分詞の副詞的用法[分詞構文]-その7-否定

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まずは復習しましょう。

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その1 (入門・初級向け)
(口語英語で使われる用法だけの解説)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その2
(基本用法-意味別による解説)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その3
(基本用法-分詞の位置別による解説)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その4
(基本用法-暗誦例文のまとめ)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その5
(基本用法-練習問題)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その6
(完了分詞)



さて、今回は分詞の副詞的用法[分詞構文]否定です。

方法はいたって簡単です。

分詞の前に not / never を置くだけです。

これまでの練習問題と同じように、[副]の文と][主]の文を並べます。
[副]の文が否定文になっていますから、分詞の前に not / never を置いて、一文にしてみましょう



1. I did not know what to eat. [副]
1. (私は何を食べたらいいかわからなかった。)
1. I asked my doctor for advice [主].
1. (私はかかりつけの医者に助言を求めた。)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Not knowing what to eat, I asked my doctor for advice
理由・動機
(何を食べたらいいかわからなくて[なかったので]私はかかりつけの医者に助言を求めた。)

この通り、分詞の前に not を置くだけです。

この場合、分詞後置して
I asked my doctor for advice, not knowing what to eat.
とすることもできますが、前置するほうが普通のように思われます。



2. He was not tired at all. [副]
2. not ~ at all : 全く~ない
2. (彼は全く疲れていなかった。)
2. He continued walking.
2. (彼は歩き続けた。)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Not (being) tired at all, he continued walking.
理由・動機
(全く疲れていなくて[いなかったので]彼は歩き続けた。)

being は省略しても構いません。



3. I have not eaten anything sicce this morning. [副]
3. (私は今朝から何も食べていない。)
3. I am so hungry. [主]
3. (私はとてもお腹が空いている。)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Not having eaten anything since this morning, I am so hungry.
理由・動機
(今朝から何も食べていなくて[いないので]、私はとてもお腹が空いている。)



4. He had never met her. [副]
4. (彼は一度も彼女に会ったことがなかった。)
4. He couldn't recognize her. [主]
4. (彼は彼女を見分けることができなかった。)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Never having met her, he couldn't recognize her.
理由・動機
(彼女に一度も会ったことがなくて[なかったので]、彼女を見分けることができなかった。)

この場合は、 Having never met her … も使われています。



5. I was never satisfied with the result. [副]
5. (私はその結果に決して満足しなかった。)
5. I decided to try harder. [主]
5. (私はもっと努力しようと決心した。)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Never (being) satisfied with the result, I decided to try harder.
理由・動機
(その結果に決して満足しないで[しなかっかたので]、私はもっと努力しようと決心した。)

通例、being は省略されます。



全ての文が、理由・動機になっていますが、一応の分類です。
和訳もはっきり「…なので」と訳すのではなく、「…して」と、あいまいに訳すほうがこの用法に合っているような気がします。



では、いつものように例文を暗記しましょう

1. 何を食べたらいいかわからなくて[なかったので]私はかかりつけの医者に助言を求めた。
2. 全く疲れていなくて[いなかったので]彼は歩き続けた。
3. 朝から何も食べていなくて[いないので]、私はとてもお腹が空いている。
4. 彼女に一度も会ったことがなくて[なかったので]、彼女を見分けることができなかった。
5. その結果に決して満足しないで[しなかっかたので]、私はもっと努力しようと決心した。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1. Not knowing what to eat, I asked my doctor for advice.
2. Not (being) tired at all, he continued walking.
3. Not having eaten anything since this morning, I am so hungry.
4. Never having met her, he couldn't recognize her.
4. Having never met her, he couldn't recognize her.
5. Never (being) satisfied with the result, I decided to try harder.




次回-分詞の副詞的用法(意味上の主語付き)=独立分詞構文

分詞の副詞的用法[分詞構文]目次

その1-口語英語で使われる用法だけの解説 (入門・初級向け)

その2-基本用法-意味別による解説

その3-基本用法-分詞の位置別による解説

その4-基本用法-暗誦例文のまとめ

その5-基本用法-練習問題

その6-完了分詞

その7-否定

その8-意味上の主語が付いている場合=独立分詞構文

その9-慣用表現(1)

その10-慣用表現(2)

その11-慣用表現のまとめ(暗誦例文)


2016/04/06 11:02 [edit]

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分詞の副詞的用法[分詞構文]-その8-意味上の主語が付いている場合=独立分詞構文

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まずは復習しましょう。

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その1 (入門・初級向け)
(口語英語で使われる用法だけの解説)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その2
(基本用法-意味別による解説)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その3
(基本用法-分詞の位置別による解説)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その4
(基本用法-暗誦例文のまとめ)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その5
(基本用法-練習問題)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その6
(完了分詞)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その7
(否定)



上記の復習の

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その5
(基本用法-練習問題)

を見てみましょう。

[主]の文と[副]の文の主語が 同じであることが分かります。

ということは、[副]の文を「分詞の副詞的用法=分詞構文」に換える時に、主語は不要ということです。



実際の練習問題で検証してみましょう。

I was watching baseball on TV. [主]
(私はテレビで野球を見ていた。)
I was drinking beer. [副]
(私はビールを飲んでいた。)

[主]の文と[副]の文の主語が同じですね。

この場合は、[副]の文を分詞の副詞的用法[分詞構文]に換える場合主語を省きwas も省き

同時動作・状況
I was watching baseball on TV(,) drinking beer.
(私はビールを飲みながらテレビで野球を見ていた。)

とすればいいのでしたね。



では次の場合はどうでしょう

[練習1]

I was watching baseball on TV. [主]
(私はテレビで野球を見ていた。)
My wife was knitting beside me. [副]
knit [ニット] : 編み物をする
(私の妻は私のそばで編み物をしていた。)

ご覧の通り、、[主]の文と[副]の文の主語が違います。

これを「分詞の副詞的用法[分詞構文]」を使って一文にすると、

[副]の文の my wife は消さないで残しwas を省いて

同時動作・状況
I was watching baseball on TV, my wife knitting beside me.
(私はテレビで野球を見ていて、そのそばで妻が編み物をしていた。)

I はこの文の本当の主語で、my wifeknitting意味上の主語になります。



このような「(意味上の主語の付いた)分詞の副詞的用法=独立分詞構文文語です。
慣用表現を除いて口語英語では使われないということは了承しておきましょう。

例えば、上記の英文を口語英語で表現すると、with を使って次のように言います。

I was watching baseball on TV(,) with my wife knitting beside me.

with + 名詞 + 状況 (付帯状況・同時状況)-作成予定

又は、簡単に and を使い、

I was watching baseball on TV, and my wife was knitting beside me.

と言ってもいいかもしれません。

文語とはいえ、これもマスターしておかないと英文を読みこなすことができないので、もう少し練習しておきましょう



[練習2]

Mr. Loud came into the room. [主]
(ラウドさんは部屋に入って来た。)
His wife followed him in. [副]
(彼の妻が彼の後について入って来た。)

この練習問題も、[主]の文と[副]の文の主語が違います。

これを「分詞の副詞的用法[分詞構文]」を使って一文にすると、

[副]の文の his wife は消さないで残しfollowed を 現在分詞の following にして

連続動作・状況
Mr. Loud came into the room, his wife following him in.
(ラウドさんが部屋に入って来て、彼の妻がその後について入って来た。)

となります。

口語英語では、and を使って

Mr. Loud came into the room, and his wife followed him in.

