if を使った未来の条件文-その4 (if 節中での will V / be going to V / be Ving-マニア向け)
⇒ if を使った条件文 - 導入 - 目次
では、前回の続きです。
《文法的補足説明 (4)-if 節中での be going to V / be Ving》
まず、次の過去の記事に目を通して来て下さい。
⇒ 中学英語・ちょっと復習-will と be going to の違い
⇒ 中学英語・ちょっと復習-未来の表現
《文法的補足説明 (1)》 でも書きましたが、英語に「未来形」というものはありません。
上記の過去の記事で取り扱った
will V (今決めた意思・単なる推量)
be going to V (前もって決めていた意思・根拠のある推量)
be Ving (確定した近未来)
は未来のことに言及していますが、すべて 一種の 「現在形」 です。
ということは、if と組み合わせて使うことができるということです。
次の文を比較検証してみましょう。
1. a. I'll call you if I'm late.
1. b. I'll call you if I'll be late.
1. c. I'll call you if I'm going to be late.
a. の英文は、「もし遅れたら電話します。」 つまり 「遅れた時点で電話します。」 というのが文字通りの意味です。
ただし、実際には、マナー上、遅れた時点ではなくその前に電話するのが常識です。
ということは、人によって解釈が異なるということです。
遅れた時点で電話してくるのか、遅れる前に事前に電話してくるのかあいまいです。
b. の英文は、「もし遅れると予測された時点で電話します。」 という意味で、「もし遅れるようなら電話します。」 と訳せます。
will が 「単なる推量」 の意味になっています。
文字通りに解釈すると、「遅れそうな予感がしたら」 という意味で、これもあいまいですね。
ジーニアス英和辞典の第4版にこの英文が載せられていましたが、第5版では次の例文に差し替えられました。
If you will be alone at Christmas, let us know.
let 人 know : 人に知らせる
もしクリスマスにひとりぼっちになりそうなら、私達にそのことを知らせてください。
英語が母語の人でも、この will の用法を認める人と認めない人がいるようです。
次のリンク先で、この表現をめぐって熱い議論 (;^ω^) が交わされています。
参考にしてください。
⇒ If I will be late, I will call you.
c. の英文は、「もし遅れる方向に向かっていたら電話します。」 で、「もし遅れそうなら電話します。」 と訳せます。
be going to V は、「根拠のある推測」 を表せますから、例えば、「車で事故を起こした」 とか 「人身事故で電車が止まっている」 とかいう理由で、「遅れそう」 という場合に使えます。
will よりも、こちらのほうが意味が明瞭です。
b. の英文と意味が似ていますが、こちらの英文のほうが英語が母語の人の間の認容度が高いようです。
私のお勧めの発信用英語は、be going to V に find out (わかる) を加えた、
I'll call you if I find out(that) I'm going to be late.
遅れそうなことが分かったら電話します。
です。
意味がはっきりしていて、絶対に誤解されません。
さらに次の条件節 = if 節を比較検討してみましょう。
1. if he comes tomorrow
2. if he will come tomorrow
3. if he is going to come tomorrow
4. if he is coming tomorrow
1. if he comes tomorrow
これは、代用仮定法[叙想法]現在形が使われているのですから、「彼が明日来たら」 という意味ですね。
[例文]
I hate the ground he walks on. If he comes, I'll leave.
hate the ground 人 walk(s) on : 人が歩く地面も嫌いだ = 人が大嫌いだ
私、彼がが歩く地面もいや。もし彼が来たら、私帰るわよ!
(彼が来た時点で帰る)
ここまで嫌われたくないものですね。 (;゚Д゚)
2. if he will come tomorrow
will の意味によって2種類に解釈できます。
will を弱く読んで 「未来の単なる推量」 に解釈すれば、「彼が明日来ると予測されるなら = 彼が明日来るようなら」 という意味になります。
先ほどの will be alone や will be late は will を弱く読んでも be がはっきり聞こえますが、この場合 will を弱く発音すると、1. if he comes と聞き間違いかねません。
使わない方がいいでしょう。
[例文]
I don't like him. If he'll come, call me. I'll cancel the attendence.
私、彼のこと好きじゃないの。もし彼が来るようなら電話して。出席をキャンセルするから。
[お勧め発信用英語]
If you find out he's going to come, call me.
