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to 不定詞 [to V] の用法-be 形容詞 to V の文型(慣用表現) その2

to 不定詞 [to + V] の用法-総合目次



be apt to V [プト]
VしがちであるVしやすいVする傾向性がある
be liable to V [イアブル]
VしがちであるVしやすいVする傾向性がある
(通例、望ましくないことに用いる)

14. He is apt to forget people's names.
15. He is liable to get angry.

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

14. 彼は人の名前を忘れがちだ。
15. 彼は怒りやすい[→ 怒りっぽい]。

前回学習した be likely to V (Vする可能性が高い) も、誤用この意味になることがよくあります

[参] He is likely to forget people's names.




まず、次のページを復習してきてください。

to 不定詞 [to V] の用法-副詞的用法-感情の原因 -補講

will [would] be glad to V
will [would] be happy to V
will [would] be pleased to V [プーズド]
will [would] be delighted to V [ディイティド]
喜んでVする

pleaseddelighted は、過去分詞形容詞化したもので、glad / happy と同意です。

16. I'll [I'd] be glad[happy][pleased][delighted] to help you with your homework.
17. Could you help me with my homework?
17. Sure. I'll [I'd] be glad[happy][pleased][delighted] to.
17. help 人 with ~ : 人の~を手伝う

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

16. 喜んで君の宿題を手伝ってあげましょう。
17. 宿題を手伝ってくれませんか。
17. いいですとも、喜んで。

当然、will より would のほうが丁寧な表現になります。



be free to V
自由にVできる自由にVしてよい

18. You are free to use my bike.
16. あなたは自由に私の自転車を使ってもよい。
18. どうぞご自由に私の自転車をお使いください。



be afraid to V [アフイド]
(未来に)Vするのが怖い
怖くてVできない[したくない]
be ashamed to V [アシェイムド]
(未来に)Vするのが恥ずかしい
恥ずかしくてVできない[したくない]

19. I am afraid to speak to him.
20. I am ashamed to speak to him.

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

19. 私は彼に話しかけるのが怖い
19. 私は怖くて彼に話しかけることができない。
20 . 私は彼に話しかけるのが恥ずかしい。
20. 私は恥ずかしくて彼に話しかけることができない。

今から恥ずかしいことを言う前置きとして、次のような表現もあります。

21. I'm ashamed to say (it), but I can't swim.
21. 言ううのも恥ずかしいのですが、私は泳げません。
21. お恥ずかしい話ですが、私は泳げません。

[参考]

be afraid of Ving / be ashamed of Ving という使い方もありますが、意味が違います

be afraid of Ving
Vすることを恐れている
Vしやしないかと心配だ

I am afraid of failing the exam.
私は試験に落ちるのが怖い。
→ 試験に落ちやしないかと心配だ。

be ashmed of Ving
Vであることを恥ずかしく思っている
Vした[であった]ことを恥ずかしく思っている

I am not ashamed of being poor.
私は貧乏であることを恥ずかしく思ってはいない。
I am ashamed of having done such a thing.
私はそんなことをした[してしまった]ことを恥ずかしく思っている。

having V ppもうすでに終わった行為を表す「完了動名詞



be quick to V
Vするのが早い
すぐVする
be slow to V
Vするのが遅い
なかなかVしない

22. a. He is quick to understand.
22. b. He was quick to answer my questions.
23. a. He is slow to understand.
23. b. He was slow to answer my questions.

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

22. a. 彼は理解するのが早い。
22. b. 彼はすぐに私の質問に答えてくれた。
23. a. 彼は理解するのが遅い。
23. b. 彼はなかなか私の質問に答えてくれなかった。

[参考]

be quick at[in][of] Ving
be slow at][in[of] Ving

という用法もあります。
意味もほぼ同じです。

He is slow at[in][of] undeastanding.
彼は理解するのが遅い。

又、前置詞の at /in / of が省略された

be quick Ving
be slow Ving

He was quick answering my questions.
彼はすぐ私の質問に答えてくれた。

時々使われていますから、余裕があれば、覚えておきましょう。




be fortunate to V
be lucky to V
Vするとは[Vして]運がよい[幸運だ]
運よく[幸運にも]Vする
be unfortunate to V
be unlucky to V
Vするとは運が悪い[不運だ]
運悪く[不運にも]Vする

24. I was fortunate[lucky] to pass the exam.
25. I was unfortunate[unlucky] to fail the exam.

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

24. その試験に受かるとは[受かって]私は運が良かった[幸運だった]。
24. 私は運よく[幸運にも]その試験に合格した。
25. その試験に落ちるとは私は運が悪かった[不運だった]。
25. 私は運悪く[不運にも]その試験に落ちた。



よく見かける代表的な be 形容詞 to V の文型を紹介しました。

これ以外にもたくさん同類の文型がありますから、形容詞の後に to V が続いているのを見たら、辞書で確認する習慣を身につけましょう

暗誦例文のまとめは、数が多くなりそうなので次回にします。

お疲れ様でした。(^-^)




次回-to 不定詞 [to V] の用法-be 形容詞 to V の文型(慣用表現)-暗誦例文

次次回-to 不定詞 [to V] の用法-be + 形容詞 + to V の to V の用法の判定(全用法)

to 不定詞 [to + V] の用法-総合目次



2016/07/04 14:24 [edit]

category: 高校英語・基礎

thread: 英語・英会話学習 - janre: 学校・教育

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to 不定詞 [to V] の用法-be 形容詞 to V の文型(慣用表現)-暗誦例文

to 不定詞 [to + V] の用法-総合目次



まず、前回までの復習をしましょう

be 形容詞 to V の文型(慣用表現) その1

be 形容詞 to V の文型(慣用表現) その2

では、暗誦例文をまとめます。

1. 私はその試験に合格することができた。
2. 私はその試験に合格することができなかった。
3. ケンは勝つ可能性が高い。
3. ケンは勝ちそうだ。
3. おそらくケンは勝つだろう。
4. ケンは勝つ可能性が低い。
4. ケンは勝ちそうにない。
4. おそらくケンは勝たないだろう。
5. ケンはきっと[必ず]勝つ。
6. ケンはきっと[必ず]勝つ。
7. ケンはきっと[必ず]勝つ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1. I was able to pass the exam.
2. I was unable to pass the exam.
3. Ken is likely to win.
4. Ken is unlikely to win.
5. Ken is sure to win.
6. Ken is certain to win.
7. Ken is bound to win.


08. もしあなたが同行してくれるのであれば、行っても構わないですよ。
09. 私は行くのは気が進まなかったがそうせざるを得なかった。
10. 私は行くのは気が進まなかったがそうせざるを得なかった。
11. 彼はしきりに彼女に会いたがっていた。
12. 彼はしきりに彼女に会いたがっていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

08. If you accompany me, I'm willing to go.
09. I was unwilling to go, but I had to (go).
10. I was reluctant to go, but I had to (go).
11. He was eager to see her.
12. He was anxious to see her.


13. a. 私は出かける用意ができています。
13. b. 私はあなたを手伝う用意ができている。
13. b. いつでもあなたを手伝えますよ。
13. c. 彼はいつでも友人を助ける準備ができていた。
13. c. 彼はいつでも喜んで友人を助けた。
13. d. そのライオンは彼に飛びかかる準備ができていた。
13. d. そのライオンはまさに彼に飛びかかろうとしていた。
13. e. 彼は怒る準備ができている。
13. e. 彼はすぐ怒る。
13. f. 私はくびになる心の準備ができている。
13. f. 私はくびになる覚悟はできています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

13. a. I'm ready to go out.
13. b. I'm ready to help you.
13. c. He was always ready to help his friends.
13. d. The lion was ready to jump on him.
13. e. He is ready to get angry.
13. f. I'm ready to get fired.