と言えばいいでしょう。



[練習3]

My hasband is away. [副]
(私の夫は留守だ。)
I am very lonely. [主]
(私はとても寂しい。)

[副]My husband残しisbeing にして、

同時・状況 / 理由・動機
My hasband (being) away, I am very lonely.
= I am very lonely, my husband (being) away.
(夫が留守で[なので]、私はとても寂しい。)

being省略可能です。

これも口語英語では、with を使って、

With my husband away, I am very lonely.
= I am very lonely(,) with my husband away.
(夫が留守で私はとてもさびしい。)

又は、もっと簡単に、so を使い、

My husband is away, so I am very lonely.
(私の夫は留守だ、だから私はとてもさびしい。)

とでも言えばいいでしょう。



[練習4]

There was no bus service. [副]
(バスの便がなかった。)
We had to walk there. [主]
(私達はそこまで歩かなければいけなかった。)

There主語ではありませんが、There消す「~がある」意味がわからなくなってしまいます。

という訳で、There を残しwasbeing に換えて

理由・動機
There being no bus service, we had to walk there.
(バスの便がなくて[なかったので]私達はそこまで歩かなければいけなかった。)

この場合はbeing は省略できません

口語英語では、

There was no bus service, so we had to walk there.

とでも言えばいいでしょう。



[練習5]

The sun had set. [副]
(太陽が沈んでしまった。)
It started to get cold. [主]
(寒くなり始めた。)

[副]過去完了で、[主]過去で、時制がずれているので、having Vpp を使い、

先行動作・状況 / 理由・動機
The sun having set, it started to get cold.
(太陽が沈んで[沈んでしまって]寒くなり始めた。)
(太陽が沈んだ[でしまった]ので寒くなり始めた。)

これもあまりにも文語で固すぎるので、口語では、

The sun had set, and it started to get cold.

とでも言えばいいと思います。



[練習6]

The sun had not risen yet. [副]
(太陽はまだ昇っていなかった。)
It was very dark. [主]

時制がずれているうえに、否定文になっています。

まず、意味上の主語を残しnot を付けてhaving Vpp にして、

理由・動機
The sun not having risen yet, it was very dark.
(太陽がまだ昇っていなくて[いなかったので]とても暗かった。)

これも文語であまりも固すぎます。
口語では、

It was very dark because the sun hadn't risen yet.
Because the sun hadn't risen yet, it was very dark.

とでも言えばいいでしょう。



よく使われる[慣用表現]

(意味上の主語の付いた)分詞の副詞的用法=独立分詞構文文語あまり使われません

でも、次の表現はよく使われる決まり文句です。
覚えておきましょう。

All things considered, the party was a big success.
(あらゆることを考慮すると[← が考慮されると]、そのパーティーは大成功だった。)

we are planning to go cycling, weather permitting.
be planning to V ≒ be gointo to V
go cycling [イクリング] : サイクリングに行く
(天気が許せば[よければ]、私達はサイクリングに行く予定です。)

Other things being equal, you should choose the bigger one.
equal [ークォル] : 等しい
(他の事柄[条件]が同じなら、大きい方を選んだほうがよい。)

Such[That][This] being the case, I cannot go.
(そういう[こういう]事情[訳]だから、私は行けません。)

接続詞を加えて普通の英文にすると、

When all things are considered, the praty was a big success.

We are planning to go cycling, if the weather permits.
完全な文の場合、通常は the が必要です。

If other things are equal, you should choose the bigger one.

Since such[that][this] is the case, I cannot go.
since … は「(あなたも知っているように) …だから」という意味です。



今回学習した「(意味上の主語の付いた)分詞の副詞的用法=独立分詞構文」は文語です。
しかし、文語でも例文を覚えているくらいでなければ、実際に出会った時に訳には立たないと思います。

という訳で、いつものように暗記してしまいましょう
特に慣用表現はよく使われますから、しっかり覚えましょう

1. 私はテレビで野球を見ていて、そのそばで妻が編み物をしていた。
2. ラウドさんが部屋に入って来て、彼の妻がその後について入って来た。
3. 夫が留守で[だったので]、私は寂しかった。
4. バスの便がなくて[なかったので]私達はそこまで歩かなければいけなかった。
5. 太陽が沈んで[沈んでしまって]寒くなり始めた。
5. 太陽が沈んだ[でしまった]ので寒くなり始めた。
6. 太陽がまだ昇っていなくて[いなかったので]とても暗かった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1. I was watching baseball on TV, my wife knitting beside me.
2. Mr. Loud came into the room, his wife following him in.
3. My hasband (being) away, I felt lonely.
4. There being no bus service, we had to walk there.
5. The sun having set, it started to get cold.
6. The sun not having risen yet, it was very dark.

7. あらゆることを考慮すると[← が考慮されると]、そのパーティーは大成功だった。
8. 天気が許せば[よければ]、私達はサイクリングに行く予定です。
9. 他の事柄[条件]が同じなら、大きい方を選んだほうがよい。
10. そういう[こういう]事情[訳]だから、私は行けません。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

7. All things considered, the praty was a big success.
8. we are planning to go cycling, weather permitting.
9. Other things being equal, you should choose the bigger one.
10. Such[That][This] being the case, I cannot go.



《質問》

慣用表現all things considered についてなんですが、
わざわざ過去分詞を使って受け身で「全てのことが考慮されると → を考慮すると」とするのではなく、最初から「全てのことを考慮すると」の意で、

considering all things

にしていけないのですか?

《答え》

considering all things も可能だと思います。

その場合、接続詞を使って完全な文にすると、

When we[you] consider all things, the party was a big success.

となり、誰を指しているかはっきりしない一般的主語we /you は意味がないので省略して、consider現在分詞の副詞的用法=分詞構文にすると、

Considering all things, the party was a big success.

となります。

しかし可能だからと言って多用するのは禁物です。

all things considered のほうがスタンダードな表現ですからそちらの方をしっかり覚えてください。

ちなみに considering には、副詞の用法もあり、その場合は considering 一語だけで、all things consideredall in all (全体としては) の代わりに使えます
参考にしてください。

The party was a big success, considering.
[直訳] そのパーティーは大成功だった、考えてみると。
→ 考えみると(全体的には)そのパーティーは大成功だった。



次回-分詞の副詞的用法[分詞構文]-慣用表現(1)

分詞の副詞的用法[分詞構文]目次

その1-口語英語で使われる用法だけの解説 (入門・初級向け)

その2-基本用法-意味別による解説

その3-基本用法-分詞の位置別による解説

その4-基本用法-暗誦例文のまとめ

その5-基本用法-練習問題

その6-完了分詞

その7-否定

その8-意味上の主語が付いている場合=独立分詞構文

その9-慣用表現(1)

その10-慣用表現(2)

その11-慣用表現のまとめ(暗誦例文)



2016/04/12 17:25 [edit]

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分詞の副詞的用法[分詞構文]-その9-慣用表現(1)

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まずは復習しましょう。

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その1 (入門・初級向け)
(口語英語で使われる用法だけの解説)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その2
(基本用法-意味別による解説)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その3
(基本用法-分詞の位置別による解説)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その4
(基本用法-暗誦例文のまとめ)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その5
(基本用法-練習問題)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その6
(完了分詞)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その7
(否定)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その8
(意味上の主語が付いている場合=独立分詞構文)



以前、「分詞の副詞的用法[分詞構文]-その2-基本用法・意味別解説」で、

「条件(~すれば)」「譲歩(~だけれども)」は、決まり切った慣用句以外はきわめてまれなので割愛します。

と解説したのを覚えていますか?

