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中学英語・ちょっと復習-時制の一致について(入門) 
中学英語・ちょっと復習-時制の一致について(入門)
今回の「時制の一致」の解説はは入門向けです。
まだ、過去完了・大過去・助動詞の過去形・仮定法を学習していないので、すべてを解説できません。
でも入門段階(中3程度)でも時制の一致は出て来るので、簡単に解説します。
「入門者向け」と言っても、いい加減な手抜きの説明じゃありませんから、真剣に読んでくださいね。
次の英文を見てください。
1. Ken says he is tired.
1. ケンは疲れていると言ってます。
2. Ken says he is going to visit his uncle in Tokyo.
2. ケンは東京の叔父を訪ねるつもりだと言っています。
3. Ken says he can't speak English.
3. ケンは英語が話せないと言ってます。
4. Ken says he likes cats.
4. ケンは猫が好きだと言ってます。
5. Ken always says time is money.
5. ケンは時は金なりといつも言ってます。
さて、「これらの英語の says を 過去形の said にするとどうなるか?」というのが今回のテーマです。
まず日本語の方から考えてみましょう。
1. ケンは疲れていると言ってます。
1. ケンは疲れていると言ってました。
2. ケンは東京の叔父を訪ねるつもりだと言ってます。
2. ケンは東京の叔父を訪ねるつもりだと言ってました。
3. ケンは英語が話せないと言ってます。
3. ケンは英語が話せないと言ってました。
4. ケンは猫が好きだと言ってます。
4. ケンは猫が好きだと言ってました。
5. ケンは時は金なりといつも言ってました。
5. ケンは時は金なりといつも言ってました。
「言ってます」を「言ってました」に換えても、他の部分(下線部)は同じですね。
単純と言えば単純ですし、逆にあいまいと言えばあいまいです。
一方、英語の方はもう少し複雑です。
2つの場合が考えられます。
■ ケンの言ったことを客観的にそのまま伝えたい場合 ■
says を 過去形の said にしたら、その後の文の動詞も機械的にそれに合わせて過去形にします。
これを時制を一致させる[時制の一致]と言います。
この場合、ケンの話した内容が今でも有効かもうすでに無効になっているかは不問です。
ただ、間接的・機械的にケンの話を伝えるだけです。
1. Ken said he was tired.
1. ケンは疲れていると言ってました。
2. Ken said he was going to visit his uncle in Tokyo.
2. ケンは東京の叔父を訪ねるつもりだと言ってました。
3. Ken said he couldn't speak English.
3. ケンは英語が話せないと言ってました。
4. Ken said he liked cats.
4. ケンは猫が好きだと言ってました。
5. Ken always said time was money.
5. ケンはいつも時は金なりと言ってました。
《質問》
高校の文法の授業(現在は Expression の授業)で、時制の一致の例外として、「不変の真理、一般的社会通念、ことわざや格言は、常に現在形を使う」と習いましたよ。
Ken always said time was money. は
Ken always said time is money. が正しいのではないでしょうか?
《答え》
私も昔そのように習いました。
でも、実際に使われている英語は、このルールと少し違うのです。
正しくは、
「不変の真理、一般的社会通念、ことわざや格言は、現在形を使うほうが好まれる」です。
「好まれる」ですから、時制の一致をしてもいいのです。
次のような、時制の一致の例外を問う問題は、愚問です。
I was taught at school that the earth ( ) around the sun.