14. 彼は人の名前を忘れがちだ。
15. 彼は怒りやすい[→ 怒りっぽい]。
16. 喜んで君の宿題を手伝ってあげましょう。
17. 宿題を手伝ってくれませんか。
17. いいですとも、喜んで。
16. あなたは自由に私の自転車を使ってもよい。
18. どうぞご自由に私の自転車をお使いください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

14. He is apt to forget people's names.
15. He is liable to get angry.
16. I'll [I'd] be glad[happy][pleased][delighted] to help you with your homework.
17. Could you help me with my homework?
17. Sure. I'll [I'd] be glad[happy][pleased][delighted] to.
18. You are free to use my bike.


19. 私は彼に話しかけるのが怖い
19. 私は怖くて彼に話しかけることができない。
20 . 私は彼に話しかけるのが恥ずかしい。
20. 私は恥ずかしくて彼に話しかけることができない。
22. a. 彼は理解するのが早い。
22. b. 彼はすぐに私の質問に答えてくれた。
23. a. 彼は理解するのが遅い。
23. b. 彼はなかなか私の質問に答えてくれなかった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

19. I am afraid to speak to him.
20. I am ashamed to speak to him.
22. a. He is quick to understand.
22. b. He was quick to answer my questions.
23. a. He is slow to understand.
23. b. He was slow to answer my questions.


24. その試験に受かるとは[受かって]私は運が良かった[幸運だった]。
24. 私は運よく[幸運にも]その試験に合格した。
25. その試験に落ちるとは私は運が悪かった[不運だった]。
25. 私は運悪く[不運にも]その試験に落ちた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

24. I was fortunate[lucky] to pass the exam.
25. I was unfortunate[unlucky] to fail the exam.



お疲れ様。 (^-^)


次回-to 不定詞 [to V] の用法-be + 形容詞 + to V の to V の用法の判定(全用法

to 不定詞 [to + V] の用法-総合目次



2016/07/07 20:19 [edit]

category: 高校英語・基礎

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to 不定詞 [to V] の用法-be + 形容詞 + to Vto V の用法の判定(全用法)

to 不定詞 [to + V] の用法-総合目次



今回は、形容詞の後に to V が続いている場合の、to V の用法の判定方法をまとめます。

まず、これまで学習した全用法を復習しましょう

感情の原因
形容詞限定 その1
形容詞限定 その2
判断の根拠 その1
判断の根拠 その2
be 形容詞 to V の文型(慣用表現) その1
be 形容詞 to V の文型(慣用表現) その2


S + V(主に be動詞) + 形容詞 + to V

1. 感情の原因

S + be + 感情を表す形容詞・形容詞化した過去分詞 + to V
SはVして~だ
SはVできて~だ

SはVしたら~だ


中学で学習する文法範囲ですから、判定は比較的容易です。
純粋な形容詞だけでなく、形容詞化した過去分詞も多いので注意してください。

[感情を表す形容詞]

glad (うれしい) happy (うれしい)
sad (悲しい) sorry (残念だ) 等

[感情を表す形容詞化した過去分詞]

surprised [サプイズド] (驚かされた → 驚いた)
pleased [プーズド] (喜ばされた → 喜んだ)
disappointed [ディサインティド] (失望させられた → 失望した)
shocked [ショックト] (ショックを与えられた → ショックを受けた)


[例]
I was sad to hear the news.
私はその知らせを聞いて悲しかった。
I am glad to meet you.
私はあなたに会えてうれしい。
Your parents will be glad to hear the news.
その知らせを聞いたら君の両親は喜ぶだろう。

感情を表す形容詞・過去分詞は、辞書で調べれば to V の用法が書かれています

例えば、上記の disappointedオンライン辞書の Weblio で調べると

2. b. 〔+ to do〕〈…して〉がっかりして,失望して.
2. b. I was disappointed to learn that he was away from home.
2. b. 彼が不在だと知って私はがっかりした
.

と、しっかり用法が書かれています

この用法の詳細下記のページで学習してください。

感情の原因



2. 判断の根拠(理由)

S + be + 人の行動を判断する形容詞 + to V
VするとはSは~だ
VするなんてSは~だ

(= It is ~ of S to V)

使われる形容詞が限られているので、この用法も判定は比較的容易です。

[良い性質]
kind (親切な) nice (やさしい) good (やさしい) sweet [スウィート] (やさしい) polite [ポイト] (礼儀正しい) brave [ブイヴ] (勇敢な) clever [クバー] (賢い) wise [イズ] (賢明な) honest [ネスト] (正直な) sensible [ンスィブル] (賢明な) thoughtful [ートフル] (思いやりのある) 等

[悪い性質]
careless [アレス] (不注意な) crazy [クイズィ] (頭がおかしい) cruel [クーァル] (残酷な) foolish [ーリッシュ] (馬鹿な) stupid [スチューピド] (愚かな) silly [スィリィー] (馬鹿な) rude [ード] (失礼な) impolite [イムポイト] (無作法な) thoughtless [ートレス] (思いやりのない) wrong [ング] (間違った) 等

[例]

You are foolish to buy such a car.
そんな車を買うとは[買うなんて]君は馬鹿だ。
(= It is foolish of you to buy such a car.)

人の行動を判断する形容詞は、辞書で調べれば to V の用法が書かれています

例えば、上記の wiseオンライン辞書の Weblio で調べると、

1. b. 〔+ of + (代)名詞 (+ to do) / + to do〕〈…するとは〉〔人は〕賢明で; 〈…するとは〉〈人は〉賢明で.
1. b. It was wise of you to refuse his offer.=You were wise to refuse his offer.
1. b. 君が彼の申し出を断わったのは賢明だった
.

用法が記されています

詳しい解説は、下記のページを参考にしてください。

判断の根拠 その1

判断の根拠 その2



3. 形容詞限定

S + be + 形容詞 + to 他動詞(目的語なし)
S + be + 形容詞 + to 自動詞 前置詞(目的語なし)
S + be + 形容詞 + to 他動詞 目的語 前置詞(目的語なし)
SはVするのが~だ
SはVするには~だ
SはVするのに~だ
SはVすると~だ
SはVして~だ


この用法は、よく使われる形容詞のリストを覚えるだけではダメです。

to V の部分に注目してください。

他動詞の目的語、又は前置詞の目的語欠けていてそれが主語になっていればこの用法です。

[例]

This book is easy to read.
この本は読むのが簡単だ[読みやすい]。
This river is dangerous to swim in.
この川は泳ぐと危険です。
This bag is convenient to carry things in.
このかばんは物を入れて持ち運ぶのに便利だ。

本来、read の目的語であるはずの this book主語
本来、in の目的語であるはずの this river主語
本来、in の目的語であるはずの this bag主語
なっていることに注意してください

一応、よく使われる形容詞のリストを挙げておくと、

easy (簡単な) difficult (難しい) hard (難しい) comfortable ムファタブル (快適な) pleasantザント (愉快な) uncomfortable アンムファタブル (不快な) unpleasant アンプザント (不愉快な) safe (安全な) dangerous インジャラス (危険な) impossible イムサブル (不可能な)

この用法の形容詞も、メジャーなものは辞書にも用法と例文が載せられています

例えば、上記の pleasantオンライン辞書の Weblio で調べると

1. c. 叙述的用法の形容詞 〔+ to do〈…して〉楽しくて,愉快で.
1. c. The book is pleasant to read. その本は読んで楽しい本だ
《★【変換】 主語が to do の目的語の関係に立つ場合の表現で, It's pleasant to read the book. と書き換え可能》
.