慣用表現になると、なぜか「条件(~すれば)」が数多く登場します。
でも、「譲歩(~だけれども)」の慣用表現は、やはりまれですね。

前回の意味上の主語が付いている分詞の副詞的用法=独立分詞構文4つ慣用句を紹介しました。

1. all things considered-あらゆることを考慮すると[← が考慮されると]
2. weather permitting-天気が許せば[よければ]
3. other things being equal-他の事柄[条件]が同じなら
4. such[that][this] being the case-そういう[こういう]事情[訳]だから

分詞の副詞的用法[分詞構文]は、接続詞があるわけではないのであいまいですが、一応、1.「先行動作的条件」2.3. は明らかに「条件」4.「理由・動機」になります。



今回は、意味上の主語の付いていない普通の分詞の副詞的用法[分詞構文]慣用表現を紹介します。

この場合も、あいまいではありますが、「条件」っぽい(?)表現かなり多く登場します。 (^.^)



[1] ~ly speaking
[1] 
~的に言えば

この慣用句は、たくさんありますが、よく使われているものを挙げると、

generally speaking - 一般的に言えば
strictly speaking - 厳密に言えば
roughly speaking - おおざっぱに言えば [フリー]
simply speaking - 簡単に言えば
frankly speaking - 率直に言えば
historically speaking - 歴史的に言えば


Generally speaking, women live longer than men.
一般的に言えば、女性の方が男性より長生きする。
Frankly speaking, I don't like him.
率直に言えば、私は彼が好きでない。

speaking を省略して、

Generally, women live longer than men.
Frankly, I don't like him.

とも言えます。



[2] ~ly put
[2]  ~的に言えば[← ~的に言われれば]


この put「言う、述べる」という意味で、過去分詞受け身です。

~ly speaking ほど一般的ではありませんが、時々出て来るので覚えておきましょう。

simply put - 簡単に言えば[←言われれば]
roughly put - おおざっぱに言えば[←言われれば]
honestly put - 正直に言えば[←言われれば] [ネストリー]
shortly put - 手短に言えば[←言われれば]


~lyput の後ろに置かれて

put simply / put roughly / put honestly / put shortly

のような形を取ることもあります。

Simply put, it's a difference of opinion.
簡単に言えば、それは意見の相違だ。

この慣用句は、to不定詞を使って to put it ~ly という方が一般的です。

To put it simply, it's a difference of opinion.



[3] judging from[by] ~
[3] 
~から判断すれば

原形judge [ジャ] です。

Judging from[by] his accent, he must be Australian.
訛り[なまり]から判断すれば、彼はオーストラリア人に違いない。



[4] compared with[to] ~
[4] ~と比較すると[← 比較されると]


compared過去分詞で本来は受け身の意味であることを忘れないようにしましょう。

Compared with[to]Tom, Jerry is much smarter.
Jerry is much smarter campared with[to] Tom.
トムと比較すると[← されると]、ジェリーの方がずっと頭がいい。

as compared with[to] ~ と言うこともあります。
合わせて覚えておきましょう。



[5] depending on ~
[5] ~によって(は)~次第で
~に応じて

Prices change depending on the season.
価格は季節によって変わります。

ちなみに、この慣用句の元の表現は、

depend on ~ : ~に依る、~次第だ、~によって決まる
Prices depend on the season.
価格は季節に依ります。

です。



[6] speaking of ~ = talking of ~
[6] 
~と言えば

Speaking[Talking] of fruits, I like grapes very much.
フルーツと言えば、私はブドウが大好きです。

of は たまに about のこともありますが、意味は同じです。



[7] provided (that) … = providing (that) …
[7] … という条件でもし … ならば

過去分詞provided現在分詞provinding のどちらでも構いません。

なぜこんな意味になるか不思議に思う人もいるかと思います。
provide [プロヴァイド] は give類義語です。

直訳を付けると、それぞれ

… ということ[条件]が与えられたら
… ということ[条件]を与えたら[与えてくれたら]


という意味になります。

I'll go(,) provided[providing] (that) the weather is clear.
= Provided[Providing] (that) the weather is clear, I'll go.
clear : (雲が無くて)晴れの
天気が晴れれば[よければ]行きます。

直訳すると

天気が晴れということ[条件]が与えられたら、私は行きます。
天気が晴れということ[条件]を与えてくれたら、私は行きます。

となります。

ちなみに、provided / providing は共に辞書では接続詞相当語句として扱われています。

条件を後に付け足す場合が結構多いです。
「行きますよ。天気が晴れたら(という条件が与えられたら)ね。」というイメージです。

各種試験では provided の方が圧倒的に出題率が高いので、しっかり覚えておきましょう。



[8] given (that) …(文)
[8] … ということを考慮すると
[8] … だと仮定すると、もし … なら
[8] given ~(名詞)
[8] 
~ を考慮すると
[8] ~ があると仮定すると、もし ~ があれば

provided / providing とは違い、過去分詞given だけです。
現在分詞giving は使われないのでご注意を!

辞書では、 given (that) …接続詞相当語句given ~前置詞相当語句として扱われています。

ちょっとこじつけっぽいかも知れませんが、覚えやすいように直訳すると、

given (that) …
… という考慮が与えられたら
→ … ということを考慮すると
… という条件が与えられたら
→ … だと仮定すると、もし … なら
given ~
~ という考慮が与えられたら
→ ~ を考慮すると
~ という条件が与えられたら
→ ~ があると仮定すると、もし ~ があれば


Given (that) she is old[young], she is doing well.
年を取っていること[若いこと]を考慮すると、彼女はよくやっている。
Given her age, she is doing well.
年齢を考慮すると、彼女はよくやっている。

Given (that) you are in good health, you can do anything.
もし健康であれば、何でもすることができる。
Given good health, you can do anything.
もし健康であれば、何でもすることができる。

考慮仮定、どちらに解釈するかは文脈によります



[9] supposing (that) …
[9] … だと仮定すれば、もし … ならば

suppose ~ [サポゥズ] は、「~を仮定する、想像する」という意味の動詞なので、この表現は理解しやすいですね。

ただし、過去分詞の supposed は使えませんので注意してください。

Supposing (that) you won a lottery, what would you buy?
lottery [タリ] : 宝くじ
もし宝くじが当たったら、君は何を買うでしょうか。

命令文を使った、

Suppose (that) you won a lottery, what would you do?
宝くじに当たったと想像[仮定]してごらんなさい、君は何を買うでしょうかね。
→ もし宝くじに当たったら、君はなのを買うでしょうか。

