Thu.
付帯状況の with = with + 名詞 + 状態 
付帯状況の with = with + 名詞 + 状態-その1
「付帯状況」とは、「状況を付帯して」、つまり「状態を伴って」という意味の文法用語です。
with + 名詞 + ~[状態]
名詞が~である状態を伴って
名詞を~の状態にして(→ 適当に意訳する)
~[状態]の部分には、前置詞句 / 形容詞 / 形容詞化した副詞 / 現在分詞 / 過去分詞 が入ります。
和訳も主節につながるように適当に意訳しなければいけません。
言い換えると、意訳した日本語と英語のギャップが大きすぎて、この表現を非常に理解し難くしています。
with + 名詞 + ~[前置詞句]
名詞が~[前置詞句]である状態を伴って
名詞を~[前置詞句]の状態にして(→ 適当に意訳する)
1. a. Tears were in her eyes.
1. b. She spoke with tears in her eyes.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1. a. 涙が彼女の目の中にあった。(状態描写)
1. b. 彼女は涙が目の中にある状態を伴って話した。(直訳)
1. b. → 彼女は目に涙を浮かべて話した。(意訳)
[解説]
a. Tears were in her eyes.
a. 涙が彼女の目の中にあった。
この状態を描写した文の be動詞を取り除きます。
tears in her eyes
それを with ~(~を伴って) の ~ の部分に入れると、
with tears in her eyes
これで「涙が目の中にある状態を伴って」という意味になります。
このままでも十分意味は理解できますが、適当に意訳すると、「目に涙を浮かべて」となります。
2. a. His pipe were in his mouth.
2. b. He came in with his pipe in his mouth.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2. a. 彼のパイプは彼の口の中にあった。(状態描写)
2. b. 彼はパイプが口の中にある状態を伴って入って来た。(直訳)
2. b. → 彼はパイプを口にくわえて入って来た。(意訳)
3. a. An album was under her arm.
3. b. She was walking with an album under her arm.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3. a. 一冊のアルバムが彼女の脇の下にあった。(状態描写)
3. b. 彼女はアルバムが脇の下にある状態を伴って歩いていた。(直訳)
3. b. → 彼女はアルバムを小脇に抱えて歩いていた。(意訳)
《重要!》
英語を読んだり聴いたりしている時(特に聴いている時)は、上記の b. の直訳で頭の中にイメージを浮かべる練習をしてください。
意訳はあくまで「意味を解釈した上の和訳」です。
英語を読んだり聴いたりした瞬間に、英語のイメージがすぐ頭に浮かばなくては実用にならないということを肝に銘じておいてください。
意訳はあくまで日本語の練習です。
このことを絶対に忘れないようにしてください!
with + 名詞 + ~[形容詞]
名詞が~[形容詞]である状態を伴って
名詞を~[形容詞]の状態にして(→ 適当に意訳する)
4. a. Your mouth is full.
4. b. It is rude to speak with your mouth full.
4. b. rude [ルード] : 不作法な
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4. a. 君の口は一杯だ。(状態描写)
4. b. 口が一杯である状態を伴って話をするのは不作法だ。(直訳)
4. b. → 口に食べ物を一杯入れたまま話をするのは不作法だ。(意訳)
[解説]
a. Your mouth is full.
a. 君の口は一杯だ。
この状態を描写した文の be動詞を取り除きます。
your mouth full
それを with ~(~を伴って) の ~ の部分に入れると、
with your mouth full
これで「(君の)口が一杯である状態を伴って」という意味になります。
このままでも十分意味は理解できますが、適当に意訳すると、「口に食べ物を一杯入れたまま」となります。
5. a. The windows were open.
5. b. I slept with the windows open.
5. b. open [オゥプン] : 開いている[形]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5. a. 窓が開いていた。(状態描写)
5. b. 私は窓が開いている状態を伴って寝た。(直訳)
5. b. → 私は窓を開けて[開けたまま]寝た。(意訳)
6. a. All his clothes were wet.
6. a. clothes [クロゥズ] : 服(発音注意!)