残念ながら、用法の解説と例文が載せられているのは、メジャーなものだけです。
マイナーなものは例文すら載っていません。

けれども、形容詞限定用法の特徴「他動詞・前置詞の目的語が主語になっている」覚えておけばすぐにこの用法だと気付きますから大丈夫です。

詳しい解説は、下記のページを読んでください

形容詞限定 その1

形容詞限定 その2



4. be 形容詞 to V の文型(慣用表現)

to V の用法を考えないで、慣用表現[熟語]として丸暗記しておけばよいタイプです。

be able to V
Vすることができる
be likely to V
Vする可能性が高い
be eager to V
Vすることを熱望している


これらの丸暗記型be 形容詞 to V辞書にはちゃんと載せられています

例えば、上記の eagerオンライン辞書の Weblio で調べると

1. b. 〔+ to do〕しきりに〈…し〉たがって.
1. b. He's eager to climb Mt. Fuji.
1. b. 彼はしきりに富士登山をしたがっている


辞書はおおいに活用しましょう!

詳しくは、下記のページを参考にしてください。

be 形容詞 to V の文型(慣用表現) その1

be 形容詞 to V の文型(慣用表現) その2



お疲れ様。 (^-^)


次回-to 不定詞 [to V] の用法-副詞的用法-結果

to 不定詞 [to + V] の用法-総合目次



2016/07/09 09:25 [edit]

category: 高校英語・基礎

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to 不定詞 [to V] の用法-副詞的用法-結果

to 不定詞 [to + V] の用法-総合目次



次の文を見てみましょう。

I stopped my car to make a phone call.
make a phone call [フォゥン] : 電話をする、電話をかける

to V の基本イメージから考えると、

私は電話をかけることに向かって車を止めた

となりますから、通常は、副詞的用法の目的に解釈して次のように和訳します。

「私は電話をかけるために車を止めた。」

この和訳だと、車を止めた後に実際に電話をかけたかどうかわかりません

ところが、実際に電話をかけたことが分かっている場合、次のように和訳することがあります。

「私は車を止めて電話をかけた。」

これは、

私は電話をかけるという結果に向かって車を止めた。
→ 私は車を止めて(その結果)電話をかけるという行為に到達した。
→ 私は車を止めて(その結果)電話をかけた


と解釈しているのです。

この用法を、副詞的用法結果と呼びます。

この用法は文語なので、通常は次のように言うほうがいいと思います。

I stopped a car and made a phone call.



では、次の文を見てみましょう。

He grew up to be a great scientist.
grow up : 成長する、大きくなる
to be = to become
scientist [イエンティスト] : 科学者

この場合も、to V の基本イメージ

彼は偉大な科学者になることに向かって成長した

です。

けれども、目的に解釈して、

「彼は偉大な科学者になるために成長した。」

と訳すと、ちょっと変な和訳になりますね。

ここは素直に

彼は偉大な科学者になるという結果に向かって成長した
→ 彼は成長して(その結果)偉大な科学者になることに到達した。
→ 彼は成長して(その結果)偉大な科学者になった

と、結果に解釈して、

「彼は成長して偉大な科学者になった。」

と訳すのが正解でしょう。

または、もっと意訳して、

「彼は偉大な科学者に成長した。」

と訳しても構わないと思います。

もっともこれも文語なので、口語では

He grew up and became a great scientist.
彼は成長して偉大な科学者になった。

または、

He grew up into a great scientist.
grow up into ~ : ~に成長する、成長して~になる
彼は偉大な科学者に成長した。

と言うほうがいいでしょう。



それでは、目的・結果の両方ではなく、結果にしか解釈できない例文をいくつか紹介しておきます。

1. I woke up one morning to find myself famous.
1. wake up : 目を覚ます wake ウェイク woke ウォゥク woken ウォゥクン
2. He lived to be 100 years old.
3. I ran to the station(,) only to miss the last train.
3. miss a train : 電車に乗り遅れる
4. She disappeared one day(,) never to come back again.
4. disappear [ディサアー] : 姿を消す、消える

これらの例文も、to V の基本イメージで解釈すると、それぞれ

1. 私は自分が有名になっているのを発見することに向かってある朝目を覚ました。
2. 彼は100才になることに向かって生きた。
3. 私は最終電車に乗り遅れることだけに向かって駅まで走って行った。
4. 彼女は決して二度と帰って来ないことに向かって姿を消した。

になります。

すべて未来志向であることは間違いないのですが、どう考えても目的には解釈できませんね。

Vするという結果に向かって~する
→ ~して(その結果)Vすることに到達する
→ ~して(その結果)Vする


と、結果に解釈して、次のように訳すのが妥当です。

1. I woke up one morning to find myself famous.
1. 私はある朝目を覚ますと(その結果)自分が有名になっているのがわかった。
1. 私はある朝目を覚ますと有名になっていた。
2. He lived to be 100 years old.
2. 彼は生きて(その結果)100才になった。
2. 彼は100才まで生きた。
3. I ran to the station(,) only to miss the last train.
3. 私は駅まで走って行ったが(その結果)最終電車に乗り遅れただけだった。
3. 私は駅まで走って行ったが結局最終電車に乗り遅れた。
4. She disappeared one day(,) never to come back again.
4. 彼女はある日姿を消して(その結果)決して二度と帰って来なかった。

only to Vnever to V は、コンマ区切られていることがあります

結果用法文語です。
上記の例文を口語英語で書き換えておきますから、参考にしてください。

1. I woke up one morning to find myself famous.
1. = I woke up one morning and found myself famous.
1. = When I woke up one morning, I found myself famous.
2. He lived to be 100 years old.
2. = He lived until[till] (he was) 100 years old.
2. = He lived to[until][till] the age of 100 (years old).
3. I ran to the station(,) only to miss the last train.
3. = I ran to the station, but (I) only missed the last train.
3. = I ran to the station, but (I) missed the last train after all.
3. after all : (予想に反して)結局は
4. She disappeared one day(,) never to come back again.
4. = She disappeared one day and never came back again.



たとえ文語でも、例文を覚えていなければ、実戦では役に立ちません
というわけで、いつも通り、例文を暗誦しましょう

1. 彼は成長して偉大な科学者になった。
2. 私はある朝目を覚ますと有名になっていた。
2. 自分が有名になっているのがわかった
3. 彼は100才まで生きた。
3. 生きて100才になった。
4. 私は駅まで走って行ったが結局最終電車に乗り遅れた。
4. 最終電車に乗り遅れただけだった。
5. 彼女はある日姿を消して決して二度と帰って来なかった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1. He grew up to be a great scientist.
2. I woke up one morning to find myself famous.
3. He lived to be 100 years old.
4. I ran to the station(,) only to miss the last train.
5. She disappeared one day(,) never to come back again.

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
[口語英語で書き換え]

1. He grew up and became a great scientist.
1. He grew up into a great scientist.
2. I woke up one morning and found myself famous.
2. When I woke up one morning, I found myself famous.
3. He lived until[till] (he was) 100 years old.
3. He lived to[until][till] the age of 100 (years old).
4. I ran to the station, but (I) only missed the last train.
4. I ran to the station, but (I) missed the last train after all.
5. She disappeared one day and never came back again.



