Sun.
動名詞の用法その2-単純動名詞 と 完了動名詞  
動名詞の用法その2-単純動名詞 と 完了動名詞
⇒ 動名詞 [Ving] の用法-総合目次
⇒ 動名詞の用法その1-導入
動名詞の形には 「単純動名詞」 と 「完了動名詞」 の2つがあります。
単純動名詞-動詞の原形 + ing [Ving]
動詞の原形に ing を付けます。
例えば、
I practice tennis kard every day.
He practices tennis hard every day.
私は / 彼は 毎日一生懸命テニスを練習しています。
の下線部を単純動名詞にする場合は、動詞の原形の practice に ing を付けて、
practicing tennis hard every day
毎日一生懸命テニスを練習すること
となり、これを文に組み込むと、
I hate practicing tennis hard every day .(他動詞の目的語)
hate O [ヘイト] : Oが嫌いだ
私は毎日必死でテニスを練習するのはいやだ。
のようになります。
動名詞自体には、特定の時制はないので、hate を過去形の hated に換えても動名詞自体は同じ意味です。
I hated practicing tennis hard every day .
私は毎日必死でテニスを練習するのはいやだった。
もう1例追加します。
One of my pleasures is watching baseball on TV. (be動詞の補語)
pleasure [プレジャー] : 楽しみ
私の楽しみの一つはテレビで野球を観賞することです。
動名詞は中学2年生から学習し始めるので、慣れているせいもあって一般動詞の動名詞は比較的得意な人が多いです。
けれども、次のような be動詞 の動名詞になると、違和感を感じる人が多いようです。
I am a teacher.
He is a teacher.
私は / 彼は 教師だ。
の下線部を単純動名詞にするには、原形の be に ing を付けて、
being a teacher
教師であること
となり、これを文に組み込むと、
I am proud of being a teacher. (前置詞の目的語)
= I am proud (that) I am a teacher.
be proud of ~ [プラウド] : ~を誇りに思っている
私は教師であることを誇りに思っている。
のようになります。
最初は、being という形に戸惑うと思いますが、慣れましょう。
動名詞自体には特定の時制はないので、文全体を過去にスライドさせても、動名詞の形は同じです。
I was proud of being a teacher. (前置詞の目的語)
= I was proud (that) I was a teacher.
私は教師であることを誇りに思っていた。
慣れるためにもう1例追加します。
Being young is great, but being old is also great. (文の主語)
若い(という)ことはすばらしいが、年を取っていることもまたすばらしい。
同じように、受身[受動態]の単純動名詞も、being で始まります。
I am treated like a child.
He is treated like a child.
treat O [トリート] : Oを扱う
私は / 彼は 子供のように扱われています。
の下線部を動名詞にすると、
being treated like a child
子供のように扱われること
となり、それを文に組み込むjと、
I don't like being treated like a child. (動詞の目的語)
私は子供のように扱われること[扱われるの]は好きではない。
のようになります。
もう1例追加します。
I am not used to being scolded in public. (前置詞の目的語)
scold 人 [スコウルド] : 人を叱る
be used to ~ [ユースト] : ~に慣れている (to は前置詞で、~は名詞か動名詞)
私は人前で叱られることに慣れていない。
上の2例とも、動名詞自体には特定の時制はないので、文全体を過去にスライドさせても、動名詞の形は同じです。
I didnt like being treated like a child.
私は子供のように扱われること[扱われるの]は好きではなかった。
I was not used to being scolded in public.
私は人前で叱られることに慣れていなかった。
ここで例文をまとめますから、覚えてください。
1. 私は毎日必死でテニスを練習するのはいやだ。
2. 私の楽しみの一つはテレビで野球を観賞することです。
3. 私は教師であることを誇りに思っている。
4. 若い(という)ことはすばらしいが、年を取っていることもまたすばらしい。
5. 私は子供のように扱われること[扱われるの]は好きではない。
6. 私は人前で叱られることに慣れていない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1. I hate practicing tennis hard every day
2. One of my pleasures is watching baseball on TV.
3. I am proud of being a teacher.
4. Being young is great, but being old is also great.
5. I don't like being treated like a child.
6. I am not used to being scolded in public.
完了動名詞-having 過去分詞 [having Vpp]
現在または過去のある時点での完了
→ Vしたばかりであること、Vしてしまったこと
現在までのまたは過去のある時点までの継続
→ (ずっと)Vしていること
現在までのまたは過去のある時点までの経験
→ Vしたことがあること
過去または過去のさらに過去[大過去]
→ Vした[だった]こと
を動名詞で表現したい時は、完了動名詞 を使います。
例えば、
I have just eaten lunch.
He has just eaten lunch.
私は / 彼は ちょうど昼食を食べたばかりだ。
の下線部を動名詞にすると、have / has を having にして、
having just eaten lunch
ちょうど昼食を食べたばかりであること (完了)
となり、文に組み込むと、
Despite having just eaten lunch, I'm still hungry. (前置詞の目的語)
= Though I have just eaten lunch, I'm still hungry.
despite ~ [デスパイト] : ~にも関わらず (前置詞)
though S + V [ゾウ] : Sが Vするにもかかわらず、SがVするけれども (接続詞)
お昼ご飯を食べたばかりにもかかわらず、私はまだお腹が減っている。
のようになります。
これは現時点での完了ですが、動名詞自体に特定の時制はないので、文全体を過去にスライドさせてできた 過去のある時点での完了も全く同じ完了動名詞を使います。
Despite having just eaten lunch, I was still hungry.
