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分詞の副詞的用法[分詞構文]-その10-慣用表現(2)  
分詞の副詞的用法[分詞構文]-その10-慣用表現(2)
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まずは復習しましょう。
⇒ 分詞の副詞的用法[分詞構文]-その1 (入門・初級向け)
⇒ (口語英語で使われる用法だけの解説)
⇒ 分詞の副詞的用法[分詞構文]-その2
⇒ (基本用法-意味別による解説)
⇒ 分詞の副詞的用法[分詞構文]-その3
⇒ (基本用法-分詞の位置別による解説)
⇒ 分詞の副詞的用法[分詞構文]-その4
⇒ (基本用法-暗誦例文のまとめ)
⇒ 分詞の副詞的用法[分詞構文]-その5
⇒ (基本用法-練習問題)
⇒ 分詞の副詞的用法[分詞構文]-その6
⇒ (完了分詞)
⇒ 分詞の副詞的用法[分詞構文]-その7
⇒ (否定)
⇒ 分詞の副詞的用法[分詞構文]-その8
⇒ (意味上の主語が付いている場合=独立分詞構文)
⇒ 分詞の副詞的用法[分詞構文]-その9
⇒ (慣用表現(1))
[13] seeing (that) …
[13] … であることを考えると、… であるから
口語英語では、
seeing how …
seeing as …
seeing as how …
という形も使われています。
この表現は、なかなかイメージが理解しがたくて手強いです。
この see は、I see. (わかりました。) という時の see と同じで、
… であることを見ると[見て]
→ … であること理解すると[理解して]
→ … であることを考えると[考えて]
→ (君もわかっているように) … であるから、… であるので
という風に考えるといいでしょう。
considering (that) … : …であることを考えると
since … : … であるから、… なので
に近い表現と言えます。
では、例文です。
わかりにくいので2つ挙げます。
Seeing (that) she has three children, she must be over 30.
子供が3人いるのを見ると[いることを考えると]、彼女は30才を越えているに違いない。
子供が3人いるのだから、彼女は30才を越えているに違いない。
I slept until noon yesterday(,) seeing (that) I had nothing to do.
することが何もないことを理解して[考えて]、昨日はお昼まで寝ていた。
→ することが何もなかったので、昨日はお昼まで寝ていた。
この表現も辞書では接続詞扱いされています。
[14] including ~
[14] ~ を[も]含めて、~を入れて、~込みで
[14] excluding ~
[14] ~ を除いて、~ を除いた
元の動詞は、
include ~ [インクルード] : ~ を含む
exclude ~ [イクスクルード] : ~ を除く
です。
The price is 10,000 yen, including tax.
価格は税金を含んで1万円です。
→ 価格は税込みで1万円です。
The price is 10.000 yen, excluding tax.
価格は税金を除いて1万円です。
→ 価格は税抜きで1万円です。
including ~ / excluding ~ 共に辞書では前置詞扱いです。
tax を前置して、過去分詞の included / excluded を後置しても同じ意味になります。
The price is 10,000 yen, tax included.
価格は税金が含まれて1万円です。
→ 価格は税込みで1万円です。
The price is 10.000 yen, tax excluded.
価格は税金が除かれて1万円です。
→ 価格は税抜きで1万円です。
ちなみに、excluding ~ の類似表現に次のようなものがあります。
余裕があれば覚えておきましょう。
excepting ~
saving ~
= except (for) ~ = save (for) ~ = but ~
※ but for ~ は、「~がなければ」という意味で、「~を除いて」という意味では使われません。
たくさん類義語があるので困りますね。(;´▽`A``
[15] concerning ~ = regarding ~
[15] ~ に関して(は)、~ に関する
少し改まった表現ですが、結構使われています。
センター試験の英文でも頻出ですので、しっかり覚えましょう。
Concerning[Regarding] his background, we know nothing.
= We know nothing concerning[regarding] his background.
彼の経歴に関して(は)、私達は何も知りません。
辞書では完全に前置詞扱いです。
まれですが、respecting ~ も使われています。
余裕があれば覚えておきましょう。
[16] starting (at /on / in / from) ~
[16] = beginning (at /on / in / from) ~
[16] ~ に始まって → ~ から、~以降
準備運動として、まず次の英文を見てください。
It starts at 10 a.m..
(それは午前10時に[から]始まる)
It begins on Monday.
(それは月曜日に[から]始まる)
It starts in April.
(それは4月に[から]始まる)
It begins on April 1.
(それは4月1日に[から]始まる)
It started in 2000.
(それは2000年に[から]始まった)
It began (from) 100 years ago.
(それは100年前(から)始まった)
It'll start (from) tomorrow.
(それは明日(から)始まる)
時刻は at 、曜日・日付は on 、月・年号などは in 、が必要なのはわかりますね。
start from seven や begin from April などの英語は不可ですので注意してください。。
最後の2例の 100 years ago や tomorrow は、元々前置詞不要の副詞(句)ですが、from が付いていることもあります。。
これらの start / begin を現在分詞の副詞的用法[分詞構文]にすると、
starting (at) 10 a.m.
(午前10時に始まって → 午前10時から、午前10時以降)
beginning (on) Monday
(月曜日に始まって → 月曜日から、月曜日以降)
starting (in) April
(4月に始まって → 4月から、4月以降)
beginning (on) April 1
(4月1日に始まって → 4月1日から、4月1日以降)
starting (in) 2000
(2000年に始まって → 2000年から、2000年以降)
beginning (from) 100 years ago
(100年前に始まって → 100年前から、100前以降)
starting (from) tomorrow
(明日に始まって → 明日から、明日以降)
at / on / in / from を省略することもできます。
その場合、starting ~ / beginning ~ は前置詞とみなすことができます。
例文です。
The conference will be held on April 1(,) starting[beginning] (at) 10 a.m.
conference [コンファレンス] : 会議
その会議は4月1日の午前10時から行われます。
I'll have a two-week vacation(,) starting[beginning] (on) Monday
月曜日から2週間の休暇です。
My son is going to a university in Tokyo(,) starting[beginning] (in) April.