もよく使われています。
こちらの方が口語的です。

辞書では、supposing (that) … / suppose (that) … 共に、接続詞相当語句として扱われています。



[10] assuming (that) …
[10] … だと仮定すれば、もし … ならば

assume ~ [アシューム] も、suppose と似ていて、「~を仮定する、想定する、憶測する」という意味の動詞なので、理解しやすいですね。

これも、過去分詞の assumed は使えませんので注意してください。

Assuming (that) the rumor is true, what should we do?
rumor [ーマー] : うわさ
もしそのうわさが本当なら、どうしましょう。

命令文を使った、

Assume (that) the rumor is true, what should we do?
そのうわさが本当だと想定[仮定]してごらんなさい、私達はどうすればいいでしょう。
→ もしそのうわさが本当なら、どうしましょう。

も使われます。

辞書では、assuming (that) … / assume (that) … 共に、接続詞相当語句として扱われています。



[11] granted (that) … (文) = granting (that) … (文)
[11] … であるのは認めるがたとえ … だとしても
[11] granted ~ (名詞) = granting ~ (名詞)
[11] 
~は認めるが

provide の場合と同様、過去分詞granteded現在分詞grantinging のどちらでも構いません。

grant ~ [ント] の原義「~を認める」です。

直訳を付けると、それぞれ

… であることは認められるが / … であることは認めるが
~ は認められるが / ~ は認めるが


という意味になります。

Granted[Granting] (that) she is beautiful, I still don't like her.
彼女が美しいのは認めるが、それでも私は彼女が好きでない。
Granted[Granting] her beauty, I still don't like her.
彼女の美しさは認めるが、それでも私は彼女が好きでない。

辞書では、granted[granting] (that) …接続詞相当語句granted[granting] ~前置詞相当語句として扱われているようです。

類似表現に、

admitting (that) … : … であるのは認めるが
admitting ~ : ~ は認めるが


というのもありますが、あまり辞書に慣用句として載せられていないので、紹介だけに留めておきます。

[12] considering (that) … (文)
[12] … であることを考慮すると[考えると]… である割には
[12] considering ~ (名詞)
[12] ~ を考慮すると[考えると]
~ の割には

前出の [8]given (that) … / given ~ によく似ていますね。

でも、given と違って、過去分詞considered使われません

Considering (that) she is old[young], she is doing well.
She is doing well, considering (that) she is old[young].
年を取っている[若い]ことを考えると、彼女はよくやっている。
年を取っている[若い]割には、彼女はよくやっている。

Considering her age, she is doing well.
She is doing well considering her age.
年を考えると彼女はよくやっている。
年の割には彼女はよくやっている。

辞書では、considering (that) …接続詞相当語句considering ~前置詞相当語句として扱われています。



[7] ~ [12] まで、似たような意味・用法が続きました

● 現在分詞・過去分詞の両方
● 現在分詞だけ
● 過去分詞だけ


3つのパターン

● 接続詞相当語句
● 前置詞相当語句


2つのパターンがあり、頭が混乱してきたのではないでしょうか?

最終的には、一つ一つ例文をインプットして慣れるしかありませんが、参考までにここにちょっと一覧表を作っておきます

現在分詞・過去分詞の両方

[7] provided (that) … = providing (that) … (接)
[7] … という条件でもし … ならば

[11] granted (that) … = granting (that) … (接)
[11] … であることは認めるがたとえ … だとしても
[11] granted ~ = granting ~ (前)
[11] 
~は認めるが

現在分詞だけ

[9] supposing (that) … (接)
[9] … だと仮定すれば、もし … ならば
[9] = suppose (that) …

[10] assuming (that) … (接)
[10] … だと仮定すれば、もし … ならば
[10]= assume (that) …

[12] considering (that) … (接)
[12] … であることを考慮すると[考えると]… である割には
[12] considering ~ (前)
[12] ~ を考慮すると[考えると]
~ の割には

過去分詞だけ

[8] given (that) … (接)
[8] … ということを考慮すると
[8] … だと仮定すると、もし … なら
[8] given ~ (前)
[8] 
~ を考慮すると
[8] ~ があると仮定すると、もし ~ があれば



ちょっと記事が長すぎて、エディターが重くなってきました。
残りは次のページに回します。 (・_・;)



次回-分詞の副詞的用法[分詞構文]-その10-慣用表現(2)

分詞の副詞的用法[分詞構文]目次

その1-口語英語で使われる用法だけの解説 (入門・初級向け)

その2-基本用法-意味別による解説

その3-基本用法-分詞の位置別による解説

その4-基本用法-暗誦例文のまとめ

その5-基本用法-練習問題

その6-完了分詞

その7-否定

その8-意味上の主語が付いている場合=独立分詞構文

その9-慣用表現(1)

その10-慣用表現(2)

その11-慣用表現のまとめ(暗誦例文)


2016/04/13 08:29 [edit]

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分詞の副詞的用法[分詞構文]-その10-慣用表現(2)

分詞の副詞的用法[分詞構文]の全目次を見に行く。



まずは復習しましょう。

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その1 (入門・初級向け)
(口語英語で使われる用法だけの解説)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その2
(基本用法-意味別による解説)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その3
(基本用法-分詞の位置別による解説)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その4
(基本用法-暗誦例文のまとめ)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その5
(基本用法-練習問題)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その6
(完了分詞)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その7
(否定)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その8
(意味上の主語が付いている場合=独立分詞構文)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その9
(慣用表現(1))



[13] seeing (that) …
[13] … であることを考えると
… であるから

口語英語では、

seeing how …
seeing as …
seeing as how …


という形も使われています。

この表現は、なかなかイメージが理解しがたくて手強いです。

この see は、I see. (わかりました。) という時の see と同じで、

… であることを見ると[見て]
→ … であること理解すると[理解して]
→ … であることを考えると[考えて]
→ (君もわかっているように) … であるから、… であるので


という風に考えるといいでしょう。

considering (that) … : …であることを考えると
since … : … であるから、… なので


に近い表現と言えます。

では、例文です。
わかりにくいので2つ挙げます。

Seeing (that) she has three children, she must be over 30.
子供が3人いるのを見ると[いることを考えると]、彼女は30才を越えているに違いない。
子供が3人いるのだから、彼女は30才を越えているに違いない。

I slept until noon yesterday(,) seeing (that) I had nothing to do.
することが何もないことを理解して[考えて]、昨日はお昼まで寝ていた。
→ することが何もなかったので、昨日はお昼まで寝ていた。