《補講》

only to V は時々「ただVするためだけに」という意味で、目的用法にも使われるので注意しましょう

Mr. Gold lives only to make money.
ゴールド氏はただ金を儲けるためだけに生きている。

一番最初に挙げた例文と同じように、目的結果のどちらにも解釈できる文もあります。

I went to Tokyo only to do some shopping in Akihabara.
私は秋葉原で買い物をするためだけに東京へ行った。(目的)
私は東京へ行ったが、結局、秋葉原で買い物をしただけだった。(結果)

I went to Tokyo, only to …

のように、コンマがあれば通常は結果に解釈します。

never to V目的用法で使われるのは、be carefultake careぐらいでしょう。

消極的目的(否定の目的)

Be careful never to break it.
Take care never to break it.
決して[絶対]それを割らない[壊さない]ように注意しなさい。



お疲れ様。 (^-^)


次回-to 不定詞 [to V] の用法-副詞的用法-条件

to 不定詞 [to + V] の用法-総合目次



2016/07/11 06:43 [edit]

category: 高校英語・基礎

thread: 英語・英会話学習 - janre: 学校・教育

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to 不定詞 [to V] の用法-副詞的用法-条件

to 不定詞 [to + V] の用法-総合目次



条件を表す不定詞とは何でしょうか?

私がはるか昔(?)に受験生だった頃から現在まで、受験参考書に載せられている条件を表す不定詞例文は、おおむね次のようなものです。

1. To hear him sing, you would take him for a girl.
1. take O for C : (間違えて)OをCだと思う
1. hear O V : OがVするのを聞く
1. = If you heard him sing, you would take him for a girl.
1. 彼が歌うのを聞いたら、君は彼を女の子だと思うだろう。

皆さんの所有している参考書にも、おそらく同じような例文が載っていると思います。


まだ仮定法[叙想法]を学習していない入門・初級者には理解するのが難しいと思われますが、我慢して解説を読んでください。

当ブログでは、まだ仮定法[叙想法]は解説していません。
必ず解説しますから、もう少しお待ちください。
既に書いている(仮定法)過去形について(中学生版)は、そのほんの入り口です。

上記の例文は、「君が彼が歌うのを聞く可能性は低いだろうけど、もし聞いたとしたら女の子だと思うだろうね。」という意味です。

hearheardwillwould過去形になっているのが仮定法過去形と呼ばれるもので、「現在の事実の反対の仮定」「未来の可能性の低い仮定」に使われます。

この方針に沿って、似たような例文を挙げると、

2. My grandfather in America would be glad to hear the news.
2. アメリカにいる私の祖父がその知らせを聞いたら喜ぶだろうな。
2. = My grandfather in America would be glad if he heard the news.

この英文は、以前にも一度解説しましたが、「仮定の条件にも解釈できますし、「その知らせを聞いたことが原因で喜ぶだろう」と、感情の原因にも解釈できます。

参考ページ-感情の原因-補講 1

3. I would do anything to marry her.
3. 彼女と結婚するためなら[できるなら]私は何でもするだろう。
3. = I would do anything if I could marry her.

この英文も、目的条件の両方に解釈できますね。



さて、条件とは上記のような「現在の事実の反対の仮定」「未来の可能性の低い仮定」条件ばかりなのでしょうか?
参考書類を読んでいると、どうしてもそのような印象を受けてしまいます。

では、「十分可能性のある現在や未来の仮定」条件はどうでしょうか?

1. To hear him sing, I'm sure you'll take him for a girl.
1. I'm sure … : …であることを確信している → きっと…だろう
1. 彼が歌うのを聞いたら、きっと君は彼を女の子だと思うだろう。
1. = If [When] you hear him sing, I'm sure you'll take him for a girl.

2. My father will be glad to hear the news tonight.
2. 今晩父がその知らせを聞いたら喜ぶだろう。
2. = My fatgher will be glad if [when] he hears the news tonight.

3. I will do anything to marry her.
3. 彼女と結婚するためなら[できるなら]何でもします。(やる気満々で断言)
3. = I will do anything if I can marry her.

ご覧のように、「十分可能性のある仮定条件にも使えると思います。

次回に解説する予定の「独立不定詞(慣用表現)」には、この「十分可能性のある仮定条件多く出てきます

2例ほど挙げておきます。

To put it briefly, your plan is perfect.
put it = say it
briefly [ブーフリー] : 手短に、簡潔に
手短にに言えば、君の計画は完璧だ。
= If I put it briefly, your plan is perfect.

To tell you the truth, I don't like it.
本当のことを言えば、私はそれが好きでない。
= If I tell you the truth, I don't like it.



最後になりますが、このような慣用表現を除いては1. の例文のような仮定の条件を文頭に置く英文かなりまれです。
要するに、参考書によく載せられている 1. に類する英文は、意味がわかる程度で十分だと思います。



お疲れさまでした。(^-^)
今回は、暗誦例文はなしです。
仮定法を解説する時に覚えていただきます。

次回-to 不定詞 [to V] の用法-副詞的用法-独立用法(慣用表現)

to 不定詞 [to + V] の用法-総合目次



2016/07/14 16:26 [edit]

category: 高校英語・基礎

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to 不定詞 [to V] の用法-副詞的用法-独立用法(慣用表現)

to 不定詞 [to + V] の用法-総合目次



主に文頭、時々文中文末挿入されて、文全体を修飾する用法を、独立用法、又は独立不定詞と呼びます。

to V独立用法挿入された例文を、覚えやすいように5つくらいずつ列挙していきます。

最低でも、太字の部分は覚えましょうね。 (^^)



1. To be honest (with you), I don't love my husband any more..
1. honest [ネスト]1. : 正直な
1. not … any more : もう…ない
2. To be frank (with you), you are wrong.
3. To be brief[short], we need more money.
3. brief [ブーフ] : 簡潔な
4. To make[cut] a long story short, I got fired.
5. get fired [ファイアド] : (仕事を)くびになる
5. To tell (you) the truth, I don't like this plan.

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1. 正直に言えば、私はもう夫を愛してはいない。
2. 率直に言えば、君は間違っている。
3. 手短に言えば[要するに]、私達はもっとお金が必要だ。
4. 長い話を短くすれば[切れば]
かいつまんで言えば[早い話が]、私はくびになったのです。
5. 本当のことを言えば、私はこの計画は気に入っていないです。



6. He is Japanese. To be (more) exact[precise], he is Japanese-American.
6. exact [イグクト] : 正確な
6. precise [プリイス] : 正確な
7. To do him justice, I must say he is not qualified for the post.
7. do 人 justice = do justice to 人 [ジャスティス] : 人を公平に評する
7. (be) qualified for ~ [クォリファイド] : ~に適格である
7. post [ゥスト] : 地位、役職
8. a To begin[start] with, it's too dangerous.
8. a. begin[start] with ~ : ~で[から]始める
8. b. I'll have some wine to begin[start] with.
9. To put it clearly, your plan was a failure.
10. failure [フェイリャー] : 失敗

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

6, 彼は日本人だ。(もっと)正確に言えば、日系アメリカ人だ。
7. 彼を公平に評すれば、彼はその役職に不適格だと言わなければない。
8. a. まず第一に、それは危険すぎる。
8. b. まず最初に、ワインをいただきます。
9. はっきり言えば、君の計画は失敗だった。

8. b.with は,省略されることもあります。

8. b. I'll have some wine to begin[start].