私の息子は4月から東京の大学に通います。
Starting[Beginning] (from) tomorrow, I quit smoking.
quit [クィット] : ~ をやめる
明日以降[明日から]、私は禁煙します。
[17] following ~
[17] ~ の後、~ に続いて
follow ~ [フォロゥ] : ~ の後に続く、~の後に続いて起こる
からできた慣用句で、after ~ とほぼ同じです。
Following my father's death, I took over his company.
= I took over my father's company following his death.
take O over / take over O : Oを引く継ぐ
父の死後、私は父の会社を引き継いだ。
[18] taking ~ into consideration = taking into consideration ~
[18] taking ~ into account = taking into account ~
[18] ~ を考慮に入れて、~ を考慮に入れると
[18] consideration [コンスィダレイション] account [アカウント] : 考慮
considering ~ に近い表現です。
~ はよく後置されます。
Taking her age into consideration[account], she is doing well.
= Taking into consideration[account] her age, she is doing well.
年齢を考慮に入れると、彼女はよくやっている。
Taking into consideration[account] the fact that she is young[old], she is doing well.
若い[年を取っている]という事実[こと]を考慮に入れると、彼女はよくやっている。
taking everything into consideration[account]
taking all things into consideration[account]
あらゆることを考慮に入れると
は、以前紹介した all things considered と同じ意味になります。
⇒ 参考ページ
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[19] looking back (on ~)
[19] ~ を振り返ってみれば[みると]
look back (on ~) : ~を振り返る、~を回想する
を現在分詞の副詞的用法[分詞構文]にした表現です。
on ~ は、at ~ や over ~ のこともあります。
Looking back (on it), I think it was an enjoyable experience.
振り返って考えると、それは楽しい経験だったと思う。
[20] Getting back to ~, …
[20] ~ に戻ると[戻るが] → ~[話・話題などを]元に戻すと[戻すが]
~ には様々な語句が入ります。
数例を挙げると、
Getiing back to the subject[topic], …
(話(題)を元に戻すと)
Getting back to what we were talking about, …
(さっき(私達が)話していたことに戻るが)
Getting back to what you were saying, …
(さっき君が話していたことに戻るが)
Getting back to what we were talking about, where should we go tomorrow?
さっきの話に戻りますが、明日はどこに行きましょうか。
Getting を省略したり、Let's で始めても同じような意味を伝えられます。
Now back to ~, …
(さて、~に話を戻しますが、…)
Let's get back to ~. …
(~に話を戻しましょう。…)
[21] having said that = that said
[21] そうは言うものの、それでもやはり
that said は、 that (having been) said の having been の省略、または that (being) said の being の省略で、直訳は「それが言われた[言われている]にしても」です。
Most of the movie was very exciting. Having said that[That said], I have to say the ending was a bit dull.
dull [ダル] : つまらない a bit : ちょっと
その映画の大半はとても面白かった。そうは言っても、エンディングはちょっと退屈だったと言わねばならないが。
ちなみに、that said の前に with を置いた、With that said も同意の表現です。
[22] according to ~
[22] 1. ~ によれば[よると] (主に文頭で使って)
[22] 2. ~ に従って、~通りに、~ に応じて
この表現を見て、分詞の副詞的用法[分詞構文]だと思う人はあまりいないでしょうね。
慣用表現として丸暗記している人が多いと思います。
1. の文頭で使う意味はよく知られていますが、2. の用法も覚えておきましょう。
According to the weather forecast, it wil rain tomorrow.
weather farecast [ウェザー・フォーキャスト] : 天気予報
天気予報によると、明日は雨だ。
You must act according to my instruction.
instruction [インストラクション] : 指示
君は私の指示に従って[通りに]行動しなければならない。
[23] owing to ~
[23] ~ のために、~ のせいで、~ のおかげで、~ が原因で
これも分詞の副詞的用法[分詞構文]を意識せずに丸暗記している人がほとんどだと思います。
The game was cancel(l)ed owing to the heavy rain.
その試合は大雨のために中止された。
ご覧の通り、owing to ~ = because of ~ です。
[24] notwithstanding ~
[24] ~ にもかかわらず
これは despite ~ = in spite of ~ の同義語です。
この表現も、分詞の副詞的用法[分詞構文]として意識されることはほぼないと言っていいでしょう。
He did not give up smoking, notwithstanding the doctor's advice.
医者の忠告にもかかわらず、彼は煙草を止めなかった。
notwithstanding を後置して
He did not give up smoking, the doctor's advice notwithstanding.
とすることもあります。
分詞の副詞的用法[分詞構文]の慣用表現を紹介して来ましたが、かなりの量になってしまいました。
暗誦例文のまとめは次回に廻すことにします。
次回-分詞の副詞的用法[分詞構文]-その11-慣用表現のまとめ(暗誦例文)
分詞の副詞的用法[分詞構文]-目次
その1-口語英語で使われる用法だけの解説 (入門・初級向け)
その2-基本用法-意味別による解説
その3-基本用法-分詞の位置別による解説
その4-基本用法-暗誦例文のまとめ
その5-基本用法-練習問題
その6-完了分詞
その7-否定
その8-意味上の主語が付いている場合=独立分詞構文
その9-慣用表現(1)
その10-慣用表現(2)
その11-慣用表現のまとめ(暗誦例文)
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