1. goes 2. went 3. has gone 4. had gone
正解は2つあります。 goes と went です。
「地球が太陽の周りを回っている」のは過去も現在も変わらない不変の真理ですから、現在形を使うほうが好まれますが、時制の一致をして過去形でも構いません。
特に会話の英語では、このような機械的(=惰性的)時制の一致がよく行われます。
話している時に、「えーと、この場合は現在でも変わっていないことだから…」などと考えていたら会話が止まってしまいますからね。
このような理由で、最近は名のある大学は、時制の一致の文法問題は出題しなくなってきているようです。
■ 話し手の主観を入れて伝えたい場合 ■
「ケンが話した内容が、ケンが話した過去時だけ有効で、今は有効かどうか不明」と話し手が判断した場合は過去形を使います。→ 時制の一致をする
「ケンが話した内容が、現在でも変わっていない=有効」と話し手が判断した場合は現在形を使います。→ 時制の一致をしない
1. Ken said he was [is] tired.
1. ケンは疲れていると言ってました。
2. Ken said he was [is] going to visit his uncle in Tokyo.
2. ケンは東京の叔父を訪ねるつもりだと言ってました。
3. Ken said he couldn't [can't] speak English.
3. ケンは英語が話せないと言ってました。
4. Ken said he liked [likes] cats.
4. ケンは猫が好きだと言ってました。
5. Ken always said time was [is] money.
5. ケンはいつも時は金なりと言ってました。
先ほども言ったように、この一瞬の頭の作業は中・上級者向けで、非常に難しいです。
入門・初級者 → とりあえず、時制の一致をする
中級・上級者 → 場合に応じて時制の一致をする
この方針でまいりましょう! (^-^)
[補講]
Ken always said time is money.
Ken always said time was money.
の違いに、もう少し踏み込んだ解説を補っておきます。
Ken always said time is money.
のように is を使った場合は、話し手がこのことわざを、今も昔も変わらない人生の真実だと思っている可能性が高いです。
Ken always said time was money.
のように was を使った場合は、次の2つの場合が考えられます。
1. 「時は金なり」ということわざを話し手が人生の真実とは思っていない。
2. 単にケンが言った内容を機械的に伝えた。
どちらになるかは文脈がなければわかりません。
[例文]
Ken always said time is money. And I think so, too.
ケンはいつも時は金なりと言ってました。 そして私もそう思います。
Ken always said time was money. But, I don't think so.
ケンはいつも時は金なりと言ってました。 でも私はそうは思いません。
Ken always said time was money. I'm not sure whether it is right or not, though.
ケンはいつも時は金なりと言ってました。 それが正しいかどうかはよくわかりませんけど…
もちろん、機械的に時制の一致をした場合でも、話し手が真実だと思っている可能性はあります。
Ken always said time was money. And I think so, too.
