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分詞の副詞的用法[分詞構文]-その8-意味上の主語が付いている場合=独立分詞構文 
分詞の副詞的用法[分詞構文]-その8-意味上の主語が付いている場合=独立分詞構文
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まずは復習しましょう。
⇒ 分詞の副詞的用法[分詞構文]-その1 (入門・初級向け)
⇒ (口語英語で使われる用法だけの解説)
⇒ 分詞の副詞的用法[分詞構文]-その2
⇒ (基本用法-意味別による解説)
⇒ 分詞の副詞的用法[分詞構文]-その3
⇒ (基本用法-分詞の位置別による解説)
⇒ 分詞の副詞的用法[分詞構文]-その4
⇒ (基本用法-暗誦例文のまとめ)
⇒ 分詞の副詞的用法[分詞構文]-その5
⇒ (基本用法-練習問題)
⇒ 分詞の副詞的用法[分詞構文]-その6
⇒ (完了分詞)
⇒ 分詞の副詞的用法[分詞構文]-その7
⇒ (否定)
上記の復習の
⇒ 分詞の副詞的用法[分詞構文]-その5
⇒ (基本用法-練習問題)
を見てみましょう。
[主]の文と[副]の文の主語が 同じであることが分かります。
ということは、[副]の文を「分詞の副詞的用法=分詞構文」に換える時に、主語は不要ということです。
実際の練習問題で検証してみましょう。
I was watching baseball on TV. [主]
(私はテレビで野球を見ていた。)
I was drinking beer. [副]
(私はビールを飲んでいた。)
[主]の文と[副]の文の主語が同じですね。
この場合は、[副]の文を分詞の副詞的用法[分詞構文]に換える場合、主語を省き、was も省き、
同時動作・状況
I was watching baseball on TV(,) drinking beer.
(私はビールを飲みながらテレビで野球を見ていた。)
とすればいいのでしたね。
では次の場合はどうでしょう?
[練習1]
I was watching baseball on TV. [主]
(私はテレビで野球を見ていた。)
My wife was knitting beside me. [副]
knit [ニット] : 編み物をする
(私の妻は私のそばで編み物をしていた。)
ご覧の通り、、[主]の文と[副]の文の主語が違います。
これを「分詞の副詞的用法[分詞構文]」を使って一文にすると、
[副]の文の my wife は消さないで残し、was を省いて、
同時動作・状況
I was watching baseball on TV, my wife knitting beside me.
(私はテレビで野球を見ていて、そのそばで妻が編み物をしていた。)
I はこの文の本当の主語で、my wife は knitting の意味上の主語になります。
このような「(意味上の主語の付いた)分詞の副詞的用法=独立分詞構文」は文語です。
慣用表現を除いて、口語英語では使われないということは了承しておきましょう。
例えば、上記の英文を口語英語で表現すると、with を使って次のように言います。
I was watching baseball on TV(,) with my wife knitting beside me.
⇒ with + 名詞 + 状況 (付帯状況・同時状況)-作成予定
又は、簡単に and を使い、
I was watching baseball on TV, and my wife was knitting beside me.
と言ってもいいかもしれません。
文語とはいえ、これもマスターしておかないと英文を読みこなすことができないので、もう少し練習しておきましょう。
[練習2]
Mr. Loud came into the room. [主]
(ラウドさんは部屋に入って来た。)
His wife followed him in. [副]
(彼の妻が彼の後について入って来た。)
この練習問題も、[主]の文と[副]の文の主語が違います。
これを「分詞の副詞的用法[分詞構文]」を使って一文にすると、
[副]の文の his wife は消さないで残し、followed を 現在分詞の following にして、
連続動作・状況
Mr. Loud came into the room, his wife following him in.
(ラウドさんが部屋に入って来て、彼の妻がその後について入って来た。)
となります。
口語英語では、and を使って
Mr. Loud came into the room, and his wife followed him in.
と言えばいいでしょう。
[練習3]
My hasband is away. [副]
(私の夫は留守だ。)
I am very lonely. [主]
(私はとても寂しい。)
[副]の My husband を残し、is を being にして、
同時・状況 / 理由・動機
My hasband (being) away, I am very lonely.
= I am very lonely, my husband (being) away.
(夫が留守で[なので]、私はとても寂しい。)
being は省略可能です。
これも口語英語では、with を使って、
With my husband away, I am very lonely.
= I am very lonely(,) with my husband away.
(夫が留守で私はとてもさびしい。)
又は、もっと簡単に、so を使い、
My husband is away, so I am very lonely.
(私の夫は留守だ、だから私はとてもさびしい。)
とでも言えばいいでしょう。
[練習4]
There was no bus service. [副]
(バスの便がなかった。)
We had to walk there. [主]
(私達はそこまで歩かなければいけなかった。)
There は主語ではありませんが、There を消すと 「~がある」の意味がわからなくなってしまいます。
という訳で、There を残し、was を being に換えて、
理由・動機
There being no bus service, we had to walk there.
(バスの便がなくて[なかったので]私達はそこまで歩かなければいけなかった。)
この場合はbeing は省略できません。
口語英語では、
There was no bus service, so we had to walk there.
とでも言えばいいでしょう。
[練習5]
The sun had set. [副]
(太陽が沈んでしまった。)
It started to get cold. [主]
(寒くなり始めた。)
[副]が過去完了で、[主]が過去で、時制がずれているので、having Vpp を使い、
先行動作・状況 / 理由・動機
The sun having set, it started to get cold.