9.to put it clearlyput it= say it という意味です。
clearly別の副詞に入れ替えると、同種の慣用句がいくらでも作れます

類例を少し挙げると。

to put it simply
to put it politely
politely [ポイトリ] : 丁寧[ていねい]に
to put it (more) clearly
to put it mildly
mildly [イルドリ] : 控[ひか]えめに、穏[おだ]やかに
to put it (in) another way
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
簡単に言えば
丁寧にに言えば
(もっと)はっきり言えば
控えめにに言えば
別の言い方をすれば


これぐらいを覚えておけば、他の副詞に入れ替わっても大丈夫です。



10. To conclude, I would like to thank you all.
10. conclude [コンクード] : 終わる
11. To return to the subject, where shoud we go tomorrow?
11. subject [ブジェクト] : 主題、話題
12. To change the subject, it's about time to go home.
13. Strange to say, he didn't appear.
14. Needless to say, he never came back again.
14. needless [ードレス] : 必要がない

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

10. 最後に、皆様全員にお礼を申し上げたい。
11. 本題に戻るが、明日はどこに行きましょう。
12. 話は変わるが、そろそろ家に帰る時間です。
13. 奇妙なことに、彼は現れなかった。
14. 言うまでもなく、彼は二度と来なかった。



15. She's not clever, to be sure, but she's very pretty.
16. He can speak French, not to mention English.
16. He can speak French, to say nothing of English.
16. He can speak French, not to speak of English. (まれ)
16. mention O [ンション] : Oのことを話す = speak of O
17. It is very warm, not to say hot.
17. The lecture was educational, not to say very enjoyable.
17. lecture [クチャ] : 講義
17. educational [エジュイシャナル] : ためになる、有益な、教育的な

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

15. 確かに彼女は賢くないが、とてもかわいい。
16. 彼は英語は言うまでもなく、フランス語も話す。
16. 彼はフランス語もそれに英語も話す[フランス語は言うまでもなく英語も話す]。(前から後ろに訳す)
17. とても暖かい、いやむしろ暑いと言ってもいいくらいだ
17. その講義はためになるだけでなく、(それに加えて)とても楽しかった。

16.A, not to mention B = A, to say nothing of B は、通常「Bは言うまでもなくAも」 という意味ですが、最近はA とBが逆転して前から後ろに流して訳し[進展読み]「A、それに(加えて)Bも」「Aだけでなく、さらにBも」というい意味で使われるようにもなってきています。

その場合は、「彼はフランス語とそれに英語も話す。」とか、「彼はフランス語は言うまでもなく英語も話す。」と訳します。

誤用から始まったのかどうかはわかりませんが、現在、両方の用法が混在しています(-_-;)

AB、どちらに焦点が当たっているかは、文脈で判断するしかないようです。

詳しい解説はここをクリックしてください。

17.A, not to say B は、ほとんどの受験参考書や古い辞書には 「Bとは言わないまでもA」 という和訳が載せられていますが、実際には 「Aであるというよりは(実は)むしろBである」「Aである、いやむしろBと言ってもいいくらいだ」「AであるのはもちろんBでもある」「Aであるだけでなく(その上)Bでもある」という意味になるようです。

A, not ot say B
1. Aであるというより、(実は)むしろB = rather than A, (actually) B / A, or maybe even B
2. Aであるだけでなく、(その上)Bでもある = not only A, but also B

と覚えておきましょう。

詳しい解説はここをクリックしてください。

同じような逆転現象が、

A, if not B = Bとは言わないまでもA → 「A、ひょっとするとB」

A as well as B = Bと同様[だけでなく]Aも「AもBも」「AだけでなくBも」

A in addition to B = Bに加えてAも「AもBも」「Aに加えてBも」


にも起きているようです。

これに関しては、後に別記事で扱う予定です。



18. He is, so to speak, a book worm.
18. book worm [ーム] : 本の虫 → 読書が大好きな人
19. It was very cold, and to make matters worse, it began to snow.
19. matter [ター] : 物事
19. worse [ース] : bad (悪い) の比較級
19. 物事[状況]をより悪くする
20. You were rude to her, to say the least (of it).
20. = To say the least (of it), you were rude to her.
20. rude [ード] : 無礼な、無作法な
20. least [ースト] : little (少ない、少し) の最上級

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

18. 彼はいわば本の虫だ。
19. とても寒かった、そしてさらに悪いことには雪が降り始めた。
20. 控えめに言っても、君は彼女に対して無作法だった。



最後になりますが [To conclude]、上記の慣用表現にはたくさんの言い換え表現があります
それを全部紹介すると、あまりにも見にくくなりそうだったので、やめました。
ここで少しだけ紹介しておきます。

to conclude = in cnclusion [コンクージョン] = finally = last (of all)

to be strange = strangely enough [イフ] = strangely

to be frank = frankly speaking = frankly

To be brief = to put it briefly = briefly speaking = briefly put = briefly = in brief
briefly putput受け身の意味の過去分詞で、「簡潔に言われれば]直訳。たまに、put briefly とも言います。

たくさん言い換えがあって困りますね。 (;´∀`)
でも、全て実際に使われているものばかりです。
まず一つ覚えて、それを忘れないように暗記[インプット]しておき、それと同意の別の表現に出会ったら、根気よく一つづつ追加していけば、必ず全部覚えることができます。

がんばりましょう。 (^-^)



今回は、少しずつ区切って例文を紹介したので、暗誦例文のまとめは割愛します。

お疲れ様でした。 m(__)m

次回-to 不定詞 [to V] の用法-副詞的用法-程度

to 不定詞 [to + V] の用法-総合目次


2016/07/16 12:18 [edit]

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to 不定詞 [to V] の用法-副詞的用法-程度

to 不定詞 [to + V] の用法-総合目次



猛暑が続いていますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
私はもうすでに夏バテして食欲がゼロです。( ノД`)

さて、受験生を除く学生諸君にとっては、待望の夏休みがやってきました
でも、私にとっては、地獄の夏休みの始まりです。(;゚Д゚)
というのも、普段の2倍多くの授業をこなさなくてはいけませんので…。

というわけで、8月の終わりまで、ブログの更新のスピードが落ちそうです
でも、少しづつでもできるだけ書き込むようにしますから、時々は見に来てくださいね。m(__)m




次の3つの構文[決まった文の型]は、副詞的用法-程度に分類している参考書類が多いですね。

too ~ to V
Vするにはあまりに~すぎる
(どの程度あまりに~なのかを表す表現)

~ enough to V
Vするのに十分~
(どの程度十分~なのかを表す表現)

so ~ as to V
such ~ 名詞 as to V
Vするほど~
Vするほど~な名詞
(どの程度~なのかを表す表現)

そんな分類をしても、実際にはあまり役に立たないので、決まった文の型構文として覚えましょう

各構文とも、徹底的に詳しく、でもできるだけわかりやすく、説明します



次回-to 不定詞 [to V] の用法-too ~ to V

to 不定詞 [to + V] の用法-総合目次


2016/07/19 10:28 [edit]

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to 不定詞 [to V] の用法-too ~ to V

to 不定詞 [to + V] の用法-総合目次



too ~ to V

この構文は、中学の学習範囲ですから、「中学英語・ちょっと復習」でもうすでに解説しました

中学英語が抜けてしまっている人でもわかるように解説したつもりです。

初めての方は、必ず次のページの解説を読んでください

中学英語・ちょっと復習-「too ~ to V」 の構文

少し手直しをしましたので、一度読まれた方も復習も兼ねて再読をお願いします。

では、中・上級者向けに、例文をもう少し増やしてもっと詳しく説明しましょう



too ~ (for A) to V
[直訳] (Aが)Vするにはあまりにも~すぎる
[意訳] あまりにも~すぎて(Aは)Vできない
[意訳] とても~なので(Aは)Vできない