ケンはいつも時は金なりと言ってました。 そして私もそう思います。
お疲れ様でした。 <(_ _)>
高校英語・基礎-時制の一致 (作成予定) しばらくお待ちください。
今回の「時制の一致」の解説はは入門向けです。
まだ、過去完了・大過去・助動詞の過去形・仮定法を学習していないので、すべてを解説できません。
でも入門段階(中3程度)でも時制の一致は出て来るので、簡単に解説します。
「入門者向け」と言っても、いい加減な手抜きの説明じゃありませんから、真剣に読んでくださいね。
次の英文を見てください。
1. Ken says he is tired.
1. ケンは疲れていると言ってます。
2. Ken says he is going to visit his uncle in Tokyo.
2. ケンは東京の叔父を訪ねるつもりだと言っています。
3. Ken says he can't speak English.
3. ケンは英語が話せないと言ってます。
4. Ken says he likes cats.
4. ケンは猫が好きだと言ってます。
5. Ken always says time is money.
5. ケンは時は金なりといつも言ってます。
さて、「これらの英語の says を 過去形の said にするとどうなるか?」というのが今回のテーマです。
まず日本語の方から考えてみましょう。
1. ケンは疲れていると言ってます。
1. ケンは疲れていると言ってました。
2. ケンは東京の叔父を訪ねるつもりだと言ってます。
2. ケンは東京の叔父を訪ねるつもりだと言ってました。
3. ケンは英語が話せないと言ってます。
3. ケンは英語が話せないと言ってました。
4. ケンは猫が好きだと言ってます。
4. ケンは猫が好きだと言ってました。
5. ケンは時は金なりといつも言ってました。
5. ケンは時は金なりといつも言ってました。
「言ってます」を「言ってました」に換えても、他の部分(下線部)は同じですね。
単純と言えば単純ですし、逆にあいまいと言えばあいまいです。
一方、英語の方はもう少し複雑です。
2つの場合が考えられます。
■ ケンの言ったことを客観的にそのまま伝えたい場合 ■
says を 過去形の said にしたら、その後の文の動詞も機械的にそれに合わせて過去形にします。
これを時制を一致させる[時制の一致]と言います。
この場合、ケンの話した内容が今でも有効かもうすでに無効になっているかは不問です。
ただ、間接的・機械的にケンの話を伝えるだけです。
1. Ken said he was tired.
1. ケンは疲れていると言ってました。
2. Ken said he was going to visit his uncle in Tokyo.
2. ケンは東京の叔父を訪ねるつもりだと言ってました。
3. Ken said he couldn't speak English.
3. ケンは英語が話せないと言ってました。
4. Ken said he liked cats.
4. ケンは猫が好きだと言ってました。
5. Ken always said time was money.
5. ケンはいつも時は金なりと言ってました。
《質問》
高校の文法の授業(現在は Expression の授業)で、時制の一致の例外として、「不変の真理、一般的社会通念、ことわざや格言は、常に現在形を使う」と習いましたよ。
Ken always said time was money. は
Ken always said time is money. が正しいのではないでしょうか?
《答え》
私も昔そのように習いました。
でも、実際に使われている英語は、このルールと少し違うのです。
正しくは、
「不変の真理、一般的社会通念、ことわざや格言は、現在形を使うほうが好まれる」です。
「好まれる」ですから、時制の一致をしてもいいのです。
次のような、時制の一致の例外を問う問題は、愚問です。
I was taught at school that the earth ( ) around the sun.
1. goes 2. went 3. has gone 4. had gone
正解は2つあります。 goes と went です。
「地球が太陽の周りを回っている」のは過去も現在も変わらない不変の真理ですから、現在形を使うほうが好まれますが、時制の一致をして過去形でも構いません。
特に会話の英語では、このような機械的(=惰性的)時制の一致がよく行われます。
話している時に、「えーと、この場合は現在でも変わっていないことだから…」などと考えていたら会話が止まってしまいますからね。
このような理由で、最近は名のある大学は、時制の一致の文法問題は出題しなくなってきているようです。
■ 話し手の主観を入れて伝えたい場合 ■
「ケンが話した内容が、ケンが話した過去時だけ有効で、今は有効かどうか不明」と話し手が判断した場合は過去形を使います。→ 時制の一致をする
「ケンが話した内容が、現在でも変わっていない=有効」と話し手が判断した場合は現在形を使います。→ 時制の一致をしない
1. Ken said he was [is] tired.
1. ケンは疲れていると言ってました。
2. Ken said he was [is] going to visit his uncle in Tokyo.
2. ケンは東京の叔父を訪ねるつもりだと言ってました。
3. Ken said he couldn't [can't] speak English.
3. ケンは英語が話せないと言ってました。
4. Ken said he liked [likes] cats.
4. ケンは猫が好きだと言ってました。
5. Ken always said time was [is] money.
5. ケンはいつも時は金なりと言ってました。
先ほども言ったように、この一瞬の頭の作業は中・上級者向けで、非常に難しいです。
入門・初級者 → とりあえず、時制の一致をする
中級・上級者 → 場合に応じて時制の一致をする
この方針でまいりましょう! (^-^)
[補講]
Ken always said time is money.
Ken always said time was money.
の違いに、もう少し踏み込んだ解説を補っておきます。
Ken always said time is money.
のように is を使った場合は、話し手がこのことわざを、今も昔も変わらない人生の真実だと思っている可能性が高いです。
Ken always said time was money.
のように was を使った場合は、次の2つの場合が考えられます。
1. 「時は金なり」ということわざを話し手が人生の真実とは思っていない。
2. 単にケンが言った内容を機械的に伝えた。
どちらになるかは文脈がなければわかりません。
[例文]
Ken always said time is money. And I think so, too.
ケンはいつも時は金なりと言ってました。 そして私もそう思います。
Ken always said time was money. But, I don't think so.
ケンはいつも時は金なりと言ってました。 でも私はそうは思いません。
Ken always said time was money. I'm not sure whether it is right or not, though.
ケンはいつも時は金なりと言ってました。 それが正しいかどうかはよくわかりませんけど…
もちろん、機械的に時制の一致をした場合でも、話し手が真実だと思っている可能性はあります。
Ken always said time was money. And I think so, too.
ケンはいつも時は金なりと言ってました。 そして私もそう思います。
お疲れ様でした。 <(_ _)>
高校英語・基礎-時制の一致 (作成予定) しばらくお待ちください。
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