to 不定詞 [to V] の用法-S be to V の用法 (5)-意図・目的
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S be to V
(5) [意図・目的] (条件節 = if 節 内で使う)
(5) If S be to V
(5) もしSがVするつもりなら / もしSがVしたければ / Vするためには
(5) = if S is[am][are] going to V / if S want(s) to V / in order to V
まず次の英文の意味を考えてみましょう。
We are to get there by lunch time.
私達は昼食の時間までにそこに着くことになっている。(予定)
私達は昼食の時間までにそこに着かなければいけないことになっている。(義務)
のどちらかですね。
しかも、前述したように、私達本人の意思ではなく、第三者の意思を感じさせる予定・義務です。
これを if の中に入れます。
If we are to get there by lunch time, we had better hurry.
had better V : Vしたほうがいい、Vしなければいけない
(第三者の意思によって)私達は昼食の時間までにそこに着かないといけないことになっている → もしそうするつもりならば[したければ] [そうするためには]、私達は急がないといけない。
[和訳] もし昼食の時間までにそこに着くつもりなら[着きたいのなら][着くためには]、私達は急がないといけない。
元は 「義務」 を意味する S be to V が、if 節 = 条件節 の中で使われると、結果的に 「意図・目的」 を表します。
= If we are going to [want to] get there by lunch time, we had better hurry.
= In order to get there by lunch time, we had better hurry.
この場合、主節 = 帰結節 は、「~する必要がある」 という意味合いの文になります。
まとめ直すと、
If S1 is[am][are] to V1, S1 must V2.
If S1 is[am][are] to V1, S1 have[has] to V2.
If S1 is[am][are] to V1, S1 should V2.
If S1 is[am][are] to V1, S1 had better V2.
If S1 is[am][are] to V1, S1 need(s) to V2.
If S1 is[am][are] to V1, it is necessary to V2.
If S1 is[am][are] to V,1 等
S1が(第三者の意思で)V1しなければいけないことになっていて、もしそうするつもりなら[もしそうしたければ][そうするためには]、S1はV2しなければいけない[V2すべきだ][V2したほうがいい][V2する必要がある][等]
ただし誤解のないように言っておきますが、主節 = 帰結節 が、「~する必要がある」 という意味合いの文である場合は「意図・目的」を表しますが、そうでない場合は、条件節 = if 節内の S be to V が、必ずしも 「意図・目的」 を表すとは限りません。
このことは、後で解説します。
では、昔、私が受験生時代に覚えた例を1つ挙げます。 (古すぎるかも (;''∀'') )
If you are to succeed in the future, you must try harder.
= If you are going to [want to] succeed in the future, you must try harder.
= In order to succeed in the future, you must try harder.
もし将来成功するつもりなら[成功したければ]、君はもっと一生懸命努力しなければいけない。
将来成功するためには、君はもっと一生懸命努力しなければいけない。
これも 「誰か第三者の意向・希望で君は将来成功しなければいけないことになっている → もしそうするつもりがあれば[もしそうしたければ][そうするためには]、もっと一生懸命努力しなければいけない。」 というイメージです。
さらにもう1例。
It is necessary to learn how to speak Japanese if you are to live in Japan.
= It is necessary to learn how to speak Japanese if you are going to [want to] live in Japan.
= It is necessary to learn how to speak Japanese in order to live in Japan.
もし日本に住むつもりならば[住みたければ]、日本語の話し方を学ぶ必要がある。
日本に住むためには、日本語の話し方を学ぶ必要がある。
イメージは、「誰か第三者の意思であなたは日本に住まなければならないことになっているが、もしそうするつもりならば[もしそうしたければ]そうするためには]、日本語の話し方を学ぶ必要がある。」 です。
物事が主語の場合も、「義務」 を表す S be to V が、if 節 の中で使われて、結果的に 「意図・目的」 を表すようになったと考えられます。
(ミツバチは温室栽培の花粉媒介に使われているが、近年そのミツバチが激減しているという状況を受けて)
If bees are to be saved, we must stop using toxic chemicals.
bee = honey bee [ハニィ・ビー] : ミツバチ
toxic [タクスィク] : 有毒な、有害な
chamicals [ケミカルズ] : 化学物質、化学薬品 (ここでは農薬を指している)
ミツバチが救われるためには、有毒な農薬を使用するのをやめなければならない。
→ ミツバチを救うためには、有毒な農薬を使用するのをやめなければならない。
→ もしミツバチを救うつもりならば[救いたければ]、有毒な農薬を使用するのをやめなければいけない。
= In order for bees to be saved, we must stop using toxic chemicals.
= in order for A to V : AがVするためには
= In order to save bees, we must stop using toxic chemicals.
= If we are going to [want to] save bees, we must stop using toxic chemicals.
イメージは、「ミツバチは救われねばならない(ことになっている)が、そうされるためには[そうするためには][もしそうするつもりならば][もしそうしたければ]、有毒な農薬を使用するのをやめなければいけない。」 です。
物事が主語の例をもう一つ挙げます。
If food is to be served hot after cooking, it should be kept above 60 ℃.
= In order for food to be served hot after cooking, it should be kept above 60 ℃.
= In order to serve food hot after cooking, you should keep it above 60 ℃.