には、形容詞副詞が入ります。
too品詞副詞です。
to Vtoo の程度どれくらい~すぎるかを表す副詞的用法の不定詞ですが、慣用的な構文として覚えておくほうがよいでしょう。
to V の動作主=to V の意味上の主語が、文の主語と違う場合は、for Ato V の前に置かれていることもあります

中学英語・ちょっと復習で紹介した例文に、もう少し例文を追加します。



1. I am too old to climb Mt. Fuji.
2. She is too young to get married.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1. 私は富士山に登るには(あまりにも)年を取りすぎている。
1. → 私は(あまりにも)年を取りすぎていて富士山には昇れない。
1. → 私はとても年を取っているので富士山には登れない。
2. 彼女は結婚するには(あまりにも)若すぎる。
1. → 彼女は(あまりにも)若すぎて結婚することはできない。
1. → 彼女はとても若いので結婚することはできない。

1.2. の文は、to V の動作主=to V の意味上の主語が、文の主語と一致していますね。
to climb Mt. Fuji (富士山に登る) は I (私) ですし、to get married (結婚する) は She (彼女) です。



3. a. It is too cold to go out for a walk.
3. b. It is too cold for my grandfather to go out for a walk.
3. b go out for a walk : 散歩に出かける
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3. a. 散歩に出かけるには(あまりにも)寒すぎる。
3. a. → (あまりにも)寒すぎて散歩に出かけることができない。
3. a. → とでも寒いので散歩に出かけることができない。
3. b. 祖父が散歩に出かけるには(あまりにも)寒すぎる。
3. b. → (あまりにも)寒すぎて祖父は散歩に出かけることができない。
3. b. → とても寒いので祖父は散歩に出かけることができない。

3. a. の文は、to V の動作主=to V の意味上の主語が、文の主語と一致していませんね。
文の主語気温をあらわす It = The temperature [ムパラチャー] で、to V の動作主=to V の意味上の主語は、伏せれれて=省略されています。

3. b. も、、to V の動作主=to V の意味上の主語が、文の主語と一致していないのは同じですが、 to V の動作主=to V の意味上の主語for my grandfather明示されています。



4. a. This room is too small to live in .
4. b. This room is too small for us to live in (it).
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4. a. この部屋は住むには(あまりにも)小さ[狭]すぎる。
4. a. → この部屋は(あまりにも)小さ[狭]すぎて住めない。
4. a. → この部屋はとても小さ[狭]いので住めない。
4. b. この部屋は私達が住むには(あまりにも)小さ[狭]すぎる。
4. b. → この部屋は(あまりにも)小さ[狭]すぎて私達は住めない。
4. b. → この部屋はとても小さ[狭]いので私達は住めない。

4. a. の文も、to V の動作主=to V の意味上の主語が、文の主語と一致していませんね。
文の主語は、 This room (この部屋) で、to live in (住む) の意味上の主語は、伏せれれて=省略されています。
さらに、 live in this house (この部屋に住む) の this house分離して主語になっています。

This house is too small to live in it. のように、in の後に、分離した主語の代名詞 it を置いては絶対にいけません

一方、4. b. のように、to V の前に意味上の主語が置かれている場合は、in の後に 分離した主語の代名詞の it が置かれていることも時々あります



5. a. Ken ran too fast to keep up with.
5. b. Ken ran too fast for me to keep up with (him).
5. b. keep up with ~ : ~に付いていく
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5.a. ケンは付いて行くには(あまりにも)速く歩きすぎた。
5. a → ケンは(あまりにも)速く歩きすぎて付いて行くことができなかった。
5. a → ケンはとても速く歩いたので付いて行くことができなかった。
5. b. ケンは私が付いて行くには(あまりに)も速く歩きすぎた。
5. b. → ケンは(あまりにも)速く歩きすぎて私は付いて行くことができなかった。
5. b. → ケンはとても速く歩いたので私は付いて行くことができなかった。

5. a. の文も、to V の動作主=to V の意味上の主語が、文の主語と一致していませんね。
文の主語は、 Ken (ケン) で、to keep up with (付いて行く) の意味上の主語は、伏せれれて=省略されています。
さらに、 keep up with Ken (ケンに付いて行く) の Ken分離して主語になっています。

この場合も、先ほどと同じように、 Ken ran too fast to keep up with him. のように、with の後に、分離した主語の代名詞 him を置いては絶対にいけません

一方、5. b. のように、to V の前に意味上の主語が置かれている場合は、with の後に 分離した主語の代名詞の him が置かれている場合もよくあります

この例文のように が副詞の場合は、4. b.6. b.形容詞の場合より、主語の代名詞が置かれている場合が多いようです。



6. a. This book is too difficult to understand.
6. b. This book is too difficult for me to understand (it).
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
6. a. この本は理解するには(あまりにも)難しすぎます。
6. a. → この本は(あまりにも)難しすぎて理解できない。
6. a. → この本はとても難しいので理解できない。
6. b. この本は私が理解するには(あまりにも)難しすぎます。
6. b. → この本は(あまりにも)難しすぎて私には理解できない。
6. b. → この本はとても難しいので私は理解できない。

6. a. の文も、to V の動作主=to V の意味上の主語が、文の主語と一致していませんね。
文の主語は、 This book (この本) で、to understand (理解する) の意味上の主語は、伏せれれて=省略されています。
さらに、 read this book (この本を読む) の this book分離して主語になっています。

この場合も、先ほどと同じように、 This book is too difficult to read it. のように、read の後に、分離した主語の代名詞 it を置いては絶対にいけません

一方、6. b. のように、to V の前に意味上の主語が置かれている場合は、read の後に 分離した主語の代名詞の it が置かれている場合も時々あります



最後に、否定文の例です。

7. I am not too old to climb Mt Fuji.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
7. 私は富士山に登るにはあまりにも年を取りすぎている、ということはない。
7. → 私はあまりにも年を取りすぎて富士山に登れない、ということはない。
7. → 私は富士山に登れないほど年はとっていない。
7. → 私はとても年を取っているので富士山に登れないということはない。
7. → 私はそれほど年を取っていないので富士山に登れる。



上記の例文を、

so ~ (that) …文…
とても~なので……だ


の構文で書き換えておきます。

1. I am so old (that) I can't climb Mt. Fuji.
2. She is so young (that) she can't get married.
3. b. It is so cold (that) my grandfather can't go out for a walk.
4. b. This room is so small (that) we can't live in it.
5. b. Ken ran so fast (that) I couldn't catch up with him.
6. b. This book is so difficult (that) I can't understand it.
7. I am not so old (that) I can't climb Mt Fuji.



《補講》

上記の例文の too を取り除いてみましょう

1. I am old to climb Mt. Fuji. (×)
2. She is young to get married. (×)
3. a. It is cold to go out for a walk. (×)
3. b. It is cold for my grandfather to go out for a walk. (×)
4. a. This room is small to live in . (×)
4. b. This room is small for us to live in (it). (×)
5. a. Ken ran fast to keep up with. (×)
5. b Ken ran fast for me to keep up with (him). (×)
6. a. This book is difficult to understand. ()
6. b. This book is difficult for me to understand. ()
7. I am not old to climb Mt Fuji. (×)

1.5.7. は非文になりましたが、6. だけはまだ英文として成立しています。

ということは、1.5.7. は、純粋too ~ to V の構文で、too消えると英文として成立しなくなるのに対して、6.単なる too ~ to V の構文ではないということになります。



6. a. This book is difficult to understand.
6. b. This book is difficult for me to understand.

