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高校英語・基礎-動詞の文型-(完全)自動詞と(完全)他動詞の判別 
高校英語・基礎-動詞の文型-完全自動詞と完全他動詞の判別
皆さん、辞書で動詞を引くと[自]とか[他]とか表記してあるのに気付いていますか?
え、そんなの知らない?
そんなことでは端から順番に意味をたどっていかないといけませんよね。
それは時間の無駄というものです。
[他]は[他動詞]の、[自]は[自動詞]の略語です。
自動詞は厳密には「完全自動詞」と「不完全自動詞」の2種類、
他動詞も厳密には「完全他動詞」「授与動詞」「不完全他動詞」の3種類、
があるのですが、最初は「完全自動詞」と「完全他動詞」に限って学習します。
この二つを押さえるだけでも辞書を引くのがかなり楽になると思います。
その動詞だけで最低限意味が通じる動詞を「完全自動詞」、
動作の対象=動詞の目的語が必要な動詞を「完全他動詞」と言います。
動詞の目的語は英語では object と言い、その頭文字を取って「O」と略します。
具体的に例文で見てみましょう。何か辞書を用意して下さい。 Weblio辞典を見に行く
次の例文の melt を辞書を引いて自分の単語帳にまとめるつもりで意味を書いてみましょう。
a) The snow will melt soon.
b) The warm sun will melt the snow soon.
a) melt : 溶ける(雪はもうすぐ溶けるでしょう。)
b) melt : 溶かす(暖かい太陽はすぐに雪を溶かすでしょう。)
こう書いた人が多いのではないでしょうか?
a) はこのままで結構ですが、b) がダメです。
a) soon(副詞)はあっても無くてもよい余分な要素で、melt だけで「溶ける」という意味なので「完全自動詞」
b) の melt は「雪(O)を溶かす」という意味で「O=動作の対象=動詞の目的語」が必要なので「「完全他動詞」
辞書には a) は[自]の所に、b) は[他]の所に意味が書いてあります。
自動詞か他動詞かわかっていれば、最初から[自]や[他]の所を見に行けば半分の労力で済むわけですね。
というわけで
a) melt : 溶ける
b) melt O : Oを溶かす
とまとめるのが正解です。
完全自動詞 +O → Oを …する
完全他動詞 +O → Oを …する
とまとめましょう。他動詞の場合、「Oを」を加えるのがみそです。
《質問コーナー》
「Oを …する」じゃなくて「~を …する」とまとめたらダメですか?
《答え》
それでも構いません。ただ、後で「補語=C(omplement)」を学習する時、「~」では「目的語」と「補語」の区別がつかないので、「O」と書くほうが賢明です。「A」とか「B」という記号を使っている辞書もありますが、このサイトでは英語の頭文字を取って「O=目的語」「C=補語」という記号を使います。
練習問題 1
次の英文の太字部分の動詞が完全自動詞か完全他動詞か判定し、単語の意味をまとめなさい。
1.
a) I have changed my job.
b) The weather will change soon.
2.
a) The population increased quickly.
b) You need to increase your knowledge.
1.
a) I have changed my job.
私は職を変えました。
change の後ろにO(my job)があるので完全他動詞です。
change O : Oを変える
(※ 「have + 過去分詞」は現在完了を表しています。)
b) The weather will change soon.
天気はすぐに変わるでしょう。
soon(副詞)はあってもなくてもよい余分な要素で、change だけで意味が通じるので完全自動詞です。
change : 変わる
2.
a) The population increased quickly.
人口は急速に増えた。
quickly(副詞)はあってもなくてもよい余分な要素で、increase インクリース だけで意味が通じるので完全自動詞です。
increase : 増える 増加する
b) You need to increase your knowledge.
君は知識を増やす必要がある。
increase の後にO(your knowledge)があるので完全他動詞です。
increase O : Oを増やす Oを増加させる
melt と change と increase は一つの単語で完全自動詞と完全他動詞を兼用していますが、それぞれ別の単語の場合もよくあります。
練習問題 2
次の英文の太字部分の動詞が完全自動詞か完全他動詞か判定し、意味をまとめなさい。
1.
a) My pay will rise next year. pay : 給料 rise ライズ - rose ロウズ - risen リズン - rising
b) My boss will raise my pay next year. raise レイズ -raised -raised - raising
2.
a) Ken was lying on the bed. lie ライ - lay レイ - lain レイン - lying ライイング
b) Ken laid his baby on the bed. lay レイ - laid レイド - laid - laying
1.
a) My pay will rise next year.