この表現も辞書では接続詞扱いされています。



[14] including ~
[14] ~ を[も]含めて~を入れて~込みで
[14] excluding ~
[14] ~ を除いて
~ を除いた

元の動詞は、

include ~ [インクード] : ~ を含む
exclude ~ [イクスクード] : ~ を除く

です。

The price is 10,000 yen, including tax.
価格は税金を含んで1万円です。
→ 価格は税込みで1万円です。

The price is 10.000 yen, excluding tax.
価格は税金を除いて1万円です。
→ 価格は税抜きで1万円です。

including ~ / excluding ~ 共に辞書では前置詞扱いです。

tax前置して、過去分詞included / excluded後置しても同じ意味になります。

The price is 10,000 yen, tax included.
価格は税金が含まれて1万円です。
→ 価格は税込みで1万円です。

The price is 10.000 yen, tax excluded.
価格は税金が除かれて1万円です。
→ 価格は税抜きで1万円です。

ちなみに、excluding ~類似表現に次のようなものがあります。
余裕があれば覚えておきましょう。

excepting ~
saving ~
= except (for) ~ = save (for) ~ = but ~


but for ~ は、「~がなければ」という意味で、「~を除いて」という意味では使われません。

たくさん類義語があるので困りますね。(;´▽`A``



[15] concerning ~ = regarding ~
[15] ~ に関して(は)
~ に関する

少し改まった表現ですが、結構使われています。
センター試験の英文でも頻出ですので、しっかり覚えましょう。

Concerning[Regarding] his background, we know nothing.
= We know nothing concerning[regarding] his background.
彼の経歴に関して(は)、私達は何も知りません。

辞書では完全に前置詞扱いです。

まれですが、respecting ~ も使われています。
余裕があれば覚えておきましょう。



[16] starting (at /on / in / from)
[16] = beginning (at /on / in / from)
[16] ~ に始まって~ から~以降

準備運動として、まず次の英文を見てください。

It starts at 10 a.m..
(それは午前10時に[から]始まる)
It begins on Monday.
(それは月曜日に[から]始まる)
It starts in April.
(それは4月に[から]始まる)
It begins on April 1.
(それは4月1日に[から]始まる)
It started in 2000.
(それは2000年に[から]始まった)
It began (from) 100 years ago.
(それは100年前(から)始まった)
It'll start (from) tomorrow.
(それは明日(から)始まる)

時刻at曜日・日付on月・年号などは in 、が必要なのはわかりますね。
start from sevenbegin from April などの英語は不可ですので注意してください。。
最後の2例の 100 years agotomorrow は、元々前置詞不要副詞(句)ですが、from が付いていることもあります。。

これらの start / begin現在分詞の副詞的用法[分詞構文]にすると、

starting (at) 10 a.m.
(午前10時に始まって → 午前10時から、午前10時以降)
beginning (on) Monday
(月曜日に始まって → 月曜日から、月曜日以降)
starting (in) April
(4月に始まって → 4月から、4月以降)
beginning (on) April 1
(4月1日に始まって → 4月1日から、4月1日以降)
starting (in) 2000
(2000年に始まって → 2000年から、2000年以降)
beginning (from) 100 years ago
(100年前に始まって → 100年前から、100前以降)
starting (from) tomorrow
(明日に始まって → 明日から、明日以降)

at / on / in / from省略することもできます。
その場合、starting ~ / beginning ~前置詞とみなすことができます。

例文です。

The conference will be held on April 1(,) starting[beginning] (at) 10 a.m.
conference [ンファレンス] : 会議
その会議は4月1日の午前10時から行われます。

I'll have a two-week vacation(,) starting[beginning] (on) Monday
月曜日から2週間の休暇です。

My son is going to a university in Tokyo(,) starting[beginning] (in) April.
私の息子は4月から東京の大学に通います。

Starting[Beginning] (from) tomorrow, I quit smoking.
quit [クィット] : ~ をやめる
明日以降[明日から]、私は禁煙します。



[17] following ~
[17] 
~ の後、~ に続いて

follow ~ [フォロゥ] : ~ の後に続く、~の後に続いて起こる
からできた慣用句で、after ~ とほぼ同じです。

Following my father's death, I took over his company.
= I took over my father's company following his death.
take O over / take over O : Oを引く継ぐ
父の死後、私は父の会社を引き継いだ。



[18] taking ~ into consideration = taking into consideration ~
[18] taking ~ into account = taking into account ~
[18] ~ を考慮に入れて
~ を考慮に入れると
[18] consideration [コンスィダイション] account [アウント] : 考慮

considering ~近い表現です。

はよく後置されます。

Taking her age into consideration[account], she is doing well.
= Taking into consideration[account] her age, she is doing well.
年齢を考慮に入れると、彼女はよくやっている。

Taking into consideration[account] the fact that she is young[old], she is doing well.
若い[年を取っている]という事実[こと]を考慮に入れると、彼女はよくやっている。

taking everything into consideration[account]
taking all things into consideration[account]

あらゆることを考慮に入れると

は、以前紹介した all things considered同じ意味になります。

参考ページ

参考ページ



[19] looking back (on ~)
[19] 
~ を振り返ってみれば[みると]

look back (on ~) : ~を振り返る、~を回想する
現在分詞の副詞的用法[分詞構文]にした表現です。

on ~ は、at ~over ~ のこともあります。

Looking back (on it), I think it was an enjoyable experience.
振り返って考えると、それは楽しい経験だったと思う。



[20] Getting back to ~, …
[20] ~ に戻ると[戻るが]
~[話・話題などを]元に戻すと[戻すが]

~ には様々な語句が入ります。
数例を挙げると、

Getiing back to the subject[topic], …
(話(題)を元に戻すと)
Getting back to what we were talking about, …
(さっき(私達が)話していたことに戻るが)
Getting back to what you were saying, …
(さっき君が話していたことに戻るが)

Getting back to what we were talking about, where should we go tomorrow?
さっきの話に戻りますが、明日はどこに行きましょうか。

Getting省略したり、Let's で始めても同じような意味を伝えられます。

Now back to ~, …
(さて、~に話を戻しますが、…)
Let's get back to ~. …
(~に話を戻しましょう。…)



[21] having said that = that said
[21] そうは言うものの
それでもやはり

that said は、 that (having been) saidhaving been省略、または that (being) saidbeing省略で、直訳は「それが言われた[言われている]にしても」です。

Most of the movie was very exciting. Having said that[That said], I have to say the ending was a bit dull.
dull [ル] : つまらない a bit : ちょっと 
その映画の大半はとても面白かった。そうは言っても、エンディングはちょっと退屈だったと言わねばならないが。

ちなみに、that said の前に with を置いた、With that said同意の表現です。



[22] according to ~
[22] 1. ~ によれば[よると] (主に文頭で使って)
[22] 2. ~ に従って~通りに
~ に応じて

この表現を見て、分詞の副詞的用法[分詞構文]だと思う人はあまりいないでしょうね。
慣用表現として丸暗記している人が多いと思います。

1.文頭で使う意味はよく知られていますが、2. の用法も覚えておきましょう

According to the weather forecast, it wil rain tomorrow.
weather farecast [ウェザー・フォーキャスト] : 天気予報
天気予報によると、明日は雨だ。

You must act according to my instruction.
instruction [インストクション] : 指示
君は私の指示に従って[通りに]行動しなければならない。



[23] owing to ~
[23] ~ のために~ のせいで~ のおかげで
~ が原因で

これも分詞の副詞的用法[分詞構文]を意識せずに丸暗記している人がほとんどだと思います。

The game was cancel(l)ed owing to the heavy rain.
その試合は大雨のために中止された。

ご覧の通り、owing to ~ = because of ~ です。



[24] notwithstanding ~
[24] ~ にもかかわらず

これは despite ~ = in spite of ~
の同義語です。

この表現も、分詞の副詞的用法[分詞構文]として意識されることはほぼないと言っていいでしょう。

He did not give up smoking, notwithstanding the doctor's advice.
医者の忠告にもかかわらず、彼は煙草を止めなかった。

notwithstanding後置して

He did not give up smoking, the doctor's advice notwithstanding.