6. b. wet : 濡[ぬ]れた
6. b. He came back with all his clothes wet.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
6. a. 彼の服は全部濡れていた。(状態描写)
6. b. 彼は服が全部濡れている状態を伴って帰って来た。(直訳)
6. b. → 彼は服を全部濡らして[びしょぬれになって]帰って来た。(意訳)
with + 名詞 + ~[形容詞した副詞]
名詞が~[形容詞化した副詞]である状態を伴って
名詞を~[形容詞化した副詞]の状態にして(→ 適当に意訳する)
「形容詞化した副詞」という言葉を見て頭に疑問符(?)が浮かんだ人も多いと思います。
ちょっと次の英文を見てみましょう。
a. I turned on the lights [turned the lights on].
b. The lights were on.
a. 私は明かりを点[つ]けた。
b. その明かりは点いていた。
a. は 、「turn ~ on / turn on ~ : ~を点ける、~のスイッチを入れる」 で on は動詞の turn を修飾する副詞です。
b. の on は、 be動詞の were の補語になっていて、a. の副詞が形容詞化したと考えられます。
c. I took off my shoes [took my shoes off].
d. My shoes were off.
c. 私は靴を脱いだ[← (体から)離した]。
d. 私の靴は脱げていた[← 体から離れていた]。
c. の off は、動詞の took を修飾する副詞。
d. の off は、be動詞の補語で形容詞だと解釈できます。
e. My husband went away on business.
f. My husband is away on business.
e. 私の夫は仕事で[出張で]出かけた。
f. 私の夫は出張で留守です。
e. の away は、動詞の go を修飾する副詞。
f. の away は、be動詞の補語で形容詞だと解釈できます。
ただし、文法書・辞書によっては、両者共に副詞扱いしている場合もあります。
7. a. The lights were on.
7. b. I went out with the lights on.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
7. a. 明かりが点いていた。(状態描写)
7. b. 私は明かりが点いている状態を伴って出かけた。(直訳)
7. b. → 私は明かりを点けたまま(にして)出かけた。(意訳)
[解説]
a. The lights were on.
a. 明かりが点いていた。
この状態を描写した文の be動詞を取り除きます。
the lights on
それを with ~(~を伴って) の ~ の部分に入れると、
with the lights on
これで「明かりが点いている状態を伴って」という意味になります。
このままでも十分意味は理解できますが、適当に意訳すると、「明かりを点けたまま(にして)」となります。
8. a. My shoes were off.
8. b. I walked with my shoes off.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
8. a. 私の靴は(体から)離れていた[脱げていた]。(状態描写)
8. b. 私は、靴が(体から)離れている[脱げている]状態を伴って、歩いた。(直訳)
8. b. → 私は靴を脱いで歩いた。(意訳)
9. a. My husband is away.
9. b. I'm very lonely with my husband away.
9. b. = With my husband away, I'm very lonely.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
9. a. 私の夫は留守だ。(状態描写)
9. b. 夫が留守の状態を伴って私はとても寂しい。(直訳)
9. b. → 夫が留守で[留守なので]私はとても寂しい。(意訳)
※ 9. のように付帯状況が理由を暗示している場合は、文頭に出ることも時々あります。
※ with がなければ、文語ですが意味上の主語の付いた分詞の副詞的用法=独立分詞構文になります。
= My husband (being) away, I am very lonely.
= I am very lonely, my husband (being) away.
⇒ 参考ページ
with + 名詞 + Ving[現在分詞]
名詞がVしている状態を伴って
名詞をVしている状態にして(→ 適当に意訳する)
10. a. Her hair was flowing in the wind.
10. a. flow in the wind [フロウ] : 風の中で流れる → 風になびく
10. b. She ran toward me with her hair flowing in the wind.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
10. a. 彼女の髪の毛は風になびいていた。(状態描写)
10. b. 彼女は髪が風になびいている状態を伴って私の方へ走って来た。(直訳)
10. b. → 彼女は髪を風になびかせながら私の方へ走って来た。(意訳)
[解説]
a. Her hair was flowing in the wind.
a. 彼女の髪の毛は風になびいていた。
この状態を描写した文の be動詞を取り除きます。
her hair flowing in the wind
それを with ~(~を伴って) の ~ の部分に入れると、
with her hair flowing in the wind
これで「髪が風になびいている状態を伴って」という意味になります。
このままでも十分意味は理解できますが、適当に意訳すると、「髪を風になびかせながら」となります。
11. a. His eyes were shining.
11. b. He was watching the painting with his eyes shining.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
11. a. 彼の目は輝いていた。(状態描写)
11. b. 彼は目が輝いている状態を伴ってその絵を見ていた。(直訳)
11. b. → 彼は目を輝かせながらその絵を見ていた。(意訳)
12. a. His wife was knitting beside him.