これらの英文は、すでに学習した「副詞的用法-形容詞限定」です。

中学英語・ちょっと復習-副詞的用法-形容詞限定
to 不定詞 [to V] の用法-副詞的用法-形容詞限定 その1
to 不定詞 [to V] の用法-副詞的用法-形容詞限定 その2

形容詞限定用法重要ルールは、

to V [to 不定詞] 中の、本来は目的語が必要な他動詞が、目的語を持たない。
to V [to 不定詞] 中の他動詞の目的語が分離して主語になる。

to V [to 不定詞] 中の、本来は目的語が必要な前置詞が、目的語を持たない。
to V [to 不定詞] 中の前置詞の目的語が分離して主語になる。

ということでした。

上記の例文も含めて、3つ例文を抜粋します。

1. This book is difficult to understand.
2. This river is dangerous to swim in.
3. This box is heavy to carry.

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1. この本は理解するのが難しい。
2. この川は泳ぐと危険だ。
3. この箱は運ぶには重い。

read this bookthis book
swim in this riverthis river
carry this boxthis box

分離して主語になっているのがわかりますね。



この英文に too (あまりに~すぎる) を加えます

1. This book is too difficult to understand.
2. This river is too dangerous to swim in.
3. This box is too heavy to carry.

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1. この本は理解するには(あまりにも)難しすぎる。
1. この本は(あまりにも)難しすぎて理解できない。
2. この川は泳ぐには(あまりにも)危険すぎる。
2. この川は(あまりにも)危険すぎて泳ぐことができない。
3. この箱は運ぶには(あまりにも)重すぎる。
3. この箱は(あまりにも)重すぎて運ぶことができない。

形容詞限定用法英文が、too ~ to V の構文合体しましたね。



これにさらに for Ato V の前に加えます

1. This book is too difficult for me to understand.
2. This river is too dangerous for children to swim in.
3. This box is too heavy for you to carry.

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1. この本は私が理解するには(あまりにも)難しすぎる。
1. この本は理解するには私にとって(あまりにも)難しすぎる。
1. この本は(あまりにも)難しすぎて私は理解できない。
2. この川は子供が泳ぐには(あまりにも)危険すぎる。
2. この川は泳ぐには子供にとって(あまりにも)危険すぎる。
2. この川は(あまりにも)危険すぎて子供は泳ぐことができない。
3. この箱は君が運ぶには(あまりにも)重すぎる。
3. この箱は運ぶには君にとって(あまりにも)重すぎる。
3. この箱は(あまりにも)重すぎて君には運ぶことができない。



so ~ (that) … (とても~なので…だ) の構文で書き換えると

1. This book is so difficult (that) I can't understand it.
2. This river is so dangerous (that) children cannot swim in it.
3. This box is so heavy (that) you can't carry it.

(that) …完全な文でなければいけないので、他動詞・前置詞の目的語が必要主語を代名詞にして目的語の位置に入れます



ところで、形容詞限定用法の重要ルールに反して「他動詞や前置詞の目的語=主語を代名詞化したもの」が文末の他動詞や前置詞の後に付いている場合があります

1. This book is too difficult for me to understand (it).
2. This river is too dangerous for children to swim in (it).
3. This box is too heavy for you to carry (it).

for A がない場合は、形容詞限定用法のルールを守って

1. This book is too difficult to understand.
2. This river is too dangerous to swim in.
3. This box is too heavy to carry.

のように、必ず文末の他動詞や前置詞の目的語が消えます



なぜ for A が加わった場合に、文末に他動詞や前置詞の目的語が無い場合とある場合があるのでしょうか?

これは、次のように考えるとわかりやすいかと思われます。

for me / for children / for you がそれぞれ too difficult / too dangerours / too heavy を修飾していると考えてみましょう。

1. This book is too difficult for me / to understand.
2. This river is too dangerous for children / to swim in.
3. This box is too heavy for you / to carry.

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1. この本は理解するには私にとって難しすぎる
2. この川は泳ぐには子供にとって危険すぎる
3. この箱は運ぶには君にとって重すぎる

これらの文は、次のように書き換えることができます。

1. For me, this book is too difficult to understand.
2. For children, this river is too dangerous to swim in.
3. For you, this box is too heavy to carry.

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1. 私にとって、この本は理解するには難しすぎる。
2. 子供にとって、この川は泳ぐには危険すぎる。
3. 君には、この箱は運ぶには重すぎる。

この場合は、形容詞限定用法のルールに従って必ず他動詞・前置詞の目的語が消えます



次に、for A が、 to V の方に付いていると考えてみましょう。

すると、for A to V文相当語句になり、他動詞や前置詞の目的語がないと不自然に感じられ主語を代名詞にして他動詞や前置詞の後に置くことがあります

1. This book is too difficult / for me to understand (it).
2. This river is too dangerous / for children to swim in (it).
3. This box is too heavy / for you to carry (it).

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1. この本は私が(それを)読むには難しすぎる。
2. この川は子供が(そこで)泳ぐには危険すぎる。
3. この箱は君が(それを)運ぶには重すぎる。



元は形容詞限定用法の英文でもtoo ~ for A to V の構文と合体すると、to V 内の他動詞や前置詞の後に、主語を代名詞にしたものが置かれている場合あるということも覚えておきましょう。

そしてこのルールは、too ~ for A to V の、4. b.5. b. のような文にも適用できるということも覚えておきましょう。

4. b. This room is too small for us to live in (it).
5. b. Ken ran too fast for me to keep up with (him).

もちろん、この2例は形容詞限定用法ではありませんから、too がなければ非文になります。



お疲れ様でした。 (^-^)

暗誦例文は、別ページにアップします。

too ~ to V の暗誦例文

次回-to 不定詞 [to V] の用法-~ enough to V その1

to 不定詞 [to + V] の用法-総合目次

2016/07/20 08:53 [edit]

category: 高校英語・基礎

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中学英語・ちょっと復習-enough の用法

enough [イフ] は、副詞形容詞代名詞の用法がありますが、副詞としての用法を入門者はよく間違えます

This book is easy. + very
This book is very easy.
この本はとても簡単だ。

This book is easy. + so
This book is so easy.
この本はそれほど[とても]簡単だ。

This book is easy. + too
This book is too easy.
この本は(あまりにも)簡単すぎる。

This book is easy. + enough
→ This book is enough easy. (×)
This book is easy enough. ()
この本は十分簡単だ。

副詞enough は、形容詞副詞後ろから修飾します

Is this room large enough?
この部屋は十分大きい[広い]ですか。
He knows it well enough.
彼は十分よくそれを知っている。


形容詞enough は、通常名詞の前に置かれます
副詞の用法の影響で名詞の後に置かれていることもあります

There is money. + enough.
There is enough money. ()
There is money enough. ()
→ 十分な(量の)お金がある。

There are eggs + enough.
There are enough eggs. ()
There are eggs enough. ()
→ 十分な(数の)卵がある。

こちらから英語を発信[話したり書いたり]する場合は、名詞の前に置くほうが無難です



代名詞enough は、enough + 名詞 [名詞+enough]名詞が省略されたものです。

There is enough (money).
十分(に)ある。

There are enough (eggs).
十分(に)ある。



では、例文を覚えてenough の用法を体得しましょう。

1. この本は十分簡単だ。
2. この部屋は十分大きい[広い]ですか。
3. 彼は十分よくそれを知って[承知して]いる。
4. a. 十分な(量の)お金がある。
4. b. 十分(に)ある。
5. a. 十分な(数の)卵がある。
5. b. 十分(に)ある。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1. This book is easy enough.
2. Is this room large enough?
3. He knows it well enough.
4. a. There is enough money.
4. a. = There is money enough.
4. b. There is enough.
5. a. There are enough eggs.
5. a. = There are eggs enough.
5. b. There are enoujgh.