とすることもあります。



分詞の副詞的用法[分詞構文]の慣用表現を紹介して来ましたが、かなりの量になってしまいました。

暗誦例文のまとめは次回に廻すことにします。


次回-分詞の副詞的用法[分詞構文]-その11-慣用表現のまとめ(暗誦例文)

分詞の副詞的用法[分詞構文]目次

その1-口語英語で使われる用法だけの解説 (入門・初級向け)

その2-基本用法-意味別による解説

その3-基本用法-分詞の位置別による解説

その4-基本用法-暗誦例文のまとめ

その5-基本用法-練習問題

その6-完了分詞

その7-否定

その8-意味上の主語が付いている場合=独立分詞構文

その9-慣用表現(1)

その10-慣用表現(2)

その11-慣用表現のまとめ(暗誦例文)


2016/04/23 08:37 [edit]

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分詞の副詞的用法[分詞構文]-その11-慣用表現のまとめ(暗誦例文)

分詞の副詞的用法[分詞構文]の全目次を見に行く。



まずは復習しましょう。

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その1 (入門・初級向け)
(口語英語で使われる用法だけの解説)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その2
(基本用法-意味別による解説)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その3
(基本用法-分詞の位置別による解説)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その4
(基本用法-暗誦例文のまとめ)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その5
(基本用法-練習問題)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その6
(完了分詞)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その7
(否定)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その8
(意味上の主語が付いている場合=独立分詞構文)

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その9
(慣用表現(1))

分詞の副詞的用法[分詞構文]-その10
(慣用表現(2))



かなり多くの慣用表現を紹介しました。

覚えやすいように、分割して暗唱例文をまとめます。

必ず覚えるようにしましょう



1. a. 一般的に言えば、女性の方が男性より長生きする。
1. b. 率直に言えば、私は彼が好きでない。
1. c. 厳密に言えば
1. d. おおざっぱに言えば
1. e. 簡単に言えば
1. f. 歴史的に言えば
2. a. 簡単に言えば、それは意見の相違だ。
2. b. おおざっぱに言えば[←言われれば]
2. c. 正直に言えば[←言われれば]
2. d. 手短に言えば[←言われれば]

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1. a. Generally speaking, women live longer than men.
1. b. Frankly speaking, I don't like him.
1. c. strictly speaking
1. d. roughly speaking
1. e. simply speaking
1. f. historically speaking
2. a. Simply put, it's a difference of opinion.
2.. = To put it simply, it's a difference of opinion.
2. b. roughly put
2. c. honestly put
2. d. shortly put



3. 訛り[なまり]から判断すれば、彼はオーストラリア人に違いない。
4. トムと比較すると[← されると]、ジェリーの方がずっと頭がいい。
5. 価格は季節によって変わります。
6. フルーツと言えば、私はブドウが大好きです。
7. 天気が晴れれば[よければ]行きます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

3. Judging from[by] his accent, he must be Australian.
4. Compared with[to]Tom, Jerry is much smarter.
= Jerry is much smarter campared with[to] Tom.
5. Prices change depending on the season.
6. Speaking[Talking] of fruits, I like grapes very much.
7. I'll go(,) provided[providing] (that) the weather is clear.
= Provided[Providing] (that) the weather is clear, I'll go.



8. a. 年を取っていること[若いこと]を考慮すると、彼女はよくやっている。
8. b. 年齢を考慮すると、彼女はよくやっている。
9. a. もし健康であれば、何でもすることができる。
9. b. もし健康であれば、何でもすることができる。
10. もし宝くじが当たったら、君は何を買うでしょうか。
11. もしそのうわさが本当なら、どうしましょう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

8. a. Given (that) she is old[young], she is doing well.
8. b. Given her age, she is doing well.
9. a. Given (that) you are in good health, you can do anything.
9. b. Given good health, you can do anything.
10. Supposing (that) you won a lottery, what would you buy?
1 = Suppose (that) you won a lottery, what would you do?
11. Assuming (that) the rumor is true, what should we do?
1 = Assume (that) the rumor is true, what should we do?



12. a. 彼女が美しいのは認めるが、それでも私は彼女が好きでない。
12. b. 彼女の美しさは認めるが、それでも私は彼女が好きでない。
13. a. 年を取っている[若い]ことを考えると、彼女はよくやっている。
13.1 = 年を取っている[若い]割には、彼女はよくやっている。
14. b. 年を考えると彼女はよくやっている。
14.1 = 年の割には彼女はよくやっている。
14. a. 子供が3人いるのを見ると[いることを考えると]、彼女は30才を越えているに違いない。
15. = 子供が3人いるのだから、彼女は30才を越えているに違いない。
15. b. することが何もなかったので、昨日はお昼まで寝ていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

12. a. Granted[Granting] (that) she is beautiful, I still don't like her.
12. b. Granted[Granting] her beauty, I still don't like her.
13. a. Considering (that) she is old[young], she is doing well.
13.1 = She is doing well, considering (that) she is old[young].
13. b. Considering her age, she is doing well.
14.1 = She is doing well considering her age.
14. a. Seeing (that) she has three children, she must be over 30.
14. b. I slept until noon yesterday(,) seeing (that) I had nothing to do.




15. a. 価格は税金を含んで[税込みで]1万円です。
15. b. 価格は税金が含まれて[税込みで]1万円です。
16. a. 価格は税金を除いて[税抜きで]1万円です。
16. b. 価格は税金が除かれて[税抜きで]1万円です。
17. 彼の経歴に関して(は)、私達は何も知りません。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

15. a. The price is 10,000 yen, including tax.
15. a. The price is 10,000 yen, tax included.
16. b The price is 10.000 yen, excluding tax.
16. b. The price is 10.000 yen, tax excluded.
17. Concerning[Regarding] his background, we know nothing.
1 = We know nothing concerning[regarding] his background.



18. a. その会議は4月1日の午前10時から行われます。
18. b. 月曜日から2週間の休暇です。
18. c. 私の息子は4月から東京の大学に通います。
18. d. 明日以降[明日から]、私は禁煙します。
19. 父の死後、私は父の会社を引き継いだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

18. a. The conference will be held on April 1(,) starting[beginning] (at) 10 a.m.
18. b. I'll have a two-week vacation(,) starting[beginning] (on) Monday
18. c. My son is going to a university in Tokyo(,) starting[beginning] (in) April.
18. d. Starting[Beginning] (from) tomorrow, I quit smoking.
19. Following my father's death, I took over his company.
1 = I took over my father's company following his death.




20. a. 年齢を考慮に入れると、彼女はよくやっている。
20. b. 若い[年を取っている]という事実[こと]を考慮に入れると、彼女はよくやっている。
21. 振り返って考えると、それは楽しい経験だったと思う。
22. さっきの話に戻りますが、明日はどこに行きましょうか。
23. その映画の大半はとても面白かった。そうは言っても、エンディングはちょっと退屈だったと言わねばならないが。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

20. a. Taking her age into consideration[account], she is doing well.
201. = Taking into consideration[account] her age, she is doing well.
20. b. Taking into consideration[account] the fact that she is young[old], she is doing well.
21. Looking back (on it), I think it was an enjoyable experience.
22. Getting back to what we were talking about, where should we go tomorrow?
23. Most of the movie was very exciting. Having said that[That said], I have to say the ending was a bit dull. 



