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to 不定詞 [to V] の用法-be to V の用法 その3 (上級向け) 
to 不定詞 [to V] の用法-be to V の用法 その3 (上級向け)
⇒ to 不定詞 [to + V] の用法-総合目次
今回は be to V のちょっとハイレベルな用法を徒然[つれづれ]なるままに補足解説します。
be to V その1 を復習して来る
be to V その2 を復習して来る
「予定」の用法は過去でも使えます。
was[were] to V : Vすることになっていた、Vする予定だった
He was to arrive yesterday.
彼は昨日到着する予定だった。
この場合、本当に到着したかどうかは不明ですが、到着しなかったことを暗に意味している場合が多いです。
実現しなかったことをはっきり言いたければ to の後に完了不定詞[to have Vpp]を置いて
was[were] to have Vpp : Vすることになっていたのだが… Vする予定だったのだが…
を使います。
He was to have arrived yesterday.
彼は昨日到着することになっていたのだが…[予定だったのだが…]。
=He was to arrive yesterday, but he didn't.
過去の場合、「予定」は「運命」と表裏一体で、文脈次第でどちらにでもなります。
We were to get married the next year.
私達はその翌年結婚することになっていた。 (予定)
We were to get married after all.
私達は結局結婚することになっていたんだ[する運命だったんだ]。 (運命)
次の文は非常にあいまいで、一応、「可能」に解釈できますが、微妙に「運命・予定」も入り混じったような感じがします。
I was told that I was to live only a year or so.
私は1年かそこらしか生きられない(運命・予定だ)と言われた。
「可能」の用法は「否定+to V の受動態 = not to be Vpp」で使うことが多い、と「be to V その1」で書きましたが、絶対ではありません。
元々 cannot[can't] にも、「Vしてはいけない」という「禁止」の意味もありますから、「禁止」に解釈できる場合もあります。
This medicine is not to be taken by mouth.
この薬は口で摂取されては[飲用しては]いけない。
よく薬の説明書に 主語+be 動詞 を省略して、
To be taken three times a day after meals.
食後1日3回服用のこと[← 摂取されるべし]
のような文が書かれていますが、一応「義務」に分類できるでしょうね。
条件節での「意図」が、たまに主語が人ではなく無生物のことがあります。
We must work together if our dream is to come true.
このような場合は「目的」に解釈して、
もし我々の夢が実現することに向かうなら → 我々の夢が実現するためには → 我々のの夢を実現するためには我々は共に協力しなければならない。
と訳せばうまくいきます。
別の英語で書き換えると、
=We must work together in order for our dream to come true.
になります。
=We must work together if we want[intend] to make our dream come true.
=もし我々の夢を実現したければ[するつもりならば]我々は共に協力しなければならない。
と書き換えることもできます。
be to V その1 の「運命」で次の例文を挙げました。
He was never to see his homeland again.
彼は二度と再び故郷を見ない運命だった。
では、次の英文はどうでしょう。
He went to the war, never to see his homeland again.
通常は、「結果の不定詞」に解釈して、
「彼は戦争に行って(その結果)二度と再び故郷を見なかった。」
と訳すのが普通です。
しかし、私はどちらも同じに感じます。
つまり、
「彼は戦争に行ったが、二度と再び故郷を見ない運命だった。」
と訳してもおかしくないような気がします。
文法的に個別に分類して一つ一つ丁寧に学習し、例文をたくさんインプットしていけば、最初は複雑に思えた文法の共通点が見えてきて、必ずシンプル化してきます。
もっと簡単にいえば、「文法は覚えて忘れろ!」です。
そのための絶対条件は、「例文の理解+暗記」ということをお忘れなく!
最後に、あいまいな be to V を使わないではっきり「予定」「義務・禁止」「可能」「運命」「意図・目的」を述べたい時は次のような表現を使うとよいでしょう。
be to V その1 に挙げた例文の書き換え付きで次に列挙しますから、余裕があれば覚えましょう。
[予定] be scheduled to V スケジュールド
1. The President is scheduled to visit Japan next year.
1. 大統領は来年日本を訪問する予定だ。
[義務] should V must V be supposed to V supposed to は ed を発音しないで サポウスタ と発音する
2. You should come by 9 o'clock.
2. = You must come by 9 o'clock.
2. = You are supposed to come by 9 o’clock.
2. あなたは9時までにここに来なければならない(ことになっている)。
[禁止] should not V must not V be not supposed to V
3. You should not smoke in this room.
3. = You must not smoke in this room.
3. = You are not supposed to smoke in this room.
3. この部屋では煙草を吸ってはいけない(ことになっている)。
⇒ 参考ページ be supposed to V の用法
[可能] can
4. My car could not be found anywhere.
4. = My car could be found nowhere.
4. = My car could be nowhere found.
4. 私の車はどこにも見つけられることができなかった → 見つからなかった。
[運命] be destined to V デスティンド
5. He was destined never to see his homeland again.
5. 彼は二度と再び故郷を見ない運命だった。
[意図・目的] intend to V want to V (in order) to V
6. If you intend[want] to succeed, you must try harder.
6. もし成功するつもりなら[成功したければ]、もっと一生懸命努力しなければいけない。
6. =You must try harder (in order) to succeed.
6. =成功するためにはもっと一生懸命努力しなければいけない。
読了お疲れ様でした。(^.^)
今回は、最低最初の二つの例文だけは覚えておきましょう。(特に2つめ)
1. 彼は昨日到着する予定だった。
2. 彼は昨日到着することになっていたのだが…[予定だったのだが…]。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1. He was to arrive yesterday.
2. He was to have arrived yesterday.
2. = He was to arrive yesterday, but he didn't.
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