彼が来るとわかったら電話して。
will を強く読んで 「未来の意思」 に解釈すれば、「彼が明日来てくれる意思を持っているのなら = 彼が来てくれるのなら」、または、「彼が明日来るという強い意志を持っているのなら = 彼が明日どうしても来るというのなら」 という意味になります。
[例文]
He is a very funny guy. If he will come, I'll bet the party will be a lot of fun.
I'll bet = I'm sure : (お金を賭けてもいいくらい)確信している
彼はとても面白い人なのよ。彼が来てくれたらパーティーはきっと楽しくなるわ。
I don't want him to come. If he will come, I'll cancel the attendence.
彼には来てもらいたくないわ。もし彼がどうしても来るというのなら、出席をキャンセルするわ。
この 「意思」 を表す will 、特に前者の 「依頼」 を表す用法は if とよく一緒に使われますから、後で練習します。
3. if he is going to come tomorrow
これも文脈によって2種類に解釈できます。
「未来の推量」 に解釈すれば、「(何か根拠があって)彼が明日来ると予測されるなら = 彼が明日来そうなら」 という意味になります。
[例文]
I like him a lot. If he's going to come, let me know. I'll go, too.
let 人 know : 人の知らせる
私、彼大好き。もし彼が来そうなら知らせて。私も行くから。
同じ 「未来の推量」 でも、will と違って going to の部分がはっきり聞こえますから(「ゴナ」 と聞こえます)、こちらの方が聞き取りやすいです。
(だから、こちらの方がネイティブブの人の認容度が高いのかもしれません。)
次の 「前もって決めた意思」 とのどちらに解釈するかは文脈によるので、「未来の推量」 の方を言いたい場合は次の英語の方がいいでしょう。
[お勧め発信用英語]
If you find out he's going to come, let me know.
もし彼が来そうなことがわかったら知らせて。
「前もって決めていた意思」 に解釈すれば、「彼が明日来るつもり[予定]ならば」 という意味になります。
[例文]
If he is going to come, I'd like to attend the party, too. I want to meet him.
もし彼が来る予定なら私もそのパーティーに出席したいわ。彼に会ってみたいの。
be going to と if の組み合わせも、後で少し練習しましょう。
4. if he is coming tomorrow
これは 「確定した近未来」 ですから、「もし彼が来ることが確定しているのであれば = もし彼が来るんだったら」 という意味になります。
[例文]
He is such a nice guy. If he's coming, I definitely want to go, too.
definitely [デファナトリ] : 絶対に
彼はとてもいい人よ。彼が来るんだったら私も絶対に行きたいわ。
be going to V と be Ving は if と組み合わせて使う価値がありそうですね。後で練習しましょう。
《ちょっとプラス》
次の2つの英文を、比較検討してみましょう。
1. If the concert starts [has startd] before we arrive, we (will) have to wait until the intermission.
1. intermission = break [インタ-ミション] : (劇場などの) 休憩
2. If the concert starts at six in the evening, then we've got to hurry.
2. 've got to V = have got to V = have to V : V しなくちゃいけない
1. は、たくさん練習した、「代用仮定法[叙想法]現在形」 を使った、可能性の高い未来の仮定です。
[訳] もしコンサートが私達が着く前に始まったら[始まってしまったら]、私達は休憩時間まで待たなければいけない(だろう)。
2. の英文は、
⇒ 中学英語・ちょっと復習-未来の表現
で説明した、予定表等で決まっている事柄を述べる 「現在形」 で、未来の仮定をしているわけではなく、単に予定を述べているだけで、「もし~する予定なら」 という意味になります
[訳] もしコンサートが夕方の6時に始まるの[予定]なら、私達は急がなくちゃいけない。
もう1つ類例を挙げておきます。
(予定表を見ながら)
If we leave for Tokyo at six in the morning, we've got to get up early.
= If we're leaving for Tokyo at six in the morning, we've got to get up early.
もし朝6時に東京に出発するの[予定]なら、早起きしなくちゃいけない。
次回-if を使った未来の条件文-その5 (文法的補足説明からの発信用英語の練習)
⇒ if を使った条件文 - 導入 - 目次
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