24. a. 天気予報によると、明日は雨だ。
24. b. 君は私の指示に従って[通りに]行動しなければならない。
25. その試合は大雨のために中止された。
26. 医者の忠告にもかかわらず、彼は煙草を止めなかった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

24. a. According to the weather forecast, it wil rain tomorrow.
24. b. You must act according to my instruction.
25. The game was cancel(l)ed owing to the heavy rain.
26. He did not give up smoking, notwithstanding the doctor's advice.
1 = He did not give up smoking, the doctor's advice notwithstanding.




27. あらゆることを考慮すると[← が考慮されると]、そのパーティーは大成功だった。
28. 天気が許せば[よければ]、私達はサイクリングに行く予定です。
29. 他の事柄[条件]が同じなら、大きい方を選んだほうがよい。
30. そういう[こういう]事情[訳]だから、私は行けません。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

27. All things considered, the praty was a big success.
1. = Taking everything into consideration[account], ….
1. = Taking all things into consideration[account], ….
28. we are planning to go cycling, weather permitting.
29. Other things being equal, you should choose the bigger one.
30. Such[That][This] being the case, I cannot go.




お疲れ様でした! m(__)m


次回-付帯状況の with = with + 名詞 + 状態

分詞の副詞的用法[分詞構文]目次

その1-口語英語で使われる用法だけの解説 (入門・初級向け)

その2-基本用法-意味別による解説

その3-基本用法-分詞の位置別による解説

その4-基本用法-暗誦例文のまとめ

その5-基本用法-練習問題

その6-完了分詞

その7-否定

その8-意味上の主語が付いている場合=独立分詞構文

その9-慣用表現(1)

その10-慣用表現(2)

その11-慣用表現のまとめ(暗誦例文)


2016/04/27 08:09 [edit]

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付帯状況の with = with + 名詞 + 状態-その1

付帯状況とは、状況を付帯して、つまり状態を伴ってという意味の文法用語です。

with + 名詞 + ~[状態]
名詞が~である状態を伴って
名詞を~の状態にして(→ 適当に意訳する)


~[状態]の部分には、前置詞句 / 形容詞 / 形容詞化した副詞 / 現在分詞 / 過去分詞 が入ります。

和訳主節につながるように適当に意訳しなければいけません。

言い換えると、意訳した日本語と英語のギャップが大きすぎて、この表現を非常に理解し難くしています。



with + 名詞 + ~[前置詞句]
名詞が~[前置詞句]である状態を伴って
名詞を~[前置詞句]の状態にして(→ 適当に意訳する)




1. a. Tears were in her eyes.
1. b. She spoke with tears in her eyes.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1. a. 涙が彼女の目の中にあった。(状態描写)
1. b. 彼女は涙が目の中にある状態を伴って話した。(直訳)
1. b. 彼女は目に涙を浮かべて話した。(意訳)

[解説]

a. Tears were in her eyes.
a. 涙が彼女の目の中にあった。

この状態を描写した文be動詞を取り除きます

tears in her eyes

それを with を伴って) の部分に入れると、

with tears in her eyes

これで涙が目の中にある状態を伴ってという意味になります。

このままでも十分意味は理解できますが、適当に意訳すると、目に涙を浮かべてとなります。



2. a. His pipe were in his mouth.
2. b. He came in with his pipe in his mouth.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2. a. 彼のパイプは彼の口の中にあった。(状態描写)
2. b. 彼はパイプが口の中にある状態を伴って入って来た。(直訳)
2. b. 彼はパイプを口にくわえて入って来た。(意訳)



3. a. An album was under her arm.
3. b. She was walking with an album under her arm.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3. a. 一冊のアルバムが彼女の脇の下にあった。(状態描写)
3. b. 彼女はアルバムが脇の下にある状態を伴って歩いていた。(直訳)
3. b. 彼女はアルバムを小脇に抱えて歩いていた。(意訳)

《重要!》

英語を読んだり聴いたりしている時(特に聴いている時)は、上記の b. の直訳頭の中にイメージを浮かべる練習をしてください。

意訳はあくまで「意味を解釈した上の和訳」です。

英語を読んだり聴いたりした瞬間に、英語のイメージがすぐ頭に浮かばなくては実用にならないということを肝に銘じておいてください。

意訳はあくまで日本語の練習です。

このことを絶対に忘れないようにしてください!



with + 名詞 + ~[形容詞]
名詞が~[形容詞]である状態を伴って
名詞を~[形容詞]の状態にして(→ 適当に意訳する)




4. a. Your mouth is full.
4. b. It is rude to speak with your mouth full.
4. b. rude [ード] : 不作法な
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4. a. 君の口は一杯だ。(状態描写)
4. b. 口が一杯である状態を伴って話をするのは不作法だ。(直訳)
4. b. 口に食べ物を一杯入れたまま話をするのは不作法だ。(意訳)

[解説]

a. Your mouth is full.
a. 君の口は一杯だ。

この状態を描写した文be動詞を取り除きます

your mouth full

それを with を伴って) の部分に入れると、

with your mouth full

これで(君の)口が一杯である状態を伴ってという意味になります。

このままでも十分意味は理解できますが、適当に意訳すると、口に食べ物を一杯入れたままとなります。



5. a. The windows were open.
5. b. I slept with the windows open.
5. b. open [ゥプン] : 開いている[形]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5. a. 窓が開いていた。(状態描写)
5. b. 私は窓が開いている状態を伴って寝た。(直訳)
5. b. 私は窓を開けて[開けたまま]寝た。(意訳)



6. a. All his clothes were wet.
6. a. clothes [クゥズ] : 服(発音注意!
6. b. wet : 濡[ぬ]れた
6. b. He came back with all his clothes wet.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
6. a. 彼の服は全部濡れていた。(状態描写)
6. b. 彼は服が全部濡れている状態を伴って帰って来た。(直訳)
6. b. 彼は服を全部濡らして[びしょぬれになって]帰って来た。(意訳)



with + 名詞 + ~[形容詞した副詞]
名詞が~[形容詞化した副詞]である状態を伴って
名詞を~[形容詞化した副詞]の状態にして(→ 適当に意訳する)




形容詞化した副詞という言葉を見て頭に疑問符(?)が浮かんだ人も多いと思います。

ちょっと次の英文を見てみましょう

a. I turned on the lights [turned the lights on].
b. The lights were on.

a. 私は明かりを点[つ]けた。
b. その明かりは点いていた。

a. は 、turn ~ on / turn on ~ : ~を点ける、~のスイッチを入れる」on動詞turn を修飾する副詞です。

b.on は、 be動詞were の補語になっていて、a.副詞形容詞化したと考えられます。



c. I took off my shoes [took my shoes off].
d. My shoes were off.

c. 私は靴を脱いだ[← (体から)離した]。
d. 私の靴は脱げていた[← 体から離れていた]。

c.off は、動詞took を修飾する副詞
d.off は、be動詞の補語形容詞だと解釈できます。



e. My husband went away on business.
f. My husband is away on business.

