてくれる友達]がほんの少ししかいない。

(6. 7. 8. 9. 10. 11. の例文は、上の訳し方のまとめの 2. (可能)9.3. (義務) とも解釈できます。)



● 修飾する名詞が to V の V の意味上の主語の場合

まず、次の2文を比較してみましょう。

12. a) I have no one to love.
12. a) 私は愛する人[愛する相手]が誰もいません。
12. b) I have no one to love me.
12. b) 私は私を愛してくれる人が誰もいません。

12. a) は「愛する人=愛する相手がいない」という意味で、 one (人) は love (愛する) の意味上の目的語です。

それに対して、12. b) は「私を愛してくれる人がいない」という意味で、one (人) は love me (私を愛する) の意味上の主語になっています。

13. I have no friends to help me.
13. 私は、私を助けてくれる友達が全くいません。
14. He is not a man to tell a lie.
14. 彼は嘘をつく人ではありません。
15. He was the first (man) to fly in the air.
15. 彼は空を飛んだ初めての(男の)人だった。

12. a) b) 13. 14. 15. は、最初のまとめの 1. の訳し方です。

15.時制が過去なので「した名詞」のように過去時制に合わせて訳すと自然な日本語になります。

[比較]
He was the first (man) who flew in the air. (関係代名詞)
He was the first (man) to fly in the air. (不定詞)
先行詞[修飾される名詞]firstlast などが付いている場合は、不定詞の方が好まれます



● to V が、修飾する名詞の内容を説明している場合 (同格)

この to V は、文法書によっては「名詞的用法」に解釈されています。
つまり、「名詞+名詞の内容説明」だから「名詞の内容説明」も名詞である、という考え方です。
当然、「名詞=名詞の内容説明」になりますから、これを文法用語で「同格」と言います。

え?意味不明?… (;´▽`A``

そうでしょうね。
「同格」という文法用語は覚えなくて結構です。
その代わり、名詞の内容説明」という用語のほうは覚えておいてくださいね。

16. You have the right to remain silent.
16. right : 権利 remain silent : 黙ったままでいる、黙秘する
16. あなたは黙秘する権利がある。
17. I had a chance to speak to her yesterday.
17. 私は昨日彼女に話しかける機会があった。
18. There is no need to worry.
18. need : 必要 [名詞]
18. 心配する必要はありません。
19. Ken broke his promise to give me his bike.
19. ケンは私に彼の自転車をくれるという約束を破った。
20. He had a great wish to become a pilot.
20. 彼はパイロットになるという大望を持っていた。

16. ~ 20. は、最初にまとめた訳し方の 5. (内容説明=同格) になります。



● 修飾する名詞が timemoneyplaceway の場合

21. Do you have any money to buy a computer?
21. あなたはコンピューターを買うお金がありますか。
22. I have no time to watch TV.
22. 私はテレビを見る時間が全然ありません。
23. There was no place to park my car.
23. 私の車を駐車する場所がなかった。
24. This is the only way to solve the problem.
24. これはその問題を解決する唯一の方法です。

timemoneyplacewaywithin前置詞は必要ありません

例えば、理屈から言えば 21.Do you have any money to buy a computer with? のように、前置詞 with (~で、~を使って) が必要なはずですが、実際の英語は通例 with は付いていません。

これは「前置詞の省略」とも解釈できますし、to V目的を表していて、一番上の訳し方のまとめの 6. の「Vする(ための)名詞」とも解釈できます。

どちらに解釈しても結構ですがtimemoneyplaceway は前置詞は通例不必要なことを覚えておきましょう。



一番最初に言ったように、ほとんどの訳が「Vする名詞」で事足りることが納得できましたか?

相当詳しく解説しましたが、あくまで中学の学習範囲です。

もう少しだけ補足説明をすればこの用法の解説が完了します。

to V (to 不定詞) の形容詞的[名詞限定]用法(上級者向け)(中学英語・ちょっと復習の続編)を見に行く



すごい数の例文になってしまいましたが、全部中学レベルです。
暗記してしまいましょう。

01. a) 私に何か食べる物をください。
01. b) あなたは何か飲む物を持っていますか。
01. c) 私は君にあげる物がなにもありません。
10. d) 私に何か冷たい飲み物をください。
02. a. 今週は読まなければならない本がたくさんあります。
02. b. この部屋には読む本がたくさんあります。
03. 今晩何かすることありますか?
04. 今日はする(べき)仕事が全くありません。
05. 京都は見る(べき)所がたくさんあります。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

01. a) Please give me something to eat.
01. b) Do you have anything to drink?
01. c) I don't have anything to give you.
01. c)I have nothing to give you.
01. d) Please give me something cold to drink.
02. a. I have a lot of books to read this week.
02. b. There are a lot of books to read in this room.
03. Do you have anything to do tonight?
04. I don't have any work to do today.
4.I have no work to do today.
05. Kyoto has a lot of places to see.
5.There are a lot of places to see in Kyoto.


06. 私は住む家がありません。
07. 何か書く物[ペンなどの筆記用具]を持っていますか。
08. 私に何か書く物[紙・ノートなど]をください。
09. 私は書くこと[書く話題]が何もない。
10. そのズボンは物を入れるポケットが全くない。
11. 私は話す友達[話し相手をしてくれる友達]がほんの少ししかいない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

06. I don't have a house to live in.
07. Do you have anything to write with.
08. Please give me something to write on.
09. I didn't have anything to write about.
9.I had nothing to write about.
10. The pants have no pockets to put things in.
11. I have only a few friends to talk with.


12. a) 私は愛する人[愛する相手]が誰もいません。
12. b) 私は私を愛してくれる人が誰もいません。
13. 私は、私を助けてくれる友達が全くいません。
14. 彼は嘘をつく人ではありません。
15. 彼は空を飛んだ初めての(男の)人だった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

12. a) I have no one to love.
12. b) I have no one to love me.
13. I have no friends to help me.
14. He is not a man to tell a lie.
15. He was the first (man) to fly in the air.


16. あなたは黙秘する権利がある。
17. 私は昨日彼女に話しかける機会があった。
18. 心配する必要はありません。
19. ケンは私に彼の自転車をくれるという約束を破った。
20. 彼はパイロットになるという大望を持っていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

16. You have the right to remain silent.
17. I had a chance to speak to her yesterday.
18. There is no need to worry.
19. Ken broke his promise to give me his bike.
20. He had a great wish to become a pilot.


21. あなたはコンピューターを買うお金がありますか。
22. 私はテレビを見る時間が全然ありません。
23. 私の車を駐車する場所がなかった。
24. これはその問題を解決する唯一の方法です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

21. Do you have any money to buy a computer?
22. I have no time to watch TV.
23. There was no place to park my car.
24. This is the only way to solve the problem.


お疲れ様でした (^-^)



中学英語・ちょっと復習-to V (to不定詞)の用法その4-名詞詞的用法 に進む

to 不定詞 [to + V] の用法-総合目次 (中上級者向け)

2014/11/08 11:49 [edit]

category: 中学英語・ちょっと復習

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