私の給料は来年上がるでしょう。
next year はあってもなくてもよい余分な要素で、rise だけで意味が通じるので完全自動詞です。
rise : 上がる
b) My boss will raise my pay next year.
社長は来年私の給料を上げてくれるでしょう。
raise の後にO(my pay)があるので完全他動詞です。
raise O : Oを上げる
2.
a) Ken was lying on the bed.
ケンはベッドの上に横になっていた。
on the bed はあってもなくてもよい余分な要素で、was lying だけで意味が通じるので完全自動詞です。
lie : 横たわる 横になる
b) Ken laid his baby on the bed.
ケンはベッドに赤ちゃんを横たえた。
laid の後にO(his baby)があるので完全他動詞です。
lay O : Oを横たえる Oを置く
※ lie の過去形 lay と lay O の原形が同じなので注意しよう。
もう一度確認
その動詞だけで最低限意味が通じる動詞は「完全自動詞」
単語帳にメモする時は「 …する」と書く。
動作の対象=動詞の目的語が必要な動詞は「完全他動詞」
単語帳にメモする時は「Oを …する」と書く。
最後に上記の例文を暗記しましょう。
1.
a. 雪はもうすぐ溶けるでしょう。
b. 暖かい太陽はすぐに雪を溶かすでしょう。
2.
a. 私は職を変えました。
b. 天気はすぐに変わるでしょう。
3.
a. 人口は急速に増えた。
b. 君は知識を増やす必要がある。
4.
a. 私の給料は来年上がるでしょう。
b. 社長は来年私の給料を上げてくれるでしょう。
5.
a. ケンはベッドの上に横になっていた。
b. ケンはベッドに赤ちゃんを横たえた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1.
a) The snow will melt soon.
b) The warm sun will melt the snow soon.
2.
a) I have changed my job.
b) The weather will change soon.
3.
a) The population increased quickly.
b) You need to increase your knowledge.
4.
a) My pay will rise next year.
b) My boss will raise my pay next year.
5.
a) Ken was lying on the bed.
b) Ken laid his baby on the bed.
次回-副詞(相当語句)の消去
復習テストはこちら
皆さん、辞書で動詞を引くと[自]とか[他]とか表記してあるのに気付いていますか?
え、そんなの知らない?
そんなことでは端から順番に意味をたどっていかないといけませんよね。
それは時間の無駄というものです。
[他]は[他動詞]の、[自]は[自動詞]の略語です。
自動詞は厳密には「完全自動詞」と「不完全自動詞」の2種類、
他動詞も厳密には「完全他動詞」「授与動詞」「不完全他動詞」の3種類、
があるのですが、最初は「完全自動詞」と「完全他動詞」に限って学習します。
この二つを押さえるだけでも辞書を引くのがかなり楽になると思います。
その動詞だけで最低限意味が通じる動詞を「完全自動詞」、
動作の対象=動詞の目的語が必要な動詞を「完全他動詞」と言います。
動詞の目的語は英語では object と言い、その頭文字を取って「O」と略します。
具体的に例文で見てみましょう。何か辞書を用意して下さい。 Weblio辞典を見に行く
次の例文の melt を辞書を引いて自分の単語帳にまとめるつもりで意味を書いてみましょう。
a) The snow will melt soon.
b) The warm sun will melt the snow soon.
a) melt : 溶ける(雪はもうすぐ溶けるでしょう。)
b) melt : 溶かす(暖かい太陽はすぐに雪を溶かすでしょう。)
こう書いた人が多いのではないでしょうか?
a) はこのままで結構ですが、b) がダメです。
a) soon(副詞)はあっても無くてもよい余分な要素で、melt だけで「溶ける」という意味なので「完全自動詞」
b) の melt は「雪(O)を溶かす」という意味で「O=動作の対象=動詞の目的語」が必要なので「「完全他動詞」
辞書には a) は[自]の所に、b) は[他]の所に意味が書いてあります。
自動詞か他動詞かわかっていれば、最初から[自]や[他]の所を見に行けば半分の労力で済むわけですね。
というわけで
a) melt : 溶ける
b) melt O : Oを溶かす
とまとめるのが正解です。
完全自動詞 +O → Oを …する
完全他動詞 +O → Oを …する
とまとめましょう。他動詞の場合、「Oを」を加えるのがみそです。
《質問コーナー》
「Oを …する」じゃなくて「~を …する」とまとめたらダメですか?