= If you are going to [want to] serve food hot after cooking, you should keep it above 60 ℃.
serve food [サーヴ] : 食べ物を(テーブルに)出す
above ~ [アバヴ] : ~より上に
60 ℃ : sixty degrees [ディグリーズ] Celcius [セルスィアス]
もし料理した後食べ物が温かい状態で出されるためには、60 ℃ より高い温度に保たれるべきだ。
→ もし料理した後食べ物を温かい状態で出すためには、60 ℃ より高い温度に保つべきだ。
→ もし料理した後食べ物を暖かい状態で出すつもりなら[出したければ]、60 ℃ より高い温度に保つべきだ。
これもイメージは、「食べ物は料理した後温かい状態で出されなけばならない(ことになっている)が、そうされるためには[そうするためには][もしそうするつもりならば][もしそうしたければ]、60 ℃ より高い温度に保つべきだ。」 です。
さて、最初に、『主節 = 帰結節 が、「~する必要がある」 という意味合いの文である場合は「意図・目的」を表しますが、そうでない場合は、条件節 = if 節内の S be to V が、必ず 「意図・目的」 を表すとは限りません。』 と述べたのを覚えていますか?
前回の 「可能」用法の最後の例文を、再掲載します。
If my watch is to be believed, we have only three minutes left.
= If my watch can be believed, we have only threee minutes left
= If my watch is correct, we have only three minutes left.
have O left : Oが残っている [← Oが残されている状態を持っている]
correct [コレクト] : 正しい、正確な
もし私の時計が信用できる[← 信じられることができる]のなら、我々にはたったの3分しか残されていない。
→ もし私の時計が正しければ、我々にはあと3分しか残っていない。
「可能」 の例をもう1つ挙げます。
If my memory is to be trusted, the story is as follows.
= If my memory can be trusted, the story is as follows.
= If my memory is correct, the story is as follows.
trust O [トラスト] : Oを信用する
as follows [ファロウズ] : 次の通りで
もし私の記憶が信用できるのなら[← 信用されることができるのなら]、話は次の通りです。
→ もし私の記憶が正しければ、話は次の通りです。
if S be to V が次のような意味で使われることがあります。
If S is[am][are] to V, ・・・.
もしSがVする[しなければならない]ようなことになれば[なっても]、・・・
If you are to give one piece of advice to yourself, what will it be?
one piece of advice : advice は数えられない名詞なので piece を使って数える
もし自分に1つ助言をするとしたら、それは何でしょう?
イメージ → 「もし自分に1つ助言をしなければならないことになったら、それは何でしょう?」
(死を宣告されるとか、戦争などでいつ死んでもおかしくない状況で)
Even if I am to die, somebody will remember me.
たとえ私が死ぬようなことになっても、誰かが私のことを覚えていてくれるだろう。
イメージ → 「私はいつ死んでもおかしくないが、たとえそうなることになっても、誰かが私のことを覚えていてくれるだろう。」
この用法から、後で紹介する予定の「 If S were [was] to V (もし仮にSがVしたとしたら) 」 という用法に発展していきます。
If you were to give one piece of advice to yourself, what would it be?
もし仮に自分に1つ助言をするとしたら、それは何でしょう?
are → were / will → would にすると、かなり遠回しな表現に変わります。そしてこちらのほうが圧倒的によく使われます。
この表現は重要なので、後で練習することにしましょう。
⇒ If S were [was] to V
では恒例の暗誦例文ですが、数が多かったので、選んで覚えていただきましょう。
[意図・目的]
1 もし昼食の時間までにそこに着くつもりなら[もし着きたいのなら][着くためには]、私達は急がないといけない。
2. もし日本に住むつもりならば[もし住みたければ][住むためには]、日本語の話し方を学ぶ必要がある。
3. ミツバチが救われるためには[ミツバチを救うためには][もしミツバチを救うつもりならば / 救いたければ]、有毒な農薬を使用するのをやめなければならない。
3. 有毒な農薬 : toxic chemicals [タクスィク・ケミカルズ]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1. If we are to get there by lunch time, we had better hurry.
1. = If we are going to [want to] get there by lunch time, we had better hurry.
1. = In order to get there by lunch time, we had better hurry.
2. It is necessary to learn how to speak Japanese if you are to live in Japan.
2. = It is necessary to learn how to speak Japanese if you are going to [want to] to live in Japan.
2. = It is necessary to learn how to speak Japanese in order to live in Japan.
3. If bees are to be saved, we must stop using toxic chemicals.
3. = In order for bees to be saved, we must stop using toxic chemicals.
3. = In order to save bees, we must stop using toxic chemicals.
3. = If we are going to [want to] to save bees, we must stop using toxic chemicals.
[それ以外]
4. もし私の記憶が信用できるのなら[← 信用されることができるのなら]、話は次の通りです。
4. → もし私の記憶が正しければ、話は次の通りです。
4. 次の通り : as follows
5. もし自分に1つ助言をするとしたら、それは何でしょう?
6. たとえ私が死ぬようなことになっても、誰かが私のことを覚えていてくれるだろう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4. If my memory is to be trusted, the story is as follows.
4. = If my memory can be trusted, the story is as follows.
4. = If my memory is correct, the story is as follows.
5. If you are to give one piece of advice to yourself, what will it be?
6. Even if I am to die, somebody will remember me.
お疲れ様でした。 (^-^)
次回は、S be to V と見た目はそっくりだが、全く別の用法を解説します。
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