e. 私の夫は仕事で[出張で]出かけた。
f. 私の夫は出張で留守です。

e.away は、動詞go を修飾する副詞
f.away は、be動詞の補語形容詞だと解釈できます。

ただし、文法書・辞書によっては、両者共に副詞扱いしている場合もあります。



7. a. The lights were on.
7. b. I went out with the lights on.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
7. a. 明かりが点いていた。(状態描写)
7. b. 私は明かりが点いている状態を伴って出かけた。(直訳)
7. b. 私は明かりを点けたまま(にして)出かけた。(意訳)

[解説]

a. The lights were on.
a. 明かりが点いていた。

この状態を描写した文be動詞を取り除きます

the lights on

それを with を伴って) の部分に入れると、

with the lights on

これで明かりが点いている状態を伴ってという意味になります。

このままでも十分意味は理解できますが、適当に意訳すると、明かりを点けたまま(にして)となります。



8. a. My shoes were off.
8. b. I walked with my shoes off.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
8. a. 私の靴は(体から)離れていた[脱げていた]。(状態描写)
8. b. 私は、靴が(体から)離れている[脱げている]状態を伴って、歩いた。(直訳)
8. b. 私は靴を脱いで歩いた。(意訳)



9. a. My husband is away.
9. b. I'm very lonely with my husband away.
9. b. = With my husband away, I'm very lonely.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
9. a. 私の夫は留守だ。(状態描写)
9. b. 夫が留守の状態を伴って私はとても寂しい。(直訳)
9. b. 夫が留守で[留守なので]私はとても寂しい。(意訳)

9. のように付帯状況が理由を暗示している場合は、文頭に出ることも時々あります。

with がなければ、文語ですが意味上の主語の付いた分詞の副詞的用法=独立分詞構文になります。

= My husband (being) away, I am very lonely.
= I am very lonely, my husband (being) away.

参考ページ



with + 名詞 + Ving[現在分詞]
名詞がVしている状態を伴って
名詞をVしている状態にして(→ 適当に意訳する)




10. a. Her hair was flowing in the wind.
10. a. flow in the wind [フウ] : 風の中で流れる → 風になびく
10. b. She ran toward me with her hair flowing in the wind.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
10. a. 彼女の髪の毛は風になびいていた。(状態描写)
10. b. 彼女は髪が風になびいている状態を伴って私の方へ走って来た。(直訳)
10. b. 彼女は髪を風になびかせながら私の方へ走って来た。(意訳)

[解説]

a. Her hair was flowing in the wind.
a. 彼女の髪の毛は風になびいていた。

この状態を描写した文be動詞を取り除きます

her hair flowing in the wind

それを with を伴って) の部分に入れると、

with her hair flowing in the wind

これで髪が風になびいている状態を伴ってという意味になります。

このままでも十分意味は理解できますが、適当に意訳すると、髪を風になびかせながらとなります。



11. a. His eyes were shining.
11. b. He was watching the painting with his eyes shining.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
11. a. 彼の目は輝いていた。(状態描写)
11. b. 彼は目が輝いている状態を伴ってその絵を見ていた。(直訳)
11. b. 彼は目を輝かせながらその絵を見ていた。(意訳)



12. a. His wife was knitting beside him.
13. b. He was watching TV, with his wife knitting beside him.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
13. a. 彼の妻は彼のそばで編み物をしていた。(状態描写)
13. b. 妻がそばで編み物をしている状態を伴って彼はテレビを見ていた。(直訳)
13. a. 彼はテレビを見ていて、そのそばで妻が編み物をしていた。(意訳)



12. のように、with の前にコンマが置かれている場合もあります。

with がなければ、文語ですが意味上の主語の付いた分詞の副詞的用法=独立分詞構文になります。

= He was watching TV, his wife knitting beside him.

参考ページ



with + 名詞 + Vpp[過去分詞]
名詞がVされた[されている]状態を伴って
名詞をVしている状態にして(→ 適当に意訳する)




13 a. His legs were crossed.
cross O : Oを交差させる、Oを組見合わせる
14. b. He was sitting with (his) legs crossed.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
15. a. 彼の足は組まれていた。(状態描写)
15. b. 彼は足が組まれた状態を伴って座っていた。(直訳)
15. b. 彼は足を組んで座っていた。(意訳)

his legshis が省略されている場合もあるようです。

[解説]

a. His legs were crossed.
a. 彼の足は組まれていた。

この状態を描写した文be動詞を取り除きます

his legs crossed

それを with を伴って) の部分に入れると、

with his legs crossed

これで彼は足が組まれた状態を伴ってという意味になります。

このままでも十分意味は理解できますが、適当に意訳すると、足を組んでとなります。



with がなければ、文語ですが意味上の主語の付いた分詞の副詞的用法=独立分詞構文になります。

= He was sitting, (his) legs crossed.

cross-legged という1語の副詞を使っても同意の文になります。

= He was sitting crossed-legged.



14. a. The windows were closed.
16. b. She slept with the windows closed.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
16. a. 窓は閉められていた。(状態描写)
16. b. 彼女は窓が閉められた状態を伴って寝た。(直訳)
16. b. 彼女は窓を閉めて寝た。(意訳)



15. a. His eyes were fixed on the picture.
17. b. He was standing with his eyes fixed on the picture.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
17. a. 彼の目はその絵に固定されていた。(状態描写)
17. b. 彼は目がその絵に固定された状態を伴って立っていた。(直訳)
17. b. 彼はその絵に目をくぎ付けにして[をじっと見つめて]立っていた。(意訳)



付帯状況with + 名詞 + 状態 が、後ろから前の名詞を修飾している場合もあります。

16. Look at the girl with tears in her eyes.
17. The boy with all his clothes wet is my little brother.
18. Who is that girl with her hair flowing in the air?
19. Do you know the man with his legs crossed.

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

16. 目に涙を浮かべた女の子を見なさい。
17. 服が全部ずぶ濡れの男の子は私の弟です。
18. 風に髪をなびかせている女の子は誰ですか。
19. あなたは足を組んだ男の人を知っていますか。



《質問》
15. の、「彼は足を組んで座っていた。」ですが、

He was sitting, crossing his legs.

としてはいけませんか?

《答え》

残念ながら、ダメです。

He was sitting, crossing his legs.

では、「足を組む動作をしながら座っていた。」という変な意味になってしまいます。

He sat down, crossing his legs.
彼は足を組みながら座った。[← 足を組む動作をしながら座りこんだ]

なら、意味が通る正しい文になります。

日本語「足を組んで」は、英語では「足が組まれて」受け身で表現すると覚えておきましょう。

「腕組みをして」も、同様に英語では「腕が組まれて」受け身で表現します。

He was sitting with his arms folded[crossed].
fold [フォゥルド] : 折りたたむ
彼は腕が折りたたまれた[組まれた]状態を伴って座っていた。
→ 彼は腕組みをして座っていた。



お疲れ様でした。(^-^)


回-付帯状況の with = with + 名詞 + 状態 のまとめ(暗唱例文)


2016/04/28 08:53 [edit]

category: 高校英語・基礎

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