[補講]

これまでは、enough の用法を理解してもらうために、わざと enough 単独の例文だけ挙げてきました。

中学レベルでは for ~ と一緒に使われることが多いので、最後にその例文を挙げておきます

1. This book is easy enough for my son.
2. Is this room large enough for 10 people?
3. There is enough money for the party.
4. There are enough egges for the breakfast.

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1. この本は私の息子にとって十分簡単だ。
→ 私の息子が読めるほど簡単だ
2. この部屋は10人には十分大きいですか。
→ 10人収容できるだけの広さがありますか。
3. パーティーとって十分な量のお金がある。
→ パーティーを開けるだけのお金がある。
4. 朝食には十分な数の卵がある。
→ 朝食を作れるだけの卵がある。

余裕があれば、覚えておきましょう




さて、これで高校で学習する ~ enough to V構文を説明する準備が整いました。 (^^)


to 不定詞 [to V] の用法-~ enough to V





2016/07/23 12:00 [edit]

category: 中学英語・ちょっと復習

thread: 英語・英会話学習 - janre: 学校・教育

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to 不定詞 [to V] の用法-~ enough to V その1

to 不定詞 [to + V] の用法-総合目次



まず初めに enough の基本的な用法を、次のページで復習して来てください

中学英語・ちょっと復習-enough の用法

次に、次のページで、尺度[単位]を表す形容詞・副詞復習して来てください

中学英語・ちょっと復習-尺度[単位]を表す形容詞・副詞

復習できましたか?
これで、~ enough to V の構文を学習する準備が整いました。



~ enough (for A) to V

~ enough [イフ] のに、 (for A) to V続いている場合は、「どれほど十分かenough の程度を表す副詞的用法の1種ですが、慣用的な構文として覚えておく方が実戦的です。

には形容詞副詞が入り、 enough の品詞副詞です。
時々 to V の前に、意味上の主語の for A が入っていることもあります

基本的イメージ訳

(Aが)Vする[できる]のに十分な程度~だ
(Aが)Vする[できる]のに必要なな程度~だ

ですが、標準的万能訳は、

(Aが)Vする[できる]ほど~だ
(Aが)Vする[できる]くらい~だ

で、前から意訳すると、

とても~なので(Aは)Vする[できる]

で、 so ~ (that) … (とても~なので…だ)書き換えることができます



例文で説明しましょう。

1. I am young enough to play tennis.

基本的イメージ訳

→ 私はテニスをするのに十分な[必要な]程度若い。

で、標準的万能訳は、

→ 私はテニスができるほど[くらい]若い。

で、前から意訳すると、

→ 私はとても若いのでテニスができる。

で、

I am so young (that) I can play tennis.

書き換えできます。

to V の動作主=to V の意味法の主語は、文の主語の I と共通です。



さらにもう1例挙げます。

2. I got up early enough to catch the first train.
2. catch a train : 電車に間に合う、(間に合って)乗る

[基本的イメージ訳]
私は始発電車に間に合うのに十分な[必要な]程度早く起きた。
[標準的万能訳]
私は始発電車に間に合うほど[くらい]早く起きた。
[前から意訳]
私はとても早く起きたので始発電車に間に合った。
[書き換え]
I got up so early (that) I caught[could catch] the firsst train.

この例文も、 to V の意味上の主語が、文の主語 I と共通ですね。



次は、to V の意味上の主語が、文の主語と一致していない場合の例文です。

3. a. It is warm enough to go out for a walk.
3. b. It is warm enough for my grandfather to go out for a walk.
3. go out for a walk : 散歩に出かける

[基本的イメージ訳]
a. 散歩に出かけるのに十分な[必要な]程度暖かい。
b. 祖父が散歩に出かけるのに十分な[必要な]程度暖かい。
[標準的万能訳]
a. 散歩で出かけれるほど[くらい]暖かい。
b. 祖父が散歩で出かけれるほど[くらい]暖かい。
[前から意訳]
a. とても暖かいので散歩に出かけることができる。
b. とても暖かいので祖父は散歩に出かけることができる。
[書き換え]
a. to V の意味上の主語明示されていない=省略されているので書き換えできません
b. It is so warm (that) my grandfather can go out for a walk.

to V の意味上の主語は、3. a. では省略されて不明ですが、3. b. では明示されています



では、次の large を使った例文はどうでしょう?

4. a. This room is large enough to hold 100 people.
3. b. This room is large enough to hold 4 people.
3. a. hold O : Oを収容する
3. a. large : (部屋などが)広い

[基本的イメージ訳]
a. この部屋は100人収容するのに十分な[必要な]程度広い。
b. この部屋は4人収容するのに十分な[必要な]程度広い。(・・? (?_?)
[標準的万能訳]
a. この部屋は100人収容できるほど[くらい]広い。
b. この部屋は4人収容できるほど[くらい]広い。(・・? (?_?)
[前から意訳]
a. この部屋はとても広いので100人収容できる。
b. この部屋はとても広いので4人収容できる。(・・? (?_?)
[書き換え]
a. This room is so large (that) it can hold 100 people.
b. This room is so large (that) It can hold 4 people. (・・? (?_?)

b. の訳が全部おかしいですね。
なぜおかしいのでしょうか?

a.large は、本当に「大きい、広い」という意味です。

一方、 b large は、尺度[単位]を表していて、「大きさ・広さが~だ」という意味なのです。

中学英語・ちょっと復習-尺度[単位]を表す形容詞・副詞



4. b. This room is large enough to hold 4 people.

[基本的イメージ訳]
この部屋は4人収容するのに十分な[必要な]程度の広さがある。
[標準的万能訳]
この部屋は4人収容できるほどの[くらいの]広さがある。
→ この部屋は4人収容できる広さだ。
[前から意訳]
できない。
[書き換え]
できない。



に、尺度[単位]を表す形容詞・副詞が使われている場合は、次のように訳しましょう

old / large / tall / high / long / deep 等 enough for A to V

Vする[できる]年齢 だ
(Aが) Vする[できる]ほどの[くらいの]大きさ/高さ/長さ/深さ だ
(Aが)Vする[できる]だけの大きさ/高さ/長さ/深さ がある

尺度[単位]を表す形容詞・副詞を使った例文をさらにいくつか紹介しましょう。

5. She is old enough to get married.
6. My son is not tall enough to reach the bookshelf.
6. reach O : Oに手が届く
6. bookshelf [ックシェルフ] : 本棚
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5. 彼女は結婚できる年齢だ。
6. 私の息子はその本棚に手が届くだけの身長はない。

当然ながら、これらの文は、so ~ that … (とても~なので…だ) では書き換えることができません



too ~ to V の構文の説明を全面的に書き直しました。
よければ再読してください。


too ~ to V



次回-to 不定詞 [to V] の用法-~ enough to V その2

to 不定詞 [to + V] の用法-総合目次



2016/07/27 09:11 [edit]

category: 高校英語・基礎

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