13. b. He was watching TV, with his wife knitting beside him.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
13. a. 彼の妻は彼のそばで編み物をしていた。(状態描写)
13. b. 妻がそばで編み物をしている状態を伴って彼はテレビを見ていた。(直訳)
13. a. → 彼はテレビを見ていて、そのそばで妻が編み物をしていた。(意訳)
※ 12. のように、with の前にコンマが置かれている場合もあります。
※ with がなければ、文語ですが意味上の主語の付いた分詞の副詞的用法=独立分詞構文になります。
= He was watching TV, his wife knitting beside him.
⇒ 参考ページ
with + 名詞 + Vpp[過去分詞]
名詞がVされた[されている]状態を伴って
名詞をVしている状態にして(→ 適当に意訳する)
13 a. His legs were crossed.
cross O : Oを交差させる、Oを組見合わせる
14. b. He was sitting with (his) legs crossed.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
15. a. 彼の足は組まれていた。(状態描写)
15. b. 彼は足が組まれた状態を伴って座っていた。(直訳)
15. b. → 彼は足を組んで座っていた。(意訳)
※ his legs の his が省略されている場合もあるようです。
[解説]
a. His legs were crossed.
a. 彼の足は組まれていた。
この状態を描写した文の be動詞を取り除きます。
his legs crossed
それを with ~(~を伴って) の ~ の部分に入れると、
with his legs crossed
これで「彼は足が組まれた状態を伴って」という意味になります。
このままでも十分意味は理解できますが、適当に意訳すると、「足を組んで」となります。
※ with がなければ、文語ですが意味上の主語の付いた分詞の副詞的用法=独立分詞構文になります。
= He was sitting, (his) legs crossed.
cross-legged という1語の副詞を使っても同意の文になります。
= He was sitting crossed-legged.
14. a. The windows were closed.
16. b. She slept with the windows closed.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
16. a. 窓は閉められていた。(状態描写)
16. b. 彼女は窓が閉められた状態を伴って寝た。(直訳)
16. b. → 彼女は窓を閉めて寝た。(意訳)
15. a. His eyes were fixed on the picture.
17. b. He was standing with his eyes fixed on the picture.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
17. a. 彼の目はその絵に固定されていた。(状態描写)
17. b. 彼は目がその絵に固定された状態を伴って立っていた。(直訳)
17. b. → 彼はその絵に目をくぎ付けにして[をじっと見つめて]立っていた。(意訳)
付帯状況の with + 名詞 + 状態 が、後ろから前の名詞を修飾している場合もあります。
16. Look at the girl with tears in her eyes.
17. The boy with all his clothes wet is my little brother.
18. Who is that girl with her hair flowing in the air?
19. Do you know the man with his legs crossed.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
16. 目に涙を浮かべた女の子を見なさい。
17. 服が全部ずぶ濡れの男の子は私の弟です。
18. 風に髪をなびかせている女の子は誰ですか。
19. あなたは足を組んだ男の人を知っていますか。
《質問》
15. の、「彼は足を組んで座っていた。」ですが、
He was sitting, crossing his legs.
としてはいけませんか?
《答え》
残念ながら、ダメです。
He was sitting, crossing his legs.
では、「足を組む動作をしながら座っていた。」という変な意味になってしまいます。
He sat down, crossing his legs.
彼は足を組みながら座った。[← 足を組む動作をしながら座りこんだ]
なら、意味が通る正しい文になります。
日本語の「足を組んで」は、英語では「足が組まれて」と受け身で表現すると覚えておきましょう。
「腕組みをして」も、同様に英語では「腕が組まれて」と受け身で表現します。
He was sitting with his arms folded[crossed].
fold [フォゥルド] : 折りたたむ
彼は腕が折りたたまれた[組まれた]状態を伴って座っていた。
→ 彼は腕組みをして座っていた。
お疲れ様でした。(^-^)
次回-付帯状況の with = with + 名詞 + 状態 のまとめ(暗唱例文)
tb: -- cm: 0
« 付帯状況の with = with + 名詞 + 状態-その2 (まとめ(暗唱例文)
分詞の副詞的用法[分詞構文]-その11-慣用表現のまとめ(暗誦例文 »
Comments
Post a comment
| h o m e |