(太陽が沈んで[沈んでしまって]寒くなり始めた。)
(太陽が沈んだ[でしまった]ので寒くなり始めた。)
これもあまりにも文語で固すぎるので、口語では、
The sun had set, and it started to get cold.
とでも言えばいいと思います。
[練習6]
The sun had not risen yet. [副]
(太陽はまだ昇っていなかった。)
It was very dark. [主]
時制がずれているうえに、否定文になっています。
まず、意味上の主語を残し、not を付けて、having Vpp にして、
理由・動機
The sun not having risen yet, it was very dark.
(太陽がまだ昇っていなくて[いなかったので]とても暗かった。)
これも文語であまりも固すぎます。
口語では、
It was very dark because the sun hadn't risen yet.
Because the sun hadn't risen yet, it was very dark.
とでも言えばいいでしょう。
よく使われる[慣用表現]
(意味上の主語の付いた)分詞の副詞的用法=独立分詞構文は文語であまり使われません。
でも、次の表現はよく使われる決まり文句です。
覚えておきましょう。
All things considered, the party was a big success.
(あらゆることを考慮すると[← が考慮されると]、そのパーティーは大成功だった。)
we are planning to go cycling, weather permitting.
be planning to V ≒ be gointo to V
go cycling [サイクリング] : サイクリングに行く
(天気が許せば[よければ]、私達はサイクリングに行く予定です。)
Other things being equal, you should choose the bigger one.
equal [イークォル] : 等しい
(他の事柄[条件]が同じなら、大きい方を選んだほうがよい。)
Such[That][This] being the case, I cannot go.
(そういう[こういう]事情[訳]だから、私は行けません。)
接続詞を加えて普通の英文にすると、
When all things are considered, the praty was a big success.
We are planning to go cycling, if the weather permits.
※ 完全な文の場合、通常は the が必要です。
If other things are equal, you should choose the bigger one.
Since such[that][this] is the case, I cannot go.
※ since … は「(あなたも知っているように) …だから」という意味です。
今回学習した「(意味上の主語の付いた)分詞の副詞的用法=独立分詞構文」は文語です。
しかし、文語でも例文を覚えているくらいでなければ、実際に出会った時に訳には立たないと思います。
という訳で、いつものように暗記してしまいましょう。
特に慣用表現はよく使われますから、しっかり覚えましょう。
1. 私はテレビで野球を見ていて、そのそばで妻が編み物をしていた。
2. ラウドさんが部屋に入って来て、彼の妻がその後について入って来た。
3. 夫が留守で[だったので]、私は寂しかった。
4. バスの便がなくて[なかったので]私達はそこまで歩かなければいけなかった。
5. 太陽が沈んで[沈んでしまって]寒くなり始めた。
5. 太陽が沈んだ[でしまった]ので寒くなり始めた。
6. 太陽がまだ昇っていなくて[いなかったので]とても暗かった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1. I was watching baseball on TV, my wife knitting beside me.
2. Mr. Loud came into the room, his wife following him in.
3. My hasband (being) away, I felt lonely.
4. There being no bus service, we had to walk there.
5. The sun having set, it started to get cold.
6. The sun not having risen yet, it was very dark.
7. あらゆることを考慮すると[← が考慮されると]、そのパーティーは大成功だった。
8. 天気が許せば[よければ]、私達はサイクリングに行く予定です。
9. 他の事柄[条件]が同じなら、大きい方を選んだほうがよい。
10. そういう[こういう]事情[訳]だから、私は行けません。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
7. All things considered, the praty was a big success.
8. we are planning to go cycling, weather permitting.
9. Other things being equal, you should choose the bigger one.
10. Such[That][This] being the case, I cannot go.
《質問》
慣用表現の all things considered についてなんですが、
わざわざ過去分詞を使って受け身で「全てのことが考慮されると → を考慮すると」とするのではなく、最初から「全てのことを考慮すると」の意で、
considering all things
にしていけないのですか?
《答え》
considering all things も可能だと思います。
その場合、接続詞を使って完全な文にすると、
When we[you] consider all things, the party was a big success.
となり、誰を指しているかはっきりしない一般的主語の we /you は意味がないので省略して、consider を現在分詞の副詞的用法=分詞構文にすると、
Considering all things, the party was a big success.
となります。
しかし可能だからと言って多用するのは禁物です。
all things considered のほうがスタンダードな表現ですからそちらの方をしっかり覚えてください。
ちなみに considering には、副詞の用法もあり、その場合は considering 一語だけで、all things considered や all in all (全体としては) の代わりに使えます。
参考にしてください。
The party was a big success, considering.
[直訳] そのパーティーは大成功だった、考えてみると。
→ 考えみると(全体的には)そのパーティーは大成功だった。
次回-分詞の副詞的用法[分詞構文]-慣用表現(1)
分詞の副詞的用法[分詞構文]-目次
その1-口語英語で使われる用法だけの解説 (入門・初級向け)
その2-基本用法-意味別による解説
その3-基本用法-分詞の位置別による解説
その4-基本用法-暗誦例文のまとめ
その5-基本用法-練習問題
その6-完了分詞
その7-否定
その8-意味上の主語が付いている場合=独立分詞構文
その9-慣用表現(1)
その10-慣用表現(2)
その11-慣用表現のまとめ(暗誦例文)
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Comments
I was watching baseball on TV(,) drinking TV.
(私はビールを飲みながらテレビで野球を見ていた。)
テレビを飲みながら??
URL | とりんぷと #m9hpFNiU | 2020/03/15 18:56 | edit
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