= Though I had just eaten lunch, I was still hungry.
お昼ご飯を食べたばかりにもかかわらず、私はまだお腹が減っていた。
I have been to Hawaii many times.
He has been to Hawaii many times.
have been to ~ : ~に行ったことがある
私は / 彼は 何回もハワイに行ったことがある。
下線部を動名詞にすると、
having been to Hawaii many times
何度もハワイに行ったことがあること (経験)
となり、これを文に組み込むと、
Ken boasts of having been to Hawaii many times. (前置詞の目的語)
= Ken boasts (that) he has been to Hawaii many times.
boast of[about] ~ [ボウスト] : ~を自慢する
ケンは何度もハワイに行ったことがあることを自慢しています。
これは現時点までの経験ですが、動名詞自体に特定の時制はないので、文全体を過去にスライドさせてできた 過去のある時点までの経験も同じ完了動名詞になります。
Ken boasted of having been to Hawaii many times.
= Ken boasted (that) he had been to Hawaii many times.
ケンは何度もハワイに行ったことがあることを自慢した。
I have kept you wating (for) so long.
keep O waiting : Oを待たせ(続け)る
とても長い間お待たせしました。
下線部を動名詞にすると、
having kept you waiting (for) so long
とても長い間あなたを待たせ続けたこと (継続)
となり、それを文に組み込むと、
I'm sorry for having kept you waiting (for) so long. (前置詞の目的語)
= I'm sorry I have kept you waiting (for) so long.
あなたをとても長い間待たせ続けたことに対して申し訳なく思っています。
→ずい分長い間お待たせして申し訳ありません。
となります。
動名詞自体に特定の時制はないので、文全体を過去にスライドさせてできた 過去のある時点までの継続も、同じ完了動名詞を使います。
He said he was sorry for having kept me waiting (for) so long.
= He said he was sorry he had kept me waiting (for) so long.
彼はずい分長い間私を待たせて申し訳ないと言った。
念のために補足しておきますが、この英文の場合、to have Vpp [完了不定詞] 使って次のようにも言えます。
I'm sorry to have kept you waiting (for) so long.
あなたをとても長い間お待たせして申し訳なく思っています。
→ ずい分長い間お待たせして申し訳ありません。
この場合の to 不定詞 は、名詞的用法ではなく、副詞的用法-感情の原因 です。
⇒ to 不定詞 [to V] の用法-副詞的用法-感情の原因
I stole the money then.
steal O [スティール] - stole [ストウル] - stolen [ストウルン] : Oを盗む
私はその時その金を盗んだ。
の下線部を動名詞にすると、
having stolen the money (過去)
その金を盗んだこと
となりますが、ここで混乱する人が続出します。 (;''∀'')
have[has] + Vpp過去分詞] や had + Vpp が having Vpp になるのは納得できるのですが、過去形[Vp] も having Vpp になるのが理解できないようなのです。
動名詞は、単純動名詞[Ving] と 完了動名詞[having Vpp] の2つしかないので、 完了・経験・継続 と 過去・大過去 とを兼用せざるを得ないのです。
話を元に戻して、上記の動名詞を文に組み込むと
I am ashamed of having stolen the money then. (前置詞の目的語)
= I am ashamed (that) I stole the money then.
be ashamed of ~ [アシェイムド] : ~を恥じている、~を恥ずかしく思っている
私はその時そのお金を盗んだことを恥じている。
動名詞自体に特定の時制はないので、文全体を過去にスライドさせてできた 過去のさらに過去=大過去 も、同じ完了動名詞を使います。
I was ashamed of having stolen the money then.
= I was ashamed (that) I had stolen the money then.
私はその時そのお金を盗んだことを恥じていた。
過去・大過去 を 完了動名詞[having Vpp] で表す例をもう一つ挙げておきます。
I was born in this country.
私はこの国で生まれた。
下線部を動名詞にすると、
having been born in this country
この国で生まれたこと
やはり was を having been にするのは違和感がありますか?
でも慣れましょう。 (^^)
これを文に組み込むと、
I am proud of having been born in this country.
= I am proud (that) I was born in this country.
私はこの国で生まれたことを誇りに思っている。
動名詞自体に特定の時制はないので、文全体を過去にスライドさせてできた 大過去[過去のさらに過去] も同じ 完了動名詞 になります。
I was proud of having been born in this country.
= I was proud (that) I had been born in this country.
私はこの国で生まれたことを誇りに思っていた。
《ちょっと補講》
わざわざ 完了動名詞[having Vpp] を使わなくても 単純動名詞[Ving] で 過去・大過去 の意を表せる場合もあります。
I regret having stolen the money then.
= I regret stealing the money then.
= I regret (that) I stole the money then. (過去)
regret O [リグレット] : Oを後悔する
私はその時そのお金を盗んだことを後悔しています。
I regretted having stolen the money then.
= I regretted stealing the money then.
= I regretted (that) I had stolen the money then. (大過去)
私はその時そのお金を盗んだことを後悔した。
類例です。
reember Ving : Vしたことを覚えている
forget Ving : Vしたことを忘れる
deny Ving [ディナイ」] : Vしたことを否定する
admit Ving [アド>ミット] : Vしたことを認める
after Ving : Vした後
これらは、別項目で詳説する予定です。
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