《答え》
それでも構いません。ただ、後で「補語=C(omplement)」を学習する時、「~」では「目的語」と「補語」の区別がつかないので、「O」と書くほうが賢明です。「A」とか「B」という記号を使っている辞書もありますが、このサイトでは英語の頭文字を取って「O=目的語」「C=補語」という記号を使います。
練習問題 1
次の英文の太字部分の動詞が完全自動詞か完全他動詞か判定し、単語の意味をまとめなさい。
1.
a) I have changed my job.
b) The weather will change soon.
2.
a) The population increased quickly.
b) You need to increase your knowledge.
1.
a) I have changed my job.
私は職を変えました。
change の後ろにO(my job)があるので完全他動詞です。
change O : Oを変える
(※ 「have + 過去分詞」は現在完了を表しています。)
b) The weather will change soon.
天気はすぐに変わるでしょう。
soon(副詞)はあってもなくてもよい余分な要素で、change だけで意味が通じるので完全自動詞です。
change : 変わる
2.
a) The population increased quickly.
人口は急速に増えた。
quickly(副詞)はあってもなくてもよい余分な要素で、increase インクリース だけで意味が通じるので完全自動詞です。
increase : 増える 増加する
b) You need to increase your knowledge.
君は知識を増やす必要がある。
increase の後にO(your knowledge)があるので完全他動詞です。
increase O : Oを増やす Oを増加させる
melt と change と increase は一つの単語で完全自動詞と完全他動詞を兼用していますが、それぞれ別の単語の場合もよくあります。
練習問題 2
次の英文の太字部分の動詞が完全自動詞か完全他動詞か判定し、意味をまとめなさい。
1.
a) My pay will rise next year. pay : 給料 rise ライズ - rose ロウズ - risen リズン - rising
b) My boss will raise my pay next year. raise レイズ -raised -raised - raising
2.
a) Ken was lying on the bed. lie ライ - lay レイ - lain レイン - lying ライイング
b) Ken laid his baby on the bed. lay レイ - laid レイド - laid - laying
1.
a) My pay will rise next year.
私の給料は来年上がるでしょう。
next year はあってもなくてもよい余分な要素で、rise だけで意味が通じるので完全自動詞です。
rise : 上がる
b) My boss will raise my pay next year.
社長は来年私の給料を上げてくれるでしょう。
raise の後にO(my pay)があるので完全他動詞です。
raise O : Oを上げる
2.
a) Ken was lying on the bed.
ケンはベッドの上に横になっていた。
on the bed はあってもなくてもよい余分な要素で、was lying だけで意味が通じるので完全自動詞です。
lie : 横たわる 横になる
b) Ken laid his baby on the bed.
ケンはベッドに赤ちゃんを横たえた。
laid の後にO(his baby)があるので完全他動詞です。
lay O : Oを横たえる Oを置く
※ lie の過去形 lay と lay O の原形が同じなので注意しよう。
もう一度確認
その動詞だけで最低限意味が通じる動詞は「完全自動詞」
単語帳にメモする時は「 …する」と書く。
動作の対象=動詞の目的語が必要な動詞は「完全他動詞」
単語帳にメモする時は「Oを …する」と書く。
最後に上記の例文を暗記しましょう。
1.
a. 雪はもうすぐ溶けるでしょう。
b. 暖かい太陽はすぐに雪を溶かすでしょう。
2.
a. 私は職を変えました。
b. 天気はすぐに変わるでしょう。
3.
a. 人口は急速に増えた。
b. 君は知識を増やす必要がある。
4.
a. 私の給料は来年上がるでしょう。
b. 社長は来年私の給料を上げてくれるでしょう。
5.
a. ケンはベッドの上に横になっていた。
b. ケンはベッドに赤ちゃんを横たえた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1.
a) The snow will melt soon.
b) The warm sun will melt the snow soon.
2.
a) I have changed my job.
b) The weather will change soon.
3.
a) The population increased quickly.
b) You need to increase your knowledge.
4.
a) My pay will rise next year.
b) My boss will raise my pay next year.
5.
a) Ken was lying on the bed.
b) Ken laid his baby on the bed.
次回-副詞(